星 旦二 | hoshitanji.com BLOG

近況報告や日々の気づきをつづります。

降圧剤の服薬世界基準は、180/110㎜Hg

 一昨年、「ピンピンコロリの法則(ワニプラス\760)を出版したことからか、市民への情報提供機会が増えたように思います。信じられないという感想の中で、高血圧の服薬基準への質問が多いように思います。
 「高血圧で降圧剤を飲んでいる人は手を挙げてください」と質問すると高齢者の半数近くが挙手することもありとてもビックリしています。同様なことが、何度かあり、高齢者の四割近くが高圧剤を服薬しているように思いました。
 高血圧であることと、服薬すべきこととは異なります。また、血圧は、とても変動しやすいことが特性です。深呼吸後に測定ください。それでも無理でしたら、大いに笑ってください。それでも駄目なら、缶ビールでも飲んでからはかってください。血圧が低下することを実体験してください。
 我々は、血圧を避けるために生きているわけではないし、血圧を下げて認知機能が低下している事例も知っています。
 最も有名な米国・ハリソン内科学の教科書(2007年)によると、服薬基準は180/110㎜Hg以上です。食生活を改善し、定期的に運動をする。その上で、糖尿病とか腎臓病などの他の病気がなく、24時間血圧を測定し、いくら努力しても180/110㎜Hg以上であれば、ぜひとも服薬することをおすすめします。
 学習会の終了後には、「先生はどこで開業しているのでしょうか」という質問も受けることが多くなりました。大学定年後、『予防重視内科クリニック』開業しても良いかなあと、妄想しています。