(cache) 高等学校入学資格 Q&A:文部科学省
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高等学校入学資格 Q&A

(高等学校入学資格・編入学)

Q1 日本に居住しながら日本の中学校等に就学していない者が、高等学校に入学することはできますか。
Q2 日本にある外国人学校中等部を卒業したことによって高等学校入学資格を有しますか。
Q3 一度高等学校を卒業している場合には、他の高等学校に入学することはできないのでしょうか。
Q4 外国で義務教育を受けている日本国籍の生徒(ある国の学校の9年の課程を平成24年6月に卒業する予定。平成24年3月現在で14歳)について、平成24年4月に高等学校に入学することはできますか。
Q5 外国の中学校を6月に卒業した者が高等学校の1年次に編入学することはできますか。
Q6 外国にあるインターナショナルスクールを卒業した場合、高等学校入学資格を有しますか。
Q7 特別支援学校の高等部2年を修了後に、普通科の高等学校の3年次に編入学することはできますか。
Q8 単位制高等学校を中途退学した者が、他の高等学校に編入学することはできますか。

(東日本大震災により被災した生徒等の弾力的受入れについて)

Q9 今回の震災による被害に伴い、避難のため短期間滞在する場合においても、希望する児童生徒を学校に受け入れて差し支えないでしょうか。
Q10 被災したA県の高等学校に合格したが、他県に転出し、転出先の都道府県における高等学校への入学を希望している者については、どのように取り扱うことが適切でしょうか。
Q11 被災地域で県立高校の授業を再開できない状況です。被災した生徒を速やかに受け入れるため、県内外の他の高校や公共施設などで授業を行うことを考えていますが、法令上可能でしょうか。また、この場合にはどんなことを留意すればよいでしょうか。
Q12 被災した高校生の学校への弾力的な受入れの周知について、各都道府県において留意すべき事項はありますか。
Q13 平成23年3月14日付け通知の「5.課程の修了の認定等について」において、「当該児童生徒の各学年の課程の修了又は卒業の認定等に当たっては、弾力的に対処し」とありますが、具体的にどのような意味ですか。
Q14 被災した高校生が避難先の他の高等学校で受け入れられて学習し、単位を修得した場合や、避難所でボランティア活動などに取り組んだ場合、その成果を在籍校において単位として認定すべきだと考えますが、取扱いはどのようになっていますか。
Q15 被災した高校生が他の高等学校に転学する場合にも、これまでの高等学校における学習の成果を転学先の高等学校において単位として認定すべきだと考えますが、取扱いはどのようになっていますか。

Q1 日本に居住しながら日本の中学校等に就学していない者が、高等学校に入学することはできますか。

A1
 学校教育法第16条及び第17条の規定により、学齢児童生徒の保護者に対しては就学義務が課されていることから、保護者が、その子である生徒を中学校等に就学させないことは制度上想定されていません。
 しかしながら、何らかのやむを得ない事情によって義務教育を修了していなくても高等学校への入学は可能であり、中学校卒業程度認定試験を受験し合格した上で、高等学校の入学者選抜試験を受験することができます。

Q2 日本にある外国人学校中等部を卒業したことによって高等学校入学資格を有しますか。

A2
 日本にある外国人学校中等部は中学校ではないため、これを卒業したことをもって、高等学校入学資格を有するものではありません。
 しかしながら、A1にあるように、中学校卒業程度認定試験を受験し合格した上で、高等学校の入学者選抜試験を受験することができます。
 なお、当該生徒の保護者が日本国籍を有しない場合には、そもそも、その保護者に就学義務は課されていないため、校長の判断により、各高等学校において、中学校卒業者と同等以上の学力があると認められた者についても、当該高等学校の入学者選抜試験を受験することができます。(学校教育法施行規則第95条第5号)

Q3 一度高等学校を卒業している場合には、他の高等学校に入学することはできないのでしょうか。

A3
 法令上、一度高等学校を卒業した者の再入学を禁止する規定はなく、一度高等学校を卒業したことをもって、高等学校入学資格が無くなるものではありません。例えば、高等学校の普通科を卒業した者が、工業学科等の他の学科に入学することが考えられます。
 また、単位制高等学校においては、校長の判断により、生徒が過去に在学した高等学校において修得した単位について、当該高等学校の全課程の修了を認めるに必要な単位数のうちに加えることができます。
 なお、各学校への入学が許可されるかどうかについては、調査書その他必要な書類、選抜のための学力検査の成績等を資料として行う入学者選抜に基づいて各校長が許可することとなりますので、詳細については、各学校にお問い合わせください。

Q4 外国で義務教育を受けている日本国籍の生徒(ある国の学校の9年の課程を平成24年6月に卒業する予定。平成24年4月現在で14歳)について、平成24年4月に高等学校に入学することはできますか。

A4
 平成24年4月の段階では、外国における9年の課程を修了しておらず、高等学校入学資格はありません。
 また、平成24年4月に、9年の課程を修了する以前に帰国した場合は、当該生徒の保護者は、子が満15歳に達する日の属する年度の終わり(出生の日が平成9年4月2日から平成10年4月1日までの場合には、平成25年3月31日)まで、中学校等に就学させる義務を負います(学校教育法第16条及び第17条)。中学校等への就学に関する具体的な手続きについては、お住まいの市町村の教育委員会にお問い合わせください。

Q5 外国の中学校を6月に卒業した者が高等学校の1年次に編入学することはできますか。

A5
 外国の9年の課程を修了した上で帰国した場合、高等学校の入学資格を有することとなりますが、当該生徒の保護者は、子が満15歳に達する日の属する年度の終わりまで、中学校等に就学させる義務を負っているため、これに該当する場合には、中学校等に就学させることが必要となります。
 一方、保護者が日本国籍を有しない場合や子の年齢が満16歳に達している(又は、当該年度に満16歳に達する予定である)など、就学義務を負っていない場合には、校長が、相当年齢に達し、当該学年に在学する者と同等以上の学力があると認めれば、高等学校に編入学することが可能です。具体的な手続きは、編入学を希望する学校にお問い合わせください。

Q6 外国にあるインターナショナルスクールを卒業した場合、高等学校入学資格を有しますか。

A6
 外国にあるインターナショナルスクールが、当該外国において正規の教育機関として認められているかどうかを在日大使館を通じて確認することが必要です。正規の教育機関であって、9年の課程を修了した者については、高等学校入学資格を有します。
 ただし、当該生徒の保護者が就学義務を負っている場合には、A5のとおり、中学校等に就学させることが必要となります。

Q7 特別支援学校の高等部2年を修了後に、普通科の高等学校の3年次に編入学することはできますか。

A7
 可能です。校長が、相当年齢に達し、当該学年に在学する者と同等以上の学力があると認める場合には、編入学を許可することとなります。具体的な手続きは、編入学を希望する学校にお問い合わせください。

Q8 単位制高等学校を中途退学した者が、他の高等学校に編入学することはできますか。

A8
 可能です。具体的には、学年制の高等学校への編入学については、校長が、相当年齢に達し、当該学年に在学する者と同等以上の学力があると認めた場合、前籍校における修得単位に応じて、相当する学年に編入学することとなります。
 単位制の高等学校への編入学については、校長が、相当年齢に達し、相当の学力があると認めた者について、在学すべき期間を示して許可することとなります。
 なお、この場合には、前籍校において修得した単位を、編入学する高等学校において、全課程の修了を認めるに必要な単位数のうちに加えることができます。(単位制高等学校規程第7条)
 具体的な手続きは、編入学を希望する学校にお問い合わせください。

Q9 今回の震災による被害に伴い、避難のため短期間滞在する場合においても、希望する児童生徒を学校に受け入れて差し支えないでしょうか。

A9
 平成23年3月14日付け通知の「1.被災した児童生徒等の公立学校への受入れについて」においては、期間の長短に関わらず、被災した児童生徒等が域内の公立学校への受入れを希望してきた場合には、可能な限り弾力的に取り扱い、速やかに受け入れることをお願いしています。
 なお、公立学校の受入れに際しては、当該学校の在籍者として受け入れる転入学のほか、学籍は元の学校のまま、受入れ先の学校の活動に参加する等の事実上の就学など、多様な取扱いが想定されますので、被災地の状況や、各地方公共団体の実情等に応じて、弾力的に取り扱っていただくとよいでしょう。
 ただし、いずれの場合におきましても、転出元の教育委員会等と連絡をとるなどして、必ず児童生徒の在籍関係を明確にした上で受け入れ、児童生徒の不利益にならないよう御配慮願います。

Q10 被災したA県の高等学校に合格したが、他県に転出し、転出先の都道府県における高等学校への入学を希望している者については、どのように取り扱うことが適切でしょうか。

A10
 A県の高等学校に入学し、その後、転出先都道府県の高等学校に転学する取扱いとするのか、あるいは転出先高等学校へ入学する取扱いとするのかについては、本人の事情等を勘案しながら柔軟に対応していただけるとよいでしょう。その際、必要な書類が揃わなければ手続きが進まない等といったことにならないよう弾力的にお取り扱いいただくとともに、入学扱いとする場合には、入学者選抜においても、例えば、学力検査は行わず、面接などにより選抜するなどの御配慮をいただけるとよいでしょう。

Q11 被災地域で県立高校の授業を再開できない状況です。被災した生徒を速やかに受け入れるため、県内外の他の高校や公共施設などで授業を行うことを考えていますが、法令上可能でしょうか。また、この場合にはどんなことを留意すればよいでしょうか。

A11
 高等学校設置基準第18条において、「高等学校は、特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、他の学校等の施設及び設備を使用することができる。」としており、このたびの東北地方太平洋沖地震は、まさに特別の事情に該当するものであると考えられます。
 他の高校や公共施設を借用する場合には、当該施設の設置者等と十分調整の上、教育の実施にあたって安全上支障がないよう御留意願います。

Q12 被災した高校生の学校への弾力的な受入れの周知について、各都道府県において留意すべき事項はありますか。 

A12  被災高校生の学校への弾力的な受入れについては、各都道府県教育委員会等において弾力的に受け入れる方針で取り組んでいただいているところであり、ホームページ等を活用して積極的に広報していただいております。
 一方で、生徒や保護者に対して必ずしも趣旨が明確に伝わっていない例も見られ、例えば、実際には弾力的な対応を行うこととしているにもかかわらず、保護者等との転居が必要等の要件を設けた実施要領のみをホームページに掲載していることにより、被災者に不安が広がっているとの声もあります。
 このため、被災高校生の弾力的な受入れについて、ホームページ等で周知を図る際には、
  ・生徒の実態に応じて弾力的に受け入れる旨をホームページにわかりやすく記載する
  ・担当部署の電話番号を目立つように掲載し、生徒や保護者の個々の相談に積極的に応じることが分かるよう工夫する
など、弾力的に受け入れることが被災高校生にも直接伝わるような工夫を行っていただくことが望ましいと考えます。
 その際、所轄の学校に対しても、弾力的に受け入れる趣旨について周知いただき、各都道府県教育委員会等との認識の共有化を図っていただくことが必要です。

Q13 平成23年3月14日付け通知の「5.課程の修了の認定等について」において、「当該児童生徒の各学年の課程の修了又は卒業の認定等に当たっては、弾力的に対処し」とありますが、具体的にどのような意味ですか。

A13
 各学年の課程の修了や卒業の認定等は、各学校において、児童生徒の平素の成績を評価して行うこととなっています。(学校教育法施行規則第57条。中学校は第79条、高等学校は第104条において準用。)
 本通知は、震災等により児童生徒が授業を十分受けることができない場合においては、補充的な指導の機会を設けるなど学習の機会を担保しつつ、それらも踏まえ、進級や卒業の認定について弾力的に対応していただきたいという趣旨です。

Q14 被災した高校生が避難先の他の高等学校で受け入れられて学習し、単位を修得した場合や、避難所でボランティア活動などに取り組んだ場合、その成果を在籍校において単位として認定すべきだと考えますが、取扱いはどのようになっていますか。

A14
 高等学校においては、学校教育法施行規則第93条及び第97条から第100条まで等に基づき、生徒が他の高等学校において一部の科目の単位を修得したときは、その単位数を生徒の在学する高等学校における卒業に必要な単位数に加えること(学校間連携による単位認定)や、ボランティア活動等の学校外における学修を自校の科目の履修とみなし、単位を認定することが制度上可能となっています。
 高等学校の卒業に必要な単位数は、74単位以上で校長が定めることとされていますが、学校間連携及び学校外における学修の単位認定については、併せて36単位まで、卒業に必要な単位数に含めることができます。
 このほか、通信制課程の生徒が自校の定時制又は他校の定時制・通信制で、定時制課程の生徒が自校の通信制又は他校の通信制で一部の科目の単位を修得したときは、その単位数を自校の定めた定時制及び通信制課程の卒業に必要な単位数のうちに加えることができます(いわゆる定通併修制度)。この場合、認定単位の上限はありません。
 詳細は、学校外における学修の単位認定を御覧ください。       

Q15 被災した高校生が他の高等学校に転学する場合にも、これまでの高等学校における学習の成果を転学先の高等学校において単位として認定すべきだと考えますが、取扱いはどのようになっていますか。

A15
 学校教育法施行規則第92条第2項の規定により、全日制の課程、定時制の課程及び通信の課程相互の間の転学又は転籍については、修得した単位に応じて、相当学年に転入することができることとされています。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)