韓国政府や軍は、相次ぐ発射を米韓合同軍事演習に対抗する行為とみている。米韓両軍は2月24日から合同の野外機動訓練「フォールイーグル」を韓国と周辺海域で実施中で、これを牽制(けんせい)する狙いとみられる。
この訓練は4月18日まで実施される。例年、終盤の3月末に大規模な上陸訓練を行うため、これを意識してさらにロケット弾が発射される可能性もある。韓国軍当局者は「発射されたミサイルやロケットはいずれも短距離弾で、大きな脅威ではないが、今後は分からない。軍の士気を高めるために、より過激な挑発をする可能性は否定できない。監視を強化する必要がある」と指摘した。
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(拉致当時13歳)の父、滋さん(81)と母、早紀江さん(78)が今月10~14日、めぐみさんの娘のキム・ウンギョンさん(26)とモンゴルの首都ウランバートルで初めて面会。韓国とも離散家族との再会事業を行うなど、最近の北朝鮮は融和姿勢を示していた。しかし、その一方で、挑発行為は徐々に過激度を増している。
最近の北朝鮮ミサイル発射
★2012年4月 「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルを発射したが、数分後に爆発。4つに分かれて韓国沖の黄海に落下 ★同12月 「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルを発射。3段式で、3段目はフィリピンの東の太平洋上に落下。北朝鮮は「衛星発射に成功」と主張 ★13年5月 3日連続で日本海沿岸部に短距離ミサイル計5発を発射。韓国軍は、旧ソ連製ミサイルの改良型の射程百数十キロのKN02か、新型の多連装ロケット砲とみている
(紙面から)