名古屋グランパスのFWジョシュア・ケネディ(31)が22日、昨年までの同僚だった神戸DF増川隆洋(34)との初対戦に向け、「彼を驚かせる」と宣言した。5年間ともにプレーし、お互いを知り尽くした仲だが、増川の裏をかくプレーでゴールと勝利を誓った。また、右サイドバックのMF田鍋が気管支の異常のために欠場することとなった。
昨日の友は今日の敵。サッカー界では決して珍しくはないかつてのチームメートとの対戦だが、この2人の初対戦となれば、話は違う。194センチのケネディと191センチの増川。グランパスで5年間ともにプレーし、互いを知る者同士、高さと駆け引きにあふれたド迫力のぶつかり合いが瑞穂で展開される。
開幕から3試合で2得点2アシストと絶好調で、連勝の立役者となっているケネディ。旧友との初対戦を前に、「違うサイドにいようかな。たぶんマスは左に寄るだろう」と上機嫌で話した。もちろんこれはいつものジョーク。「奇妙な気持ちになるだろうね。といっても大事なJリーグの試合。もちろん勝ちたいし、ゴールも決めたい」と付け加えた。
互いにプレースタイルをよく知ることは有利か、不利か。その問いに、ケネディはこう答えた。「状況によるだろう。だけど私はいくつかやり方を変えようと思う。彼を驚かせるよ」。知られているならば、変えるまで。経験に裏打ちされた読みが増川の守備の真骨頂だけに、その裏をかくプレーをできれば、ゴールは自然と近づく。
この自信の裏には、昨年から大きく変わったチームスタイルがある。ケネディは「今は連係を構築しているところ。私も彼らから学んでいる」と自身の変化も感じている。高さだけでなく、連係と意外性のあるプレーで、旧友にじだんだを踏ませるつもりだ。 (宮崎厚志)
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