ケネディ駐日米大使、Ｇ開幕戦始球式！交渉最終段階、前向きに検討中

　巨人が、２８日に控える阪神との開幕戦（東京Ｄ）の始球式に、キャロライン・ケネディ駐日米大使（５６）にオファーを出していることが１７日、明らかになった。交渉は最終段階に入っており、前向きに検討されている模様。ケネディ大使は米大リーグを通じて野球には縁が深く、野球の国際化を象徴する人物。球団創設８０周年を迎える歴史的な一年が、ケネディ大使の第１投から始まる。

　球団創設８０周年を迎えるにふさわしい大物が、東京Ｄにやって来る。２８日、阪神との開幕戦を前に、真っさらなマウンドに上がるのは、ケネディ駐日米大使だ。伝統ある日本のプロ野球、そして巨人の開幕の日に、野球の国際化を象徴する人物に白羽の矢を立てた。水面下での交渉は、最終段階に入っている模様だ。

　ケネディ大使は大リーグを通じて、野球とは縁が深い。昨年、世界一に輝いたＲソックスの本拠地、フェンウェイ・パークでは、８回表が終わった後に「スイート・キャロライン」が流れる。アメリカの歌手、ニール・ダイアモンドの楽曲で、ジョン・Ｆ・ケネディ元大統領の長女であるケネディ大使をモチーフとしたもの。スタンドのファンは総立ちとなり、サビの「ｓｏ　ｇｏｏｄ」では、球場内全員で合唱されるほどだ。日本から海を渡って活躍するダルビッシュや松坂大輔、松井秀喜やイチローなどにも、なじみのある曲だ。

　父であるジョン・Ｆ・ケネディ元大統領を始め、叔父のエドワード氏（政治家）も過去に大リーグで始球式を務めたことがあるなど、ケネディ一家と始球式とのゆかりは深い。その“縁”を引き継ぐ形となる駐日米大使は昨年１２月、楽天本社を訪ね、三木谷浩史社長に初の日本一を祝福。その際、同社長から始球式の要請を受け、意欲的な一面を見せていた。

　また、今年１月には、ワールドシリーズを制したＲソックスの上原浩治、田沢純一両投手らを都内の大使公邸に招き、優勝を祝った。レセプションの冒頭で「野球によって日本と米国の間に特別な絆が結ばれた」と喜ぶなど、日米関係に果たした役割をたたえていた。

　今季、球団創設８０周年を迎える巨人。開幕セレモニーでは、総勢３００人近いＯＢを招待するなど、節目となる歴史的な一年を、盛大かつ華やかにスタートさせたい意向がある。関係者によると、ケネディ大使が登場した際には、「スイート・キャロライン」を東京Ｄに流して迎えることも検討中という。伝統ある巨人軍が２年ぶりの日本一奪回に再スタートを切る「３・２８」に、最も適したキャスティングとなる。

　◆キャロライン・ケネディ（Ｃａｒｏｌｉｎｅ　Ｋｅｎｎｅｄｙ）１９５７年１１月２７日、ニューヨーク生まれ。５６歳。ハーバード大卒。コロンビア大法科大学院修了。第３５代大統領のジョン・Ｆ・ケネディ氏の長女。弁護士資格を持ち、作家としても活動。昨年１１月に第２９代の駐日米大使として赴任した。デザイナーの夫、エドウィン・シュロスバーグ氏との間に１男２女。カトリック教徒。