- 2014年03月18日 00:00
差別の感覚
浦和レッズのサポーターが掲げた「Japanese
only」が大きな波紋を呼んでいる。要するに「日本人以外お断り」という横断幕が堂々と掲げられて試合が続行されたわけだが、Jリーグは浦和レッズに対して1回の無観客試合という制裁を科した。無観客になれば、何千万円という減収が予想されるので、相当に厳しい制裁ではないか、何も浦和レッズ自身ががやったのではなくサポーターがやったことなのに厳しすぎるという意見もあるようだ。
しかし私は決して厳し過ぎるとは思わない。
日本人は世界的に見て、人権擁護に向けた感覚が劣っているとは思わないし、人権を大事にしようという様々な運動もあるし、人権侵害に対しては裁判を提起するという意識もだいぶん進んできたと感じている。しかし、人権侵害する側にとっては多分に気がつかないか、落とし穴も案外多い。
特に安倍政権になってから国家主義的な傾向が強くなってきているし、右翼的な言動の方がもてはやされたりする傾向が出てきている。特に、韓国や中国になめられるなといった単純であり、昔からある大和魂賞賛型のような傾向が徐々に強くなってきている。
「Japanese only」ということは何もサッカーの試合だけではなく例えば温泉や銭湯でも、飲食店も見かけられたことがある。当の日本人であれば何の問題もないから素通りしてしまいかねないが、差別された側にとって見れば大変なショックに違いない。差別する側にとっては気にも留めないようなことが差別される側にとっては大変な人権侵害になる。
こうした問題は「Japanese
only」だけではなく、いろんな場面にたくさんある。だからこそ私が参議院議員時代に一生懸命に取り組んでいた人権侵害救済法あるいは人権委員会設置法などが必要なのだ。
法律が制定されていれば、今回の浦和レッズにおける「Japanese
only」という問題も何らかの形で人権委員会が関与することがきたのではないか、そうなると単にサッカーファンだけではなく国民全体にも大きな問題提起をすることができたのではないかと思わずにはいられない。
私がこの問題に取り組んでいたときには、右翼的な人たちやいわゆるネトウヨから攻撃された。「売国奴」という罵声も浴びせられた。政治家は、そうした罵声を浴びてもひるまずにやるべきことをやらなければならない、との思いが強かったのでさほど気にもならなかったが、逆にそうした攻撃にされされるとかえって頑張らなければならない、日本を本当の意味で人権大国にしていかなければならないと痛感していた。
残念ながら法案は廃案になり、安倍政権の元では全く期待はできないが、またこうした人権侵害に立ち向かう法案は絶対に必要だと思うし、いずれは日の目を見るように持っていかなければならない。日本も経済ばかりに目を向けすぎると肝心の人権侵害が見落とされがちになる。国民一人一人の幸せや安心できる生活の充実に向けて、最低限の支えである人権擁護を充実させたいものだ。今回の「Japanese only」をこうした観点から私は見ている。
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