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第四十九話

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今回、よこっち視点なしですw


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第四十九話

 


 GS協会からご紹介いただいた転居先は、すばらしいマンションでした。
 貧乏のウチには無理だと思ってたんですが、スゴく安くしていただいて恐縮しきりです。
 マンションのオーナーさんがGSで、このマンション自体も人ならざる方々に半分以上解放なさっている伝でご紹介いただいたみたいでした。


 そう、うちの家族には人ならざる存在、元貧乏神の貧ちゃんがいます。
 本当は、本当は、オカルトGメンの西条さんの仰るとおりに祓っていただいた方がいいんでしょう。
 でも、本当に小さな頃から、お母さんのおなかの中にいる頃からの家族を、どうして祓えるものでしょうか?
 いわば、貧ちゃんは家族。
 血のつながりはないけど大切な存在だから。


「あ、それわかる。シロ姉ぇともお兄ちゃんとも血は繋がってなくても兄弟姉妹だし」


 オーナーさんの妹さん、横島タマモちゃんはニコヤカな女の子です。
 彼女も本当は怪異なのですが、人間としての戸籍を持っているそうです。
 妖怪独特のルートがあるそうで、さすがに神様である貧ちゃんには無理だそうです。


「あら、貧乏神、ではなく福の神ですね」
「こりゃー、竜神様やないですか!」


 オーナーさんのお知り合いの竜神様にも良くしていただいています。
 貧ちゃんも同じ神族ということで、結構気安くさせてもらったり、おかずを分けてもらったり、本当に有り難いことです。


「あ、小鳩ちゃん。この奨学金受けてみない?」


 加えて、今まで貧乏神にとりつかれていたので受けさせてももらえなかった企業奨学金まで紹介してもらって、本当にオーナーさんには感謝してもしきれません。


「小鳩、あの兄ちゃん銭の匂いがすごいで。落としたりぃ!」
「もう、貧ちゃん! 恥ずかしいこといわないで」


 そう、オーナーさん、横島忠夫GSは、包容力があって経済力があって実力もあるGSなのに高校生という、なんというか嘘みたいな人でした。
 その上で、女性に人気があるのにふらふらとしていない感じがとてもすてきで・・・。


「小鳩、やっぱおとせや」
「そういうんじゃないんだってばぁ」


 もう、貧ちゃんのバカ!
 わかってるくせに。


「そうは言ってもな、小鳩。わいは小鳩の幸せだけを考えているんやで?」


 ありがとうね、貧ちゃん。
 でもね、私が誰かのお嫁さんになって、その相手のお金で幸せになっても意味がないと思うの。
 幸せって、お金があるとか無いとか、そういうことじゃないでしょ?


「小鳩ぉ〜、ええ子に育ったのぉ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 まぁ、本当にいい子だったみたいで。


 お兄ちゃんの先の記憶にあった「花戸小鳩」。
 貧乏神にとりつかれて、偽装ながらお兄ちゃんと結婚式を挙げた少女。
 これだけで重要注意人物よね。


 今はあのアパートにいなかったんで安心してたんだけど、やっぱり事件は起こったみたいで、その上でロンゲってば嫌われたみたいで、こっちにお鉢が回ってきた。
 回したのはピートだけど、どうみても運命って奴が関わっている気がする。
 これで性格が悪ければ私が防壁になるつもりだったんだけど、前の時以上のお人好しみたいで、どうにもこうにも助けたくなっちゃうのが恐ろしい。
 お兄ちゃんもそうらしく、企業奨学金なんてものをワザワザ「作って」まで世話しているぐらいだ。
 もちろん、ふつうの奨学金も受けられるんだろうけど、やっぱり前歴がものを言う。


 元貧乏神付き。


 これで尻込みしない企業はいないだろう。
 でも、お兄ちゃんは色々とわかっているので尻込みなんかしない。
 だから、そういう奨学金を作ったんだけど、一枚かませろと言ってきたのが六道。


 霊症や呪いなどで苦しむ学生の援助のための奨学金として立ち上げなおし、アフターフォローの場合でも奨学金支給という形に落ちつかせてくれと言うもの。
 なるほど、と思わず苦笑い。


 つまり、霊症を受けた子供は、おおよそ霊能を得ることになる。
 で、六道を噛ませることで閥の拡大をはかりたい、と。


「そういう裏が読めなけりゃ、良いおばさんなんやけどなぁ」
「読まなかったら、どこに落とし穴掘られてるかわからないじゃない」


 私のその意見に、お兄ちゃんは肩をすくめるだけだった。


 奨学金自体には六道どころかGS協会とオカルトGメンもかんできた。
 まぁ、人材拡大のためとなれば、オカルトGメンが指をくわえて黙っているわけがないと言うわけだ。
 そんな報告に来たロンゲを指さす。


「ロリコン公務員!」
「心外だ!!」


 とはいえ、署内はすでにこれで定着していると聞いてるし、仕方ないわよね?
 休学中とはいえ女子高生と結婚式なんか挙げてるんだから。


「あれは除霊の一環で・・・!」
「ミスして攻撃して大きくなった貧乏神を小さくするために結婚したのよね?」
「う、ぐぅ・・・」


 鯛焼きでも食べたいのかしら?


「まぁまぁ、タマモ。あんまり西条さんイジメんなや、な?」
「はーい」

 

 

 

 

 

 


 あの貧乏神の除霊は、実に失敗だらけの内容だった。
 まず、貧乏神を誤って攻撃してしまったこと。
 続いて、高度に隠蔽して挙式をしたのに何故か女子所員に知れ渡っていたこと。
 最後には、貧乏神の効果で実家の資産が激減したことだろうか。
 ノブレス・オブ・などと言っていられないレベルの一歩手前だった。
 不運の動きを察知した投機グループが資金を細分化して不運を逃れなかったら、銀行本体まで影響がでていただろう。


 本当に恐ろしい存在だ。


 加えて、あの結婚式の影響で、すでに私はバツイチと言うことにされてしまっている。
 何でも女子高生と結婚したが、女癖が悪すぎて三行半を叩きつけられた、ということになっているそうだ。
 ・・・実に屈辱的な話じゃないか。
 これはモテない男の嫉妬が起こした虚実だろう。
 わかる人には理解してもらえる話なので、私としても鷹揚に構えていたのだが、日に日にガールフレンドからの絶縁メールが増えてきている。
 どうも暗躍している奴らがいるようだ。
 私個人だけの問題ならばいいが、引き合いに出される小鳩ちゃんの情報まで配布し回っているのは常識を疑う。


「これは少し本気で捜査しないといけないかな?」


 とりあえず、暗躍しているのは間違いなく身内か関係者だろう。
 すこし頼りになる手勢に声をかけよう。


 とりあえず、デート相手に困らないレベルまで回復させてもらわないと、ね。

 

 

 

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てな、そんな挿話っぽい話しでした。

追記 : 色々と書いていますが、ガールフレンドはいても食い物にはしてません>西条w

11/17 修正しました〜


2012/04/06 OTR移転版+小修正



文字数は2,700文字