理研記者会見に向けて小保方さんに伝えたいこと
今回のSTAP細胞・STAP幹細胞騒動に関する理研記者会見が3月14日の午後に開かれる。
もはや世間の関心は小保方さん自身が登場するか否かとなった。
報道及び専門家は「もはや出てきて釈明しろ!」という。しかし彼女が記者会見に臨むのは「事実の解明」にはあまりつながらないと思うので、お勧めしない。
私の経験上、視聴者に更なる誤解を与えるだけである。
いくら説明しても真意が全く伝わらないだろう。残念ながら多くの視聴者や報道が見たいものは「彼女の釈明・謝罪、涙」なのである。人は見たいものしか見ないし、聞きたいものしか聞かない。
ただ、何もしないのは非常にまずい。少なくとも本日は今までの行為に関する謝罪と今後の方針について書いた手紙を公開したほうがいい。
それよりも今、事実解明のために必要なことがある。それは、頑なに存在を主張する「マウスSTAP細胞・マウスSTAP幹細胞」の細胞株と、それらの細胞株で創られたキメラマウスを複数の第3者機関に配布供与して徹底的に調査してもらうことである。このことは問題が公になった2月半ばにすぐに理研CDBがすぐにやるべきことであった。調査の結果、「正確性」や「事実」が確かめられれば巨大な逆風は最小限で防げたはず(ただ、もし上記のことができないなら、その時点でアウト)。実験プロトコルの公開(わざわざ自滅を招く書き方がされていた)や追試による再現確認などは少し後でも良かった。今からでも遅くない。すぐに行ってほしい。もちろん論文のあまりの雑さは大問題であることは変わらない。そこは素直に反省すべきだと思う。
本日の会見を拝見して、また記事を書かせていただきたい。
森口尚史(元 東京大学特任教授)
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