2月の大雪:「30年に1回の異常な天候」 気象庁検討会
毎日新聞 2014年03月04日 20時35分(最終更新 03月04日 23時10分)
気象庁の異常気象分析検討会(会長・木本昌秀東京大教授)は4日、関東甲信を中心にした太平洋側の2月の大雪について「30年に1回程度の異常な天候だった」との見解を示した。気象庁は「異常」の定義を、おおむね30年に1回より低い頻度としている。
検討会は今回の大雪の原因に、大陸からの強い寒気が本州付近まで流れ込んだことに加え、日本の東方沖の太平洋上に高気圧(ブロッキング高気圧)があったことを挙げた。ブロッキング高気圧があったために、雪を降らせた低気圧が行方を阻まれ、日本の太平洋岸に沿うようにゆっくり移動したと分析した。
木本会長は「低気圧が非常にゆっくり進んだために記録的な大雪となった」と話した。
気象庁によると2月の大雪では、甲府市の114センチなど、北海道から関東甲信の19地点で最深積雪の記録を大幅に塗り替えた。東京都や山梨県などで一部の世帯が孤立したほか、農産物関連の被害も相次いだ。【渡辺諒】