台湾で学生らによる立法院(国会)議場の占拠が続く中、立法院周辺に集まっていた学生や市民の一部が23日夜、行政院(内閣)占拠を叫び、同院敷地や建物に入った。江宜樺(チアンイーホワ)・行政院長(首相)は「不法、暴力行為を厳しく批判する」として強制排除を指示した。

 台湾メディアの報道によると、約1千人がバリケードを突破して行政院の敷地内に入った。大部分は敷地に座り込んだが、100人余りが建物内に侵入。江氏の執務室も突破されたといい、公文書やコンピューターなどが荒らされた模様だ。けが人も出ている。

 立法院周辺には議場内の学生を支援しようと連日数万人が集まっていたが、23日夜に突然「行政院を占拠しよう」との呼びかけがあり、一部が1ブロック離れた行政院に向かった。

 行政院に飛び火したことは、占拠行動の大きな転機になる可能性がある。