消費増税:ラップ3年分…駆け込み需要、日用品に波及

毎日新聞 2014年03月23日 08時32分(最終更新 03月23日 11時22分)

 大手スーパーのイオンは20〜24日、「増税前 今こそ値下げの5日間」と名付けたセールを約2万8000店で開催。衣料品を1〜2割引き、日用品を5〜10%引きで売っている。広報担当者は「ティッシュペーパーやおむつといった紙製品や、歯ブラシなどが売れている」と話した。

 西友はインターネット上の店舗で31日まで、特別なまとめ買いセールを実施。入浴剤「花王バブ1年分」(360錠、1万800円)、サランラップ3年分(60本)7700円、キャンパスノート同(180冊)1万3500円など、通常よりもさらに分量の多いセットを用意、「大人買いを上回る『男気買い』をしてもらえる場を提供した」という。

 家電量販店も活況だ。「白物家電」が特に好調で、ビックカメラ(東京都豊島区)では3月1〜15日の前年同期比の売り上げが、冷蔵庫2.5倍▽エアコン2.5倍▽洗濯機2倍となっている。同社によると、例年3月は春の新生活に向けた1人暮らし用の小さな家電が売れるのに対し、今年はファミリー向けの高機能商品が売れている。広報担当者は「この3連休もにぎわっており、来週もこの状態は続くのでは」とみている。

 懸念は駆け込み後の反動減。大手百貨店は影響を抑えようと対策を取り始めた。高島屋は25日まで、5000円以上の買い物をした人に1000円分の割引券を配布(一部店舗除く)。4月1日から1カ月間、1万円以上の買い物をするとこの割引券を使える。東急百貨店も割引券を配る。そのほかの百貨店もセールなどを予定している。

 消費者側も駆け込めば必ず得をする保証はない。例年4月以降、冷蔵庫や洗濯機の価格が下がる傾向があるからだ。駆け込み後の値動きを冷静に見極める必要がありそうだ。

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