(cache) シアタークリエ ミュージカル『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
レポート


3月18日、日本初演となるミュージカル『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』製作発表が行われ、天才詐欺師の実話を基にしたミュージカルということもあり、ジョークも飛び出す和気藹々とした雰囲気の中、舞台への思いを語りました。



ご挨拶※以下敬称略


荻田浩一
(翻訳・訳詞・演出)
「本日はありがとうございます。日本初演ということで初めてこの作品をご覧になる方も多いかと思いますので、印象に残るエンターテイメントになるよう頑張りたいです。“事実は小説より奇なり”と申しますが、これは実話を基にした作品なので、現実離れした話をいかに現実を飛び越えたエンターテイメントに仕上げていくかを、皆様と頑張って作り上げていきたいと思います。今日初めて皆様と顔を合せましたが、無事に離陸して、無事に着陸できればと思います!(笑)よろしくお願いします。」


松岡充
(フランク・アバグネイルJr.役)
「初めてのミュージカルをやらせていただいたのが2007年の『タイタニック』で、その時に“ディカプリオ役をやるの?”とたくさんの方から言われ、超ムカムカした(実際は映画『タイタニック』とは別の作品)のを覚えています(笑)。ようやく、ディカプリオさんの演じた役であり彼の代表作に出演出来るということで、来たな!という思いです。当時も緊張しましたが、やはり緊張しますね!東宝さんの舞台に出演するのは初めてで、元々僕の父親が東宝の大株主なんですけど、だから良い役をもらってると思われると嫌なので精一杯頑張ります(笑)。」


福井晶一
(カール・ハンラティ役)
「初めてこのお話を頂いた時に、改めてこの映画を見させて頂いたのですが、本当によくできたお話だなと思いました。しかも、それが実話だと聞いて本当に驚きました!この素晴らしいストーリーに、素晴らしい音楽とダンスが入ってきてどんなミュージカルになるのかなと、わくわくしています。本当に楽しくて最後にはホロッと泣ける心温まるミュージカルだと思います。豪華なメンバーの中でやらせて頂けることも幸せを感じます。どうぞよろしくお願い致します。」


新妻聖子
(ブレンダ・ストロング役)
「この作品に出演することが決まって初めて映画を見ましたが、凄く面白くて最後には泣いてしまいました。そして、エンドロールで実話だというテロップが出て、まんまと映画のマジックに引き込まれた作品でした。そのミュージカル作品ということで荻田さんがどんな風にクッキングしてくれるか楽しみにしています!美味しいものを作ってくれそうなので(笑)、キャストの顔ぶれを拝見しただけできっと楽しい作品になると確信してます。唯一、菊地美香ちゃんと共演できないのが残念ですが、稽古場で皆さんと仲良く力を合わせて頑張りたいと思います。」


菊地美香
(ブレンダ・ストロング役)
「この作品に決まって、新妻聖子さんとWキャストと聞いてびっくり飛び上がり、泣きました。歌もお芝居もパワフルで尊敬している女優さんで、同じ役をやるということが信じられず、とある劇場の楽屋で泣いてしまいました。よく食べ、よく笑う新妻さんに(笑)、パワーをもらいながら、諸先輩方の芝居や歌を拝見させて頂いて、自分もステップアップしたいと思っております。」


彩吹真央
(ポーラ・アバグネイル役)
「この作品に出演することが決まってから、映像を拝見したのですが、実話であるということを疑ってしまうくらい良く出来ているお話だなと思いました。それを映画ではなく、ミュージカルとして皆様に観て頂ける。しかも、日本初演に出演させて頂けるのは本当にありがたいことだなと思っております。フランクの母ということでこの親にしてこの子ありというか、今井さんと私のDNAを引き継いだ松岡さん演じる息子が、この作品を引っ張っていくと思うので、ヒーローを生む母として色々な角度から探っていきたいと思います。私の中でも新しいチャレンジの役だと思いますので、素晴らしいキャストの皆様と初日に向けて素晴らしい作品を作っていきたいと思います。」


今井清隆
(フランク・アバグネイルSr.役)
「松岡くんのお父さんの役で、彼に人生の生き方を教えるという役なのですが、実際に松岡くんと話をしてみると私の方が教えてもらいたいくらい賢い方でした。とにかく、音楽が素晴らしい。ジャジーな音楽に、ロック調もバラードもあり、ショーナンバーも沢山出てくるので、おそらくダンサーとしての私を皆さんに見ていただけると思います!(荻田さんに向かって)踊りありますよね?(笑)楽しみにしています。」


お客様からの質問コーナー
―フランクJr.は色々な職業の人間になりすましますが、皆さんも一日だけ今とは違う職業に就くとしたら、何をしてみたいですか?

荻田「別荘の管理人でしょうか。ボーっとできて、人がいない時にのんびりできそうなので!(笑)」

松岡「教師です。高校の教員免許を持っているので(笑)、高校の英語の先生を。ちなみに英検は4級です!(笑)」

福井「子供のころから野球をやっていましたので、大リーガーになってスタジアムで活躍したいです。ポジションはショートです。」

新妻「怒らないで聞いてもらいたいのですが、生まれ変わったらアイドルになりたいです!(笑)東京ドームとかで歌って踊りたいです!」

菊地「男性に生まれ変わるなら野球の先生になりたいです。女性のままだったらパン屋さんになりたいです!」

彩吹「小さい頃からの夢は宝塚の舞台に乗るということだったので、全然関係ないところでいくと保母さんですかね。子供が好きなので。」

今井「若田光一さんのような、国際宇宙センターの船長ですかね!憧れますね。」


―フランクJr.とハンラティの追跡劇が軸となる本作ですが、皆さんは“追う方”“追われる方”どちらが得意ですか?

荻田「気持ちとしては追われたいと思っているのですが、なかなか追われる感じもないので、常に追いかけていくという感じです(笑)。」

松岡「勿論、追う方です!目標があってそこに向かっていくのは充実していますし、追われるのは焦るので心配になります。詐欺師的な役ですが、僕は一生で一度も嘘をついたことないのでそれだけが心配です(笑)。」

福井「追う方ですかね。よくしつこいと言われます。蠍座の男なもので(笑)。」

新妻「星座の流れでいくと、私は天秤座なので、追う・追われるのバランス良く生きていきたいです!(笑)」

菊地「私は射手座なので俄然追う方が好きです!目標があると頑張れます。芝居でも先輩を追いかけるのが楽しいですし、目標があると幸せだなと思います。追いかけられるのは焦ります。若い子出てきたな~とか、お芝居素敵だな~と思う時とか(笑)。追いかける方が幸せだなと思います。」

彩吹「私は双子座のO型です。夢は追い続けたいですが、素敵な方に追われたいなと思います。」

今井「私も蠍座です。追われるとひいてしまうタイプなので追う方が良いですね。」


―フランクJr.は人を欺く“天才的な才能”がある人物ですが、ご自身が「これだけは負けない!」と思う隠れた“天才的な才能”を感じさせる部分があれば教えてください。

荻田「台本が本当は出来ていないのを隠す才能…稽古場で発揮したいと思います!(笑)」

松岡「隠そうと思っても全部出ちゃうんですよね~。何でも出来ちゃうので!(笑)どうしようかな~。パンを食べて、天然酵母かイースト菌かを食べ分けることは出来ます!」

福井「野球で全ポジションを守れるということですかね。」

新妻「レストランの外観・メニューボードをみただけで美味しい店かどうかを嗅ぎ分ける鼻を持っています。これは間違いないです!打ち上げのお店選びは私に任せて頂いてもよろしいでしょうか?(笑)」

菊池「どこでも寝られます。ここでも寝られます!(笑)」

彩吹「私もどこでも寝られますって言おうとしたんですが(笑)、10時くらいには眠くなり、どこでも寝ちゃいます。あと、目覚ましのアラームが鳴る前に起きた時、時間をドンピシャで当てられます。体内時計がちゃんとしてるんですかね。」

松岡「じゃぁ、クッキングタイマーとかいらないですよね。」

彩吹「そうですね…クッキングをそもそもなかなかしないのですが…(笑)。クッキングタイマー使えるように頑張ります!」

今井「私もどこでも寝られます。あと、これだけは負けないということで人一倍緊張しいです。今も吐きそうなくらい緊張しています(笑)。舞台の初日は家に帰りたくなるくらい緊張します!」



メディアからの質疑応答
―荻田さんへ、映画でも有名な作品が今回ミュージカルとして日本初演となるわけですが、本作の一番の見せどころは?

荻田「このお話は、フランクJr.が観客に自分の人生を見せるショーという形になっているんですね。実話を基にした現実のお話なのですが、あまりにも現実離れしたファンタジックさが、ショーシーンが盛り込まれることによって、凄くリアルでありながらファンタジーに飛べるというところでしょうか。音楽もいかにもブロードウェイ的な華やかなものですし、フランクの嘘に翻弄される人たちが見ているジェットコースターみたいな夢物語に見えてくるところが、映画とは違う所じゃないでしょうか。」


―キャストの皆さんへ、演じられる役どころについて、現時点でどんなキャラクターでどんな風に演じようと思っているかをお聞かせください。

松岡「実在する人物であり、自叙伝的小説を映画化して、ミュージカルになって、それが日本にやってきて僕らがやるという。現実にあったことなので、普通に考えると嘘で人を騙して悪い事をしている人なのですが、そこから生まれた作品が観に来られたお客様の笑顔につながる話になる。悪いことなんだけど、嘘で人を騙して、そこから誰かの幸せに昇華していく。僕はフランクの役を通して、幸せに変えるんだということを念頭においた嘘をつき通したいと思います。」

福井「僕が演じるのはFBI捜査官です。僕の役目はフランクを捕まえるというところですが、そんな中で彼がどうしてそういう犯罪に手を染めたか、心の闇とか孤独の部分に僕自身が触れて、劇中でそれを引き出していければと思います。」

新妻「ブレンダという女の子はフランクと結婚寸前までいく女の子ですが、映画を見ていても非常に切ないなと思いました。傷を負った彼女がフランクによって真実の愛に目覚めるというようなところがあるので、この人と生きていこうと決めた矢先にフランクがいなくなる、そして自分から切らなくてはいけないというのは本当につらいだろうなと。まだ若い役なので、“恋は盲目”的なところや、真っすぐ人を好きになるというところを掘り下げていけたらなと思います。」

菊地「真っすぐで若くて無知な分、深い愛をもって彼を追い続けて最後は自分から手放すというか背中を押すという。そこで歌うナンバーがあるのですが、とてもキャッチーなメロディーで、どういう歌詞になるのか、どういったメッセージが込められてどういった言葉になってくるのかとても楽しみです。このブレンダという役を表現できるナンバーになっているので、新妻さんと同じような思いで違うアプローチが出来るかが私のチャレンジになると思います。」

彩吹「幸せな家庭の妻だと思うのですが、その妻が自分の生きる道を選んでしまう。妻である前に、母親である前に、女性なんだというところを突き詰めていかないといけないなと思うので、私の中の女性らしさを呼び起こして頑張りたいと思います。」

今井「二人の仲が悪くなって、その状況を見ながら段々とフランクが犯罪に手を染めていくようになるストーリーになっています。そういう責任は感じながら、息子との親子の絆は深いんだというのを全面に出していきたいです。」


―荻田さんへ、キャストの皆さんと、この作品を創り上げる上で期待されていることをお聞かせください。

荻田「凄い期待を持って、今も皆さんの話を聞かせて頂いています。松岡さんはすでに完璧に会場を翻弄していて、福井さんと今井さんは大きな役を演じていらっしゃって人生を感じさせるような雰囲気が出ています。実は新妻さんとだけ唯一ご一緒したことがあって、他の方とは初めてなので本当に楽しみです。もう、ここにいらっしゃる方々だけで既にそれぞれ出身が違うので、“多民族国家アメリカ”を表すにはちょうどいいかなと思っています。そういう賑やかさが舞台に繋がってくればいいかなと思います。」

囲みインタビュー取材
―松岡さんは会見中でもやっとレオナルド・ディカプリオさんが演じた役が来た!と仰っていましたが、福井さんもトム・ハンクスさんが演じた役にチャレンジされるということでいかがでしょうか?
福井「名優さんですが、あまり意識せずに自分のスタイルでやろうかなと思っております。また、舞台と映画も違うので、特にトム・ハンクスさんを意識することなく、荻田さんに全て任せて作っていきたいと思います。」


―松岡さん演じるフランクJrは、実在する人物の役ということで、彼の自伝を読まれたりはされていますか?
松岡「映画の原作にもなった彼の自伝は読んでいませんが、これをきっかけに貴方が書いた作品を僕がやってます!というのをどこかで伝えられたらいいなと思っております!」


―お二人は、初共演となられますがお互いの印象はいかがでしょうか?
松岡「今日初めてお会いしたとは思えない、兄弟みたいな感覚です。凄く優しい方です!」

福井「ありがとうございます。松岡さんは、スターですよね!役にぴったりだと思います!」


―天才詐欺師の役ということで、松岡さんは人を騙せそうですか?
松岡「人を騙したことがないので、そこだけが心配です(笑)。役作りに影響があるんじゃないかと…芝居を始めてから12年くらいなんですが、最初に俳優さんという職種になかなか踏み込めなかったのは、“演技”という言葉だけでフェイクを舞台上でやることなんだと誤解していたからなんです。ただ、本当に良い作品、良いキャスト・スタッフの皆さんに巡り合って何作かやらせてもらって、違うなと。本人の生き様にリアリティーがなかったら、そのフェイクさえも軽いものになって、客席のお客様の心に残らないということがわかったんですね。そういう意味では、今回のミュージカルのテーマでもありますけれど、リアリティーを持ったフェイク。ただ人を騙す嘘ではなく、父親のプライドを自分が晴らすというのがきっかけになって、彼は嘘をついて、それがどんどん転がって面白い人生になる。ただ単に、人を騙して罪を犯して警察に捕まった人で終わらずに、それが今度は人を助ける立場に変わり、エンターテインメントにも変わり世界中の人を楽しませるものに変わる。そういった意味で、僕が思っていた演技というものと今回の役はちょっと被るところがある。運命だと思っています。」


―では、天才詐欺師役は楽しめそうですか?
松岡「もう楽しいですよ!今日の会見も全部ペラです!嘘ですから!(笑)でも、それが許される役でもありますから、嘘ばっかりですね(笑)。」


―そんな松岡さんを追いかける立場の福井さんですが、どういう風に役を作っていこうとお考えですか?
福井「最初は仕事人間だと思うので、単純に事件を解決したいという一心だと思います。ただ、仕事ばかりで失ってきたものもあり、それをフランクという人間の中に見つけたのかなと。そんな中で心の交流が生まれ、最後は彼を助けたいと思ってエンディングを迎えると思うので、ストーリーが進んでいく中で少しずつ摘んでいけたらと思います。」


―ところで、松岡さんは今日の会見で喋った内容で本当だったことは?
松岡「基本的にはほとんど嘘です!(笑)ウィットに富んだジョークです!(笑)」


―では、教員免許は?
松岡「持ってるわけないじゃないですか!(笑)でも、教師になりたかったのは本当です。あと、パンの食べ比べも本当です!(笑)」


―チラシでは役にちなだ扮装もされていますが、いかがでしたか?
松岡「女装も含め、自分はコスプレ好きだなと改めて思いました!俳優さんって色んな人の人生を演じられて素敵ですよね。」

福井「この職業の特権ですよね!私も、拳銃を持って撮影しましたが、子供がおもちゃを持ったみたいにノリノリでやっていました!(笑)」


―では、最後にお客様へ一言お願いします!
福井「本当に素晴らしい作品で、これが実話ということで驚きなのですが、素敵なキャストと素敵な音楽とダンスで皆さんを魅了したいと思います!ぜひシアタークリエにお越しください。」

松岡「改めまして、フランク・アバグネイルJr.役を演じます松岡ディカプリオ充です(笑)。本当に観ないと損します!!東京、大阪、名古屋、そこからロスに飛びます!アジアツアーも行い、各地でSOLD OUT!今なら観られます!!ぜひ観にいらしてください(笑)」




ミュージカル『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は、6月21日より開幕いたします!

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