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【社会】

23日、ママら渋谷デモ 優しい口調で「子ども守ろう」

2014年3月22日 07時24分

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 ママたちは、未来が心配なんです、伝えたいことがあるんです−。子育て中の母親たちが、原発再稼働や特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認などに反対する思いを訴えるデモが23日、東京都渋谷区で行われる。毎週末の首相官邸前デモを経験した女性が、母親らしいやり方で訴えようと企画。「ママデモ」と銘打ち、子連れでも参加しやすく工夫し、ポップに、語り掛けるように「生命を守ろう」と声を上げる。

  (杉戸祐子)

 「子どもが安心して暮らせる国、子どもを安心して産める国にしてほしい」。発起人代表で東京都三鷹市のセラピスト魚ずみちえこさん(49)が力を込める。

 高校二年の長女(17)を一人で育て、東京電力福島第一原発の事故後、放射能汚染が心配でたまらなくなった。「この空気を吸って大丈夫なのか。私たちは本当のことを知らされているのか。原発の問題は命に関わることだと思い知った」

 知人の誘いで昨年夏ごろから、ママ仲間たちと官邸前でのデモに参加。周囲の熱気を「すごい」と感じる一方、「やめろ!」など強い口調の掛け声には戸惑いも覚えた。「胸が苦しくなった。幼い子どもに聞かせるのはどうかと悩むママもいた」

 自分たちになじむやり方はないか。「官邸前で政治家に声をぶつけるのも一つの方法だけど、ママたちが普通に政治の話をするのもいいんじゃないか」。街の人々と思いを共有できるようなデモを考えた。

 二十三日は午後三時に渋谷区の宮下公園に集合し、みんなで明治通りや青山通りを歩きながら「私たちは原発怖いの。総理は怖くないの?」「私たちは平和が好きです」と、やわらかな調子で街行く人々に呼び掛ける。プラカードや横断幕はカラフルで明るい感じに。参加者には花飾りも付けてもらう。

 一緒に準備を進める女性五人のうち、四人が子育て中だ。三鷹市の学童保育指導員広岡彩さん(31)は六歳と四歳の子がいるシングルマザーで、「国の未来は子どもたちの未来。パワーを集めたい」。神奈川県座間市のアルバイト熊谷野絵(のえ)さん(26)は独身で子どもはいないが「原発も集団的自衛権の問題もひとごとではない。デモで気づく人が増えれば、その後も誰かに伝えたりして広がっていく」と話す。

 フェイスブックのデモのページ(「ママデモ」で検索)で魚ずみさんは「ママたち、女たち、ひとつになろう」と、女性を中心に参加を呼び掛けている。「生命を育む女性だから出せるメッセージがある。共感してくれる人たちがいるはず」と期待している。

(東京新聞)

 

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