安倍晋三首相は14日の参院予算委員会で「私は戦後レジームから脱却をして、(戦後)70年が経つなかで、今の世界の情勢に合わせて新しいみずみずしい日本を作っていきたい」と述べた。「戦後レジームからの脱却」は第1次政権で掲げたが、最近は控えていたフレーズだ。

 首相は「日本は平和国家としての道を歩み続けてきたが、憲法自体が占領軍の手によって作られたことは事実だ」とも答弁。民主党の野田国義氏が「第1次内閣で掲げた戦後レジームからの脱却とは、何を意味するのか。平和国家などからの脱却か」と質問したのに答えた。

 首相は「戦後レジームからの脱却」について、第1次政権の2007年9月の所信表明演説で明言していたが、第2次政権の国会演説では触れていない。昨年5月に参院予算委で言及したが、昨夏の参院選前からは再び使っていなかった。