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【大リーグ】

田中、持ち味発揮して4イニング1/3を1失点 1、3回に走者背負って連続三振

2014年3月18日 紙面から

ブレーブス戦の5回途中で降板、ベンチで迎えられ笑顔を見せるヤンキースの田中将(社英夫撮影)

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◇オープン戦 ヤンキース7−4ブレーブス

 【タンパ(米フロリダ州)穐村賢】マーが強力打線を相手に持ち味を発揮した。ヤンキースの田中将大投手(25)は16日(日本時間17日)、ブレーブスとのオープン戦に先発。4イニング1/3を3安打1失点、6三振2四球と上々の内容にまとめた。初回と3回は走者を出してから後続を連続三振に仕留めるなど、24勝0敗と無敵を誇った昨季同様のギアチェンジを披露。球数を少なくする省エネ投法には課題を残したが、昨季ナ・リーグ最多本塁打のブ軍打線を相手に粘りを発揮し、開幕へまた一つ自信を深めた。

 思わぬ反応だった。5回、グリーンを空振り三振に仕留めたところで、74球に達した田中将。予定していた75球に近づき、マウンドを降りる右腕に、オープン戦にもかかわらずスタンドから大きな拍手が沸いた。「照れくさいというか、どうしたらいいのかわからなかったけど、歓声はうれしかった」。4イニング1/3を投げて1失点。昨季、ナ・リーグ最多の181本塁打を放った強力打線を相手に好投した背番号19は、思わずはにかんだ。

 “らしさ”を見せた。1回と3回。どちらも1死から安打を許したが、そこからが田中将の真骨頂だ。1回は昨季23本塁打のフリーマン、同27本塁打のJ・アップトンを得意のスプリットで連続三振。3回も外角への直球などで後続から連続三振を奪った。走者を背負ってからギアを上げるのは、無双の24勝0敗だった楽天時代と同じ。「そういうところの粘りが、自分の持ち味なので」とサラリと振り返った。

 反省はある。2回までに要した球数は28球。順調なペースだったが、3回にオープン戦初の四球を与えて以降は球数がかさんだ。4回もわずか4球で2死を取りながら、そこから四球を与え、左翼への当たりが風に乗ってフェンスを直撃する適時打となり失点。シーズンで長いイニングを投げるためにも「球数を少なくすること」をテーマに掲げていたが、「回が進むにつれて(制球に)ばらつきが出た。(4回は風が強い)状況に合わせて投球しないと」と課題を口にした。

 それでも、田中将自身も「レギュラークラスがたくさんいるなと感じた」と振り返った通り、主力をズラリと並べたブ軍打線を相手に、スプリットや自身の投球術が通用する手応えを得たのは事実。この日、マスクをかぶった正捕手マキャンも「彼は25歳だが、多くの経験があることを見せてくれた。ただ者ではない投手だよ」とピンチでも落ち着き払った姿に感嘆した。

 これでオープン戦3試合を投げ、防御率1・93。大きなつまずきもなく確実に歩みを進めているが、田中将自身は「細かいところ(課題)はたくさんある。開幕までにつぶしていって、上げていければ」と納得はしていない。実戦で把握した細かい課題。残り約2週間となった開幕に向け、右腕はここから総仕上げの段階に入る。

 

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