存在さえも疑われてしまった万能細胞「STAP細胞」をめぐる大問題。理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダー(30)の行状に注目が集まるが、その周囲には、世界的権威ともいえる著名な大物科学者たちがずらりと顔を並べる。小保方氏の躍進を語るに欠かせない5人の“オトコ”。疑惑の論文を生み出した温床はどこにあるのか。
AO入試で2002年に早稲田大理工学部に入学した小保方氏は当初、微生物研究を専攻していたが、早稲田大の常田聡教授(48)に師事し、専門分野を転向。指導教官でもあった常田氏は、再生医療分野に引き込むきっかけを作った人物ともされ、“コピペまみれ”が判明した博士論文も審査した。
博士論文を審査し、大学時代に大きな影響を与えた人物は他にもいる。
日本再生医療学会理事で、東京女子医科大の大和(やまと)雅之教授(49)だ。小保方氏は早大大学院に所属しながら、大和氏のもとで再生医療の研究を開始した。大和氏は、2月5日にツイッター上で「博多行きの電車に乗ったなう」とつぶやいて以降、表舞台から姿を消している。
大和氏とともに主に「刺激で万能細胞」という着想部分でSTAP細胞にかかわったのが、米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授(63)。
小保方氏は大学院在学中に08年から約2年間、同大に留学し、バカンティ氏の研究所で学んだ。同氏の研究として有名な、マウスの背中に人間の耳に似た組織をつけた「バカンティ・マウス」に、興味を持っていたようだ。
科学ライターは「バカンティ氏は彼女を非常に買っていて、小保方さんも留学体験記で『ドクター・バカンティーズ・エンジェル、と呼ばれて(名乗って)いた』と書いているほど」と話す。