東大:「優」全学年で3割に 乱発防止へ
毎日新聞 2014年03月03日 19時10分(最終更新 03月03日 19時18分)
東京大は来年度から全学部全学年で、成績の「優」以上を上位3割程度に絞る「優3割規定」の導入を決めた。これまで学部ごとにばらばらだった評価基準を統一し、「優」の乱発を防ぎ、成績の公平性・信用性を上げるのが狙い。同大は、3割に絞ることで学生同士の競争を促し、学力向上につながることも期待している。
東京大によると、優3割規定は学部の前期課程(1〜2年生)ですでに導入しているが、来年度から新たに後期課程(3〜4年生)で導入する。現行の評価は成績の上から「優」「良」「可」「不可」の4区分あるが、後期課程では新たに「優上(ゆうじょう)」を創設。「優上」は上位5〜10%が対象で、「優」以上が上位3割程度にとどまる。
これまで成績評価の基準は学部ごとに設けられていたため、中には「優」が取りやすかったり、逆に取りにくかったりする科目があるなど、学内で成績評価の公平性や信用性に懸念の声が上がっていた。演習科目や少人数で受講する科目については対象外とする。
同大学務課は「学生が海外の大学へ進学する際にも受け入れ大学側から『東大の成績は厳格だ』と信用されることにもつながる」と話している。【三木陽介】