企画・解説
小型衛星「ほどよし2号」、2015年に「H2A」で打ち上げへ
国の研究プロジェクトで開発した人工衛星「ほどよし2号」が、国産の大型ロケット「H2A」に搭載され2015年中にも打ち上げることが17日明らかになった。当初、同1号と同様にH2Aよりも打ち上げ費用が半分以上安いロシア製ロケットを利用する予定だった。だが、ロシア側の計画の遅れよって同1号は1年以上にわたり打ち上げが延期されている。国際公募で選定された観測装置を載せる2号機については、計画通りに衛星を輸送するため日本製ロケットが最適と判断。他の複数小型衛星との相乗りによりコスト引き下げを目指す。
内閣府宇宙戦略室などの政府機関は、「ほどよし2号」の打ち上げについて、三菱重工業、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との間で、H2Aを使うことを決めた。
小型衛星は1機100キログラム以下と小さく、開発期間は2年程度ですみ、開発費は1機数億円。同衛星の開発に携わる東京大学の中須賀真一教授は「小型衛星の打ち上げが1年以上も遅れては意味がない」としている。
全球降水観測(GPM)計画の主衛星を載せて
打ち上げたH2Aロケット23号機(JAXA提供)
H2Aで打ち上げられことになった「ほどよし2号」は重さ55キログラム。国際公募で選定された台湾、ハンガリー、チェコ、スウェーデンなどの7機の観測装置を搭載する。
ほどよし2号は世界トップの研究開発を目指す最先端研究開発支援プロジェクトとして開発された衛星。東大の中須賀教授らが開発した「ほどよしシリーズ(全4機)」のうちの1機であり、同2号機は東北大学が開発主担当となっている。地球観測実証に使う1号機の宇宙への輸送は当初、12年末にロシア製ロケット「ドニエプル」を予定していたが、実現していない。
3、4号機は2機の衛星で衛星バス(基幹系)を共通化して宇宙ビジネスを狙っているが、13年末の打ち上げ予定が延期されている。
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