(cache) 生活協同組合コープ自然派:CMランディングページ
  • 山本太郎さんがおいしそうに自然派の野菜をほおばります!

  • 山本太郎さんコメント

  • 山本太郎さん プロフィール

    ■ 生年月日  1974年11月24日
    ■ 出身地  兵庫県宝塚市
    ■ 職業 俳優
    2011年4月、脱原発活動を
    宣言。

    山本太郎さんが語る「3.11からの僕の人生」

    2012年9月9日(日)、コープ自然派京都「はじめのいっぽ」&理事会主催により、脱原発運動を積極的にすすめている俳優・山本太郎さんの講演会が開催されました。

     

    ●原発反対の声を上げる
     3.11は東京も大パニック、でも、そのとき原発のことはまったく頭にありませんでした。地震国・日本の海辺に原発が54基も建っていることに不安をもっていましたが、日本は技術国だから大丈夫だろうといつのまにか僕自身も安全神話に陥っていたのです。しかし、福島第一原発が「冷却できなくなった」「電源車喪失」などと伝えられ、国の危機管理はこの程度なのかと愕然とするとともに、「生き延びたい」と強く思いました。政府は、「安全だ」「直ちに人体に影響はない」などと大本営発表のような情報を垂れ流すだけでした。
    それ以来、原発事故がずっと気にかかって眠れない日がつづきました。原発は危険だと思っているのに反対の声を上げられないことが苦しかったのでしょうね。声を上げるべきか。でも、仕事がなくなる…。一方で、黙認するのなら推進派と同じではないか。次の事故が起きたらどうするのか、一生言い訳するのか、と自問自答がつづきます。そして、やっぱり声を上げようとツイッターで「原発反対」と発言。でも、デモに行っても公安やメディアから写真を撮られないよう顔を隠すようにしていました。
  • 参加者と

     

    ●抑えていたものがキレる

     そんな自分にも限界がありました。昨年4月19日、校舎・校庭などを利用する際の放射線量の目安として年間20ミリシーベルトという基準を文科省が通達したのです。事故前まで年間1ミリシーベルト以内だったのが20倍に引き上げられ、これは殺人ではないか、チェルノブイリ原発事故後でも年間5ミリシーベルトで強制避難させたのに、日本の子どもたちにはその4倍でも安全だというのか、と抑えていたものがブチ切れました。それでもうマスコミに取り上げられてもいいやと、文科省前での福島のお母さんたちの抗議行動に参加しました。
  • ●フクシマ以後のドイツ

     今、放射能は東日本一帯にホットスポットとして点在し、福島の子どもたちだけでなく、東日本の子どもたちを守れといわなければならなくなりました。なのに、活断層があり、ベントはなく、防潮堤はかさ上げされていなくても「大丈夫」だと大飯原発3・4号機を再稼働。しかし、夏を終えて多くの国民は電力は足りているのに原発を動かしていることを知りました。関西電力はあり得ない計画停電のハガキを出し、原発を2基動かして火力発電所を次々止めるようなことをしています。原発は1%の人たちの利益のために、99%の人たちがリスクを背負わなければならないのです。
    少し前にドイツを訪れ、核廃棄物の鉄道輸送に反対する市民運動を取材しました。老いも若きも2万人以上が参加し、まさに音楽フェスティバル。温かい食べものが供されるベースキャンプもありました。列車を遅らせようと座り込んだり、線路に鎖で手をくくりつけている人もいます。座り込み部隊を元気づける応援部隊もいて、僕も寒い中を1日中座り込んで強制排除される体験をしました。ドイツでは自分の意思を伝える行動には寛容で、これだけやっても逮捕されませんでした。そして、福島第一原発事故以来、多くの人たちが脱原発への動きをすすめています。最近は日本でも楽しい集会やデモが多くなりましたね。
     
    ●多くの人たちの参加を
     光が当たっていないことに光を当てるには多くの人たちの行動が必要です。大飯原発が過酷事故を起こせば、観光地・京都はなくなります。毎週金曜日に行われている関電・京都営業所前での抗議行動にもぜひ参加してください。そして、他へも支援に駆けつけてください。大阪市では震災瓦礫受け入れを決定しましたが、瓦礫を活かして防潮堤をつくる「森の長城プロジェクト」という案もあり、今ある瓦礫を受け入れても足りないくらいです。とにかく瓦礫は燃やしてはいけない、それは被災地でも同様です。瓦礫広域処理は利権が絡んでいる上に、放射能による健康被害を拡散しようとするものです。大阪への支援や次の再稼働が危ぶまれている伊方原発などへの支援にも駆けつけてほしいですね。
    多くの人が動けば状況は変わります。年間20ミリシーベルトという基準も多くの声で年間1ミリシーベルトを目ざすと変わりました。署名活動などもいいですね。今は変えられるとき、原発がなくなるまであきらめずに行動しましょう。
     
    機関紙「タブル」より転載