DeNA戦が雨天中止となり、室内練習場に向かう阪神・和田監督=横浜で
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貧打に悩む阪神が28日に行われる巨人との開幕戦(東京ドーム)に、1番・鳥谷、3番・西岡のオーダーで臨む方針を固めたことが分かった。和田豊監督(51)は「俺の中では決まっている」と明言。鳥谷の高い出塁率、西岡の勝負強さを生かしたオーダーで王者を撃破する。
得点力不足を解消するため、2人の配置が大きなカギを握る。1番鳥谷、3番西岡はここ数試合で続いており、京セラドーム大阪でのオリックス3連戦が最終テストの舞台となる。
最大の利点は2人の特長を生かせることだ。鳥谷は2006年から8年連続で出塁率3割5分以上をマークしており、昨年は自身初の4割超えとなる4割2厘をマークした。11年から13年まで3年連続でリーグ最多四球を記録したように、定評ある選球眼が高い出塁率を維持する要因だ。
一方の西岡もロッテ時代に3番を務めた経験があり、移籍1年目の昨季は2度のサヨナラ安打を放つなど、勝負強さには定評がある。さらに状況に応じて進塁打、犠飛など多彩な得点パターンを構築できる打撃技術はチームでも随一。昨年、3番を任された際には「走者が一塁にいれば、基本は右方向に打つ」と語り、一、三塁のチャンスも多く演出した。
昨季、打線がなかなか一、三塁の形をつくれなかった。上位打線がつないでも走者が詰まり、逆に併殺でチャンスをつぶすことで展開が重くなることもあった。指揮官が「流れということもあるから」と言うように、鳥谷の高い出塁率を西岡の技術で生かせば、打線の好循環が望める。
幸いにも西岡が軽症で、21日からのオリックス3連戦で新たな形が機能するかをチェックできる。課題を挙げるとすれば、鳥谷が先頭打者としてチームに勢いをつけることができるかどうか。昨季序盤、西岡が初回に出塁すれば必ず得点できるというイメージを植え付けた。それができれば、数多くのチャンスを生み出せるはずだ。 (重松健三)
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