やっぱり、韓国は腰を上げた。ソチ五輪でソトニコワ(ロシア)に敗れて連覇を逃したキム・ヨナの採点に疑問をもつ韓国の大韓体育会と大韓スケート連盟は21日、「国際スケート連盟(ISU)の懲戒委員会に提訴する」と発表した。
今回の提訴は採点に対してではなく、審判団についてだ。これまでも指摘されてきたことだが、ソチ五輪女子フィギュアのフリーを担当した9人の審判の中には、ロシアのフィギュアスケート協会会長夫人や98年長野大会でスコアを改ざんし、1年間の活動停止処分になったウクライナの審判らが含まれていた。「テクニカルパネル」と呼ばれる技術審判の最高責任者も、ロシアのフィギュア協会の元幹部だった。
■地元協会幹部にスコア改ざんの過去
さらに、審判団に入っていたエストニアとフランスの両国は、02年ソルトレーク大会でロシアと組んでアイスダンスとペアのスコアを改ざんした過去がある。
ロシアのフィギュア幹部と疑惑の審判がこれだけ名を連ねれば、「ロシアのソトニコワを勝たせるために採点など、どうにでもなる」と韓国の関係者が思っても不思議ではない。
現地で取材した記者がいう。
「審判員の構成については現地でも問題になっていた。米国代表チームの関係者などは『最初からソトニコワが高い点を取ることは予想できた』と語っていた。フィギュアという競技は技術点と演技構成点に分かれている。とくに演技構成点はジャッジの基準があいまいで、僅差での勝負ではいつも議論になる。そういう競技ですから、審判団に関しては絶対に疑惑を持たれないようにしなければならない。見ている者に採点や審判団がおかしいと思われたら、フィギュア競技そのものの信頼を失う。ソチ五輪はISUの運営ミスです」
このケンカ、長引きそうだ。