坂本龍一×東京新聞
音楽家の坂本龍一さんと紙面を作りました
【社会】神戸連続児童殺傷 加害男性から10通目 遺族「心の動き分かる」神戸市で一九九七年に発生した連続児童殺傷で亡くなった小学四年山下彩花ちゃん=当時(10)=の遺族が、命日の二十三日までに取材に応じ、当時十四歳だった加害男性(31)から十通目となる手紙を受け取っていたことを明らかにした。手紙は二〇〇四年に二通届き、〇七年からは毎年届いている。 彩花ちゃんの母京子さん(58)は手紙の詳しい内容を明らかにしていないが、日々の具体的な出来事とその時の思いをつづった記述があるといい「自分の気持ちを書いていて、心の動きが分かる。手紙だけでなく、日常で何か思ったとき、自分のしたことを思うときに書き留めて、一年分たまったものを送ってほしい」と話した。 手紙はB5判の紙三枚にパソコン書きだった。二月二十四日に弁護士を通じて渡された。 加害男性との接点は年一回送られてくる手紙だけで、住所や職業は山下さん家族にも伝わっていない。 京子さんは報道各社に寄せた手記で「彼が、自分の罪を真正面から見つめようとすればするほど、計り知れない苦痛が伴うでしょう。でも、いばらのような道を歩みゆく過程で感じる命の痛みこそが、償いの第一歩ではないかと思っています」とつづった。 <神戸の連続児童殺傷事件> 1997年2〜5月、神戸市須磨区で小学生5人が相次いで襲われ、小学4年の山下彩花ちゃん=当時(10)=と小学6年の土師(はせ)淳君=同(11)=の2人が死亡した。兵庫県警は同年6月に殺人などの容疑で「酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)」と名乗った中学3年の少年=同(14)=を逮捕した。少年法改正や犯罪被害者救済に大きな影響を与えた。少年は2004年3月、関東医療少年院を仮退院し、05年1月に本退院となり社会復帰した。 PR情報
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