連続通り魔:2人死傷、強盗2件も 男は逃走中 千葉・柏
毎日新聞 2014年03月04日 08時07分(最終更新 03月04日 13時08分)
3日午後11時35分ごろ、千葉県柏市あけぼの5の市道で、男が20〜30代くらいの男性の背中や首を刺して逃走した。男性は搬送先の病院で約1時間後に死亡した。同じ市道上の約100メートルの範囲で、十数分の間に刃物を持った男にけがをさせられる事件と、財布や車が奪われる2件の路上強盗事件が相次いだ。着衣などから同一犯とみられる。県警は連続通り魔事件として柏署に捜査本部を設置、殺人や強盗傷害容疑で男の行方を追っている。
捜査本部などによると、現場近くの女性が「不審者がナイフを持っている。マンション前で人が倒れて血を流している」と110番した。女性は事件直前、不審な男に「ちょっと、すみません」と声を掛けられたため自宅に駆け込み、ベランダから通報したという。
この数分前、自転車に乗っていた別の男性(25)が不審な男に「すみません」と声を掛けられ、ナイフを突き付けられる事件が発生。男性は払いのけて逃げたが、その際に左手に軽傷を負った。
また、刺殺事件直後には同市あけぼの4を通りかかった男性(44)が、前方に倒れている人に気付いて車を止めたところ、市道上にいた男に「金を出せ。人を殺した」とナイフで脅され、現金約3500円入りの財布を奪われた。
男は車に乗り込んだが発車できず、近くのあけぼの5の市道で車を止めた別の男性(47)にナイフを突きつけ、車を奪った。車は北東約1.3キロ先の同市内のコンビニエンスストアの駐車場で、エンジンがかかった状態で4日午前3時ごろ発見された。
目撃証言によると、逃げた男は20〜40代で、身長170〜175センチ。黒いニット帽をかぶり、サングラスと白いマスク、黒いダウンジャケットを着ていた。手を負傷した男性は男について「全く知らない人物だ」と話しているという。
現場はJR柏駅から北西約1キロの住宅街。事件を受け、柏市教委は市内の全62小中学校で児童や生徒の集団登校を実施し、保護者が付き添う姿もみられた。
【黒川晋史、橋本利昭、荻野公一】