殺人未遂容疑で男逮捕　豊川の放火事件

　愛知県豊川市三蔵子町宮前、会社員新井義介さん（６１）方が今月５日に全焼し、焼け跡から首を切られた新井さんの遺体が見つかった事件で、豊川署の捜査本部は１８日、新井さんの妻を殺害しようとしたとして、殺人未遂の疑いで、本籍豊川市で住所不定、無職久保知暁容疑者（４２）を逮捕した。久保容疑者は新井さんの元部下で、新井さん殺害や火を付けたことも認める供述を始めているという。

　逮捕容疑では、久保容疑者は今月５日未明、新井さん方で妻の博子さん（５９）の胸を刃物で刺し、殺害しようとしたとされる。１８日に高松市内にいるのを捜査員が見つけ、逮捕した。捜査本部によると、久保容疑者は「間違いない」と容疑を認めている。

　捜査本部によると、新井さんは昨年３月、鉄道車両などを製造する会社を定年退職し、その後、豊川市内の系列会社で勤務。久保容疑者は部下だったが、昨年６月、同僚とのトラブルがあり解雇された。新井さんは営業所長として解雇の権限を持っており、捜査本部は、久保容疑者が新井さんに恨みを持っていたとみている。

　火災は５日午前３時５０分ごろ、近くの住民が発見。木造２階の住宅約１２０平方メートルを全焼した。捜査本部によると、久保容疑者は宅配を装い、前日の４日午後１時半ごろ、新井さん方を訪れた。その後、博子さんを２階に連れて行って手足を縛ったという。

（中日新聞）