法的根拠曖昧なブラックボックス 「基金」はデタラメの温床だ
2014年3月19日 掲載
不透明なカネは他にも/(C)日刊ゲンダイ
ブラックボックスなのをいいことに、霞が関は基金を「使い勝手のいいサイフ」として次々増殖させている。今年度の補正と来年度当初予算では、ナント98もの基金が新規につくられたり、積み増しされたりしていて、その額は10省庁で合計2兆6400億円にのぼる。
その一方で、2008~13年度に予算化されたものの、使いきれずに国庫に返納された基金は、1兆3451億円もあったという。最初から必要性に乏しいカネが、安易に基金として積まれているのではないか。基金の運用益は、管理する団体が事務経費として使えることが多いので、天下りOBの人件費を増やすために、各省庁が巨額の基金を競ってブン捕っている疑いもある。
「かつて塩川財務相が特別会計の浪費と非公開性を揶揄して、<母屋(一般会計)でおかゆ、離れ(特別会計)でスキヤキ>と絶妙の例えをしました。それにならえば、基金はさしずめ<地下室の宴会>といったところです。特別会計は問題視され数が減りました。その陰で増えている基金も、厚労省や経産省で不祥事が出ているのですから、『基金法』や『基金情報公開法』などを整備して、きっちり監視しなければなりません」(大塚耕平議員)
シロアリ官僚をのさばらせてはダメだ。