2014年03月24日

F1企業、究極の節税対策 1

Formula One pays just £1million corporation tax on £300million profit

バーニー・エクレストン、セバスチャン・ベッテル、2012年F1アブダビGP

3億ポンドの利益で納税はわずか100万ポンド

F1を運営している会社は、2012年に3億500万ポンド(513億8,227万円*)の利益をあげながら、数億ドルにのぼる法人税を合法的に回避する複雑なテクニックを使っている。

大富豪のバーニー・エクレストンが運営しているF1は、2011年、9億8,000万ポンド(1,650億9,715万円*)の売上に対し、その商業ビジネスの大半が英国内にあるにもかかわらず、94万5,663ポンド(1億5,931万2,516円*)の企業税しか支払わなかった。

同社は、英国歳入関税局(HMRC)との複雑な取り決めの一環として、同じグループ内の他の企業からローンを組むことで、課税額を大幅に軽減することができたのである。これらローンに対する利息は課税控除対象なので、企業の課税利益から差し引くことができる。

F1の税金対策の詳細は、シンガポール証券取引所で予定されている株式上場の目論見書で明らかにされている。

また本紙は、F1そのもの、英国に本拠地を置く8チームとエンジン・メーカー2社、イギリスGPを開催するシルバーストン・サーキットなど、F1に関わるビジネスは、2011年に合計21億ポンド(3,537億8千万円*)の売上げにもかかわらず、納付した法人税総額がわずか190万ポンド(3億2,008万円*)であることを確認した。

本誌の分析から、最近で完全なデータが揃っている2011年については、税金を納めたのはF1関連事業12社中わずか2社であることが判明した。

その2社とは、エンジンメーカーのコスワースとF1そのものである。F1はロンドンのファッショナブルなナイツブリッジ地区に本社がある。

英国における標準的法人税は会社の利益の24%である。F1チームはトラック上でのチャンスを高めるために収入のすべてを使うため、税金を免れる傾向がある。損益なし、あるいは赤字であれば、課税される利益がないので、納税する必要がない。

F1企業、究極の節税対策
part 1: 3億ポンドの利益で納税はわずか100万ポンド
part 2: 複雑で合法的な節税トリック
part 3: 租税回避スキーム

-Source: The Independent

*日本時間2014年03月23日14:09 の為替レート: 1ポンド=168.466480円



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