厳しい表情で練習を見守る巨人・原監督=神宮球場室内練習場で
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巨人が開幕前最後となる21日からのオープン戦3連戦でトップバッターの最終テストを行う。候補は坂本勇人(25)、片岡治大(31)の両内野手。原辰徳監督(55)は20日、「1番坂本、2番片岡が理想型」と明かした上で、片岡の1番起用も示唆した。
この日は神宮球場で予定されていたヤクルトとの練習試合が雨天中止。原監督は最後の3連戦に向け、「仕上げるという意識はないが、開幕に関してのベストオーダーを組むという考え方でいきたい」と語った。
とりわけ注目が集まるのが1番打者だ。第1候補の坂本がオープン戦14試合で打率2割3分1厘、出塁率も3割を切る低調ぶり。原監督も「勇人がやや精彩を欠いている。確実性、出塁率がね。理想型と逆(の順番)も考えないといけないかな」と頭を悩ませる。
代替候補の片岡はオープン戦14試合で打率3割1分6厘、出塁率は4割近い。18日の古巣西武とのオープン戦では初めて1番に座り、1回にいきなり左前打。「後ろの打者が強力なんで、塁に出ていいリズムをつくれれば」と1番に乗り気だ。
そろってオープン戦打率4割の日大コンビ、長野と村田が3、4番に並び、5番に阿部が控えるクリーンアップは超強力。トップバッターの出塁率は得点力に直結するだけに、理想だけ追い求めるわけにもいかない。
原監督は「坂本は確かにいい成績を残してきたが、2014年をゼロからスタートする中で、それだけに頼っていいのか」と苦しい胸中を明かす。控えに回る予定の井端も好調を維持している。選択肢は豊富にある。理想を追うか、現実をとるか。それが問題だ。答えはきっとグラウンドで出る。 (小林孝一郎)
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