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組織も個人も「選択」の時が来る

2014/03/24
長谷島 眞時=ガートナー ジャパン (筆者執筆記事一覧
出典:日経コンピュータ 2013年11月28日号  pp.112-113
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 元ソニーのCIO(最高情報責任者)で、現在ガートナー ジャパンのエグゼクティブパートナーを務める長谷島眞時氏は、システム部門が“機能の拡張期”を終えて「第3フェーズ」に入ったら、「どの道を進むか」を、組織も個人も一度立ち止まって真剣に考え、選択しなければならなくなると強調する。


 今回から、システム部門の成長の最終段階である「第3フェーズ」に話題を移す。2013年7月(Part1)11月(Part2)に掲載した特集では「マイナスをゼロに戻す」「(システム部門の)機能を拡張する」という第1、第2フェーズについて、4回ずつ述べてきた。

 現在、日本企業において、システム部門の多くはおそらく、第1、第2フェーズのいずれかにあると思われる。その意味ではここから先の話は未来の内容になるかもしれない。ただし、遠い先の話ではないので、一緒に考えてほしい。

 システム部門がその機能を拡大し、社内で役割を広げていければ、そこで働く人たちの仕事の幅は当然広がる。ここまでは迷うことなく、突き進むことができるだろう。ところがそこから先は事情が異なり、「非連続」な世界がシステム部門の人たちを待ち受けている。

 非連続な世界とは何か。ビジネスを回していく事業部門とシステム部門の境目がなくなり、何事もビジネスそのものにITが組み込まれて企画・運営されていく。一方で、クラウドコンピューティングやアウトソーシングの進化により、企業は蛇口をひねれば水が出るがごとく、必要なサービスを外部から安いコストで自由に購入できるようになる。

 つまり、第3フェーズまで来ると、そもそも仕事の「担い手」は従来のシステム部門の人たちではなくなるかもしれない。少なくとも、そこで求められる業務知識やスキルは、今までとは大きく変わってくるだろう。また、外からサービスを買ってくるのが常識になれば、システムの開発や運用といった、従来型のシステム部門の仕事はどんどん消えていく。

 ここに至り、システム部門では、組織もそこに属する社員個人も「大きな選択の時」を迎える。非連続な世界に身を置き、そこで生きると決心するのであれば、何が何でもやり抜く覚悟を決めて、自分に足りない知識やスキルの修得にまい進しなければいけない。

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