生きてるマンモス象が動物園に?クローン計画進行中
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ロシアの国有通信社「RIAノーボスチ」が3月14日に伝えたところによると、昨年、氷の中から見つかったマンモス象の細胞からクローンを作る計画が進行中。
クローンとして生み出された動物は、理論的には、元の細胞と同じ遺伝子を持つことになる。つまり、4,300年前のマンモス象とウリ2つのマンモス象が、本当に蘇るというわけだ。
無傷のマンモスから無傷のDNA
昨年、シベリア・マールイ・リャホフスキー島の氷の中から、1頭のマンモス象が見つかった。
これまで、各地で氷漬けになったマンモスが見つかっているが、昨年見つかったこのマンモスには、見慣れているはずの科学者たちも驚いた。保存状態が驚異的によかったからだ。筋肉や脂肪、軟骨などの細胞はほぼ無傷で、血液は、何と、凍っていない状態だった。
クローン成功の可能性十分
氷漬けのマンモスの細胞からDNAを採取して、それでクローンを作るというアイディアは、以前からあった。だが、これまで発見されたマンモスはどれも遺伝子の損傷がひどく、そこからクローンを作るのは不可能。
ところが、今回見つかったものは違う。ほぼ無傷のDNAが採取できる可能性が非常に高い。
ジュラシックパークが現実に
現在、ロシアと韓国の科学者を中心としたチームが、そのマンモス象からDNAを採取中。順調にいけば、採取したDNAを普通の象の卵子(発生初期の細胞)に注入し、子宮の中で育てるという計画。
1993年の映画『ジュラシックパーク』は、恐竜のDNAからクローンを作って恐竜動物園を作る話だが、それも夢ではなくなりそうだ。少なくとも、生きたマンモス象を動物園で見れる日は、近いのではないか。
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