NHK会長:「せっかくの辞表…理事に返すわけいかない」

毎日新聞 2014年03月20日 21時28分(最終更新 03月20日 22時01分)

籾井勝人NHK会長=国会内で2014年2月27日、藤井太郎撮影
籾井勝人NHK会長=国会内で2014年2月27日、藤井太郎撮影

 NHKの籾井勝人会長は20日の参院予算委員会で、1月の就任時に集めた理事全員の辞表について「せっかく書いていただいた理事一人一人の真摯(しんし)な気持ちを考えると、返すわけにはいかない」と述べ、返還を拒否した。民主党の小川敏夫氏の質問に答えた。

 小川氏は、理事の罷免には経営委員会の同意が必要で、辞表取り付けは会長の恣意(しい)的人事を排除している放送法の趣旨に反すると指摘。これに対し、籾井氏は「辞表を一方的に突きつけて『辞めろ』と言うことはない。実際に辞めていただく時には本人とよく話したうえで改めて辞表をもらう。人事権を乱用することはない」と再三にわたり釈明した。

 一方、民主、結い、生活の野党3党は20日、NHKの幹部選任の透明性を高めるため、経営委員の候補者名簿を第三者委員会が作成することなどを柱とした放送法改正案を、衆院に共同提出した。【影山哲也】

最新写真特集