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乳幼児の結核、保育園職員からの感染防止を- 東京都が対策の手引作成
抵抗力の弱い乳幼児の結核感染を防ごうと、東京都は保育園や幼稚園を対象にした結核対策の手引を作成した。保育園などの職員が結核を発病するケースが少なからずあることから、都は「この冊子を活用し、職員の健康管理など結核対策を適切に行ってほしい」としている。【新井哉】
都によると、結核患者数は減少傾向にあるものの、都内では「年間3000人近くの新たな結核患者が発生している」と指摘。2012年の人口10万人当たりの罹患率も、都内では全国平均の16.7人を上回る21.7人となっている。都内の教員・保育士の新規登録の肺結核患者も、10年から12年までの3年間で60人近くの報告があるという。
手引では結核について、患者のせきや痰に含まれる結核菌が空中に飛び散り、それを吸い込むことで起きる感染症と説明。特に乳幼児は抵抗力が弱いため、結核菌に感染した場合、髄膜炎などを発症して重症化しやすいとし、重症化予防のため、BCG接種が有効としている。
感染の拡大を防ぐため、「早期に医療機関を受診し、排菌する前に治療を始めることが重要」と指摘。都内で発病が確認された教員や保育士のうち、半数以上が人に感染させる可能性のある「感染性」の状態で発見されているとし、警鐘を鳴らしている。
また、「園児の結核よりも職員の結核発病が大きな問題」と指摘し、手引には職員の結核対策に必要な事項を明記。具体的には、▽胸部エックス線検査による早期発見▽早期受診の勧奨▽職員への啓発―などの健康管理が重要としている。また、結核発生時の対応例も掲載。保健所が行う調査への協力や保護者説明会の開催、健診結果の把握などの対応が求められるとしている。
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( 2014年03月17日 21:40 )
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