開幕まで約1週間あまり、ヤクルト・小川淳司監督(56)が打ち出した今季のテーマは『信頼』だ。神宮で行われる予定だった巨人との練習試合が雨で中止になった20日、「決めて送り出したからにはやってくれると信じて戦う。ダメだからとコロコロ入れ替えるようなことはしない」と、できる限りメンバー固定で行く考えを明かした。
中でも、新人ながら正遊撃手に抜てきしたドラフト2位・西浦(法大)については「我慢して1年間使うことも選択肢の一つ。信頼というのはどこまで我慢できるかってこと」。昨年で引退した名手・宮本慎也さんが三塁に転向した2009年以降、固定できなかった守備の要を、腰を据えて育てる覚悟だ。
昨年規定打席に達した選手は、バレンティンただ1人。ケガや不振でほとんどのポジションを固定できず、最下位に沈んだ。その反省から「調子がいい選手を使うというより、今年は目の前の戦力で戦うことを考える」という。21日から神宮で行われるオープン戦最後の3連戦は、その定位置争いを勝ち抜き『信頼』する開幕メンバーで戦う。 (竹村和佳子)
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