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第六十話

トップページ > 神代ふみあき書庫 > 赤松・椎名系作品 > 恥ずかしながら戻ってまいりました!~GS横島忠夫の再演 > 第六十話



本当に久しぶりで申し訳ありません、再演の更新です。

月編は、そんなに間を置かないで登校する予定ですのでお楽しみに




 

 

 

 

 

 流石に怒った。

 

 

 

 ここ最近起きていた人型重機稼働データー盗難事件の犯人が、ルシオラだったのだ。

 人型機動兵器の開発を差し止められていたにも関わらず、やっぱり作りたい気持ちでイッパイになってしまい、暴走してしまったそうだ。

 

「何で相談してくれないの?」

「・・・だって、負けたくなかったんだもの」

 

 とりあえず、テレサオペレーションタイプから通常の演算機OSの試作品を渡すことにした。

 

「・・・いいの?」

「しばらく大型機は開発させてもらえないんだろ? これでも練っていなさい」

「はーい」

 

 やはり、促成成長された影響で子供っぽいところが多い芦田姉妹だった。

 とはいえ、このOSが、恐ろしいほどの高性能OSに化けて、世界を席巻する未来が訪れるとは、そのときの俺には分かるわけもない話であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 G装備が世界を席巻している昨今、除霊はほとんど戦隊ヒーローものの様相を呈している。

 魔族対GSという構図で、G装備やファンネル・インコムを駆使して戦う姿は、今までの「なんだかわからない力」であったオカルトを視覚的に分かり易い力への理解に変えた。

 将来の夢で「GSになって赤いGを着る」という話が出るあたり、いろいろと混ざっているのは間違いないのだが。

 

 G1程度なら中堅以上のGSでも購入可能なほどの量産ベースになったため、GS事務所のロゴ付きのGスーツが除霊ニュースにも出てくるようになったのは感慨深い。

 そんなニュースを事務所で美神さんと昼食を食べながら見ていたところ、いきなり画面が切り替わった。

 

「美神、横島、緊急事態だ。依頼をさせてくれ」

 

 画面の中から現れたのはワルキューレ。

 先日護衛終了と共に一度魔界に帰った戦士だった。

 

 

 にゅ、と現れたのはワルキューレ、ジーク、小竜姫様、ヒャクメと神魔関係者勢ぞろいで、思わず俺も美神さんも呆然。

 

「あー、依頼って、なにかしら?」

 

 とりあえず、茶碗をおいた美神さんの言葉に対して、ヒャクメがでっかいバックから金塊を山のように引っ張り出して見せた。

 

 が、

 

「内容を言いなさい。それだけの金を出すって事は、生死どころの話じゃないんでしょ?」

 

 この冷静な切り返し、やっぱり美神さんは変わった。

 いや、たぶん、これが本当の美神さんなんだろう。

 何かの要因で、前の時は変わってしまったのだ。

 

「(主よ、いろいろと突っ込み所はあるが、これはあれだな?)」

「(ああ、月、だな)」

 

 また大気圏突入はイヤだなぁ、と内心思う俺だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 依頼内容はやはり月。

 ただし内容がかなり違っていた。

 

 先日行われた中級以下の魔族による反乱の残党が月面の一部を占拠し、その豊富な魔力を元に地上攻撃を狙っているというのだ。

 残党がいたこと自体驚きだけど、そいつら、どうやって月まで上がったんだ?

 俺のその台詞に、始めてみた少女がにっこり微笑んで前に出た。

 

「説明しましょう!」

 

 曰く、多段ロケット方式の構造で、格段に「魔族」を燃料として入れて、正に押し上げたそうだ。

 ・・・手段を選ばなさすぎる話だ。

 

「で、俺たちはどうするんだ? ロ○アにでも金塊積んで飛ばすか?」

「いいえいいえ、我々も、同じ方式をとります!」

「「「え?」」」

 

 仕事という事で、家事もそこそこで参加したおキヌちゃんも加わった美神事務所勢が驚きの声を上げる。

 ちなみにシロとタマモはお留守番。

 

 示された概念図には、格段ごとに封入されている押し上げ役の種族名が記載されている。

 何でも、魔界の大会で予選敗退した種族が、今回の作戦で名前を上げるために参加したとか。

 

「いやいや、死んじゃうでしょ!?」

「え、死にませんよ? 押し上げるだけですから」

 

 というわけで、月軌道に乗るまでの最終段に俺と美神さんを乗せて、それ以外は地球重力圏で魔界に戻るそうだ。

 しかし、そんなもの、どこで作ったんだ?

 

 俺のそんな台詞に、キュピーン!と少女は瞳を輝かせる。

 

「こんな事もあろうかと、こんな事もあろうかと、こんな事もあろうかと!!!」

 

 大切なことなので、三回いったんだろうなぁ、と思いつつ先を促すと、ぱちり、と少女が指を鳴らす。

 すると、先ほどまで概念図を表示していた画面が切り替わり、あの、魔族マンションが映し出された。

 そして、まるで特撮映画のワンシーンのように、魔族マンションが縦に割れ、一体のロケットが現れたのだった。

 

「どうです、もえるでしょ、いけてるでしょ!」

 

 とりあえず、お名前をお願いします。

 

「生け贄君一号よ!!」

 

 で、貴女のお名前は?

 

「スクルドと申します!! これからもよろしくです!!」

 

 あー、これからもよろしくなんだ・・・。

 そう思って、いつの間にか現れていたベルダンディーをみると、ものすごっくニコニコしながらスクルドにアイアンクローをかましていた。

 

「痛い痛い、おねーさまいたーーーーい!!」

 

 まぁ、姉妹仲良くやってくれたまえ。

 

 そんなわけで、俺と美神さんあとサポート用のテレサを搭載した生け贄君一号は、月へと飛び立った。

 時間が空ればもう少し人員を増やせたんだけど、装備の関係で仕方なくその辺で。

 

「・・・これって、月への婚前旅行みたいなものね」

「美神さん、管制室が大騒ぎになってるので勘弁してください」

 

 怒声渦巻くラジオ音をバックに、割と気楽そうな状況であった。

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