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第四十三話

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珍しく、あの人登場・・・ですが・・・
本当に珍しく、原作乖離型GSっぽい話しですw


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第四十三話

 


 最近、GSしてねぇ、という話を最近美神さんとしたんだけど、実は協会に依頼される件数自体は減ってない。
 で、詳しく調べてみると、Cクラス以下の仕事の消化率が高くなっているせいで、美神さんクラスの仕事になることが少なくなったと言うのが真実らしい。
 つまり、


「横島君のせいなのね?」
「ごかいやーーーーー!!」


 ファンネルは確かに大きな要因だった。
 何しろ、安い+高性能+扱いやすいと、オカルトアイテムの中でもダントツの性能で、道具使いの貧乏GSが挙って使っているぐらいだった。
 そういう意味ではオカルトアイテム業界から撤退した芦田の先見の明は高かった。
 さすが、未来と過去を見通すもの、といえるかもしれない。
 しかし、魔族が脳筋化したこともオカルト事件の発生レベル低下を招いているともいえた。
 以前は能力に足りない魔族が、通常のオカルト事件を利用して大きくし、そして神族の力を殺いでいたらしいのだが、力押し一辺倒になったおかげで、面倒な事件や事例が減ったという結果も呼び込んでいる。
 この研究結果は今のところGS協会と六道の上層部にしか知らされていないが、怪我の功名的な、いや、表向き計算され尽くされたオカルト平和に感嘆の息が漏れる状態だという。


 もちろん、偶然の産物だけど。


 
「・・・つまり、真剣に分析してみると、やっぱり横島君のせい?」
「・・・誤解やないかもしれん」
「まぁまぁ、逆に不労収入が増えてるんですから・・・」


 おキヌちゃんのいうとおり、例のコメリカショックを乗り切った美神さん、無茶苦茶な資産家になった。
 某金成家をダース単位で買えるレベルになっている。
 が、某常春の小国王並に小さなお金儲け大好きな美神さんは、GSという採算性のよい仕事が大好きで、命がけのばくち仕事が大好きで、今の仕事を辞めるつもりはないらしい。
 もう、仕事じゃなくて趣味で良いやん。
 と思ったけど、お金を取ること自体が美神さんの誠意でもあるので、それは言わない。


「(で、主。この会議は何なんだ?)」


 場所、GS協会会議室。
 参加メンバー、唐巣神父・六道婦人・小笠原事務所・ドクターカオス・六道事務所・美神事務所・・・・。
 現在、即召集可能な一流ばかりであった。


「この度の召集は、他ではありません」


 その声とともに現れたのは、長身の妊婦。


「・・・って、ママ!!」
「はーい、令子。げんきぃ?」


 旦那とともに身を隠していた筈の美神美智恵その人であった。


「死んだんじゃなかったのぉ!?」
「ふふふ、神魔の目を欺くために死んだ振りしてたのよぉ」


 にっこりほほえむ美智恵さん。
 真っ赤になって、真っ青になってパニックになる美神さん。


「つうか、なんで死んだふりしてたのに出てきたんすか?」


 うんうんと頷く周囲。


「一番の理由はぁ、引きこもってるよりも、出てきた方が状況をコントロールしやすいからかしら?」
「で、二番目の理由は?」
「私もテレサがほしいなーとか・・・」
「娘にタカる気? ママ」
「そんなわけ無いじゃない。ただ、妹の出産祝いって言うのをせびっても良いかなーって思っただけよ?」


 つよい、そして手強い。
 それが周辺の感想だった。


 さらに相手が妊婦なので、強いこともできない。
 今だからこそ出てきたという感じだった。


「まぁ、テレサは表ルートでいいっすけど、旦那さんはどうしたんすか?」
「それがね、久しぶりに東京に帰ってきたものだから、うれしそうに神田に向かったわ」
「マ、ママ。あいつって、人混みは・・・」
「それなら大丈夫よ。前に横島君がくれたファンネルがあるから」


 やべ、と思った瞬間にはネックハンギングブリーカー。


「よーこーしーまーーーーーーーー」
「ロープ、ロープ!」
「とりあえず、後で隠してること全部教えなさいよぉ!?」
「イエス、マム!」


 やっべぇ、あのおばさん、矛先を俺に向けるために手段選ばねえでやんの。
 こんな事して俺が離反するとか考えねえのかね?


 いや、考えねぇか。
 そういう人間だと思ってねえみたいだし。


「・・・百歩譲ってママが偽装していたのは良いわ。流す。でも、何で今?」
「単純に、今このタイミングでなら一流GSをまとめられると思ったからよ」
「何の目的で?」
「・・・対神魔侵攻組織連合の立ち上げよ」


 すっと息をのむ周囲。
 本当に化け物嫌いだな、この人は。


「とりあえず、全面的に対抗しようってわけじゃないわ。ただ、人界で大きな面するな、ってしたいだけよ」


 とはいえ、一応釘をささねぇとな。


「それには、その敵には、妖怪や怪異も含まれるんすか?」


 目立たないように、きゅっと手を握りかえる美神美智恵。
 つうか、その癖は直さないと、読まれるんすよ? 隊長。


「人界に仇なす存在すべてが敵よ」


 そうですかそうですか、そりゃ予想通りだ。


「それは神であっても?」
「ええ」
「それは魔であっても?」
「ええ」
「それは妖怪・怪異であっても?」
「ええ」
「それは人間であっても?」


 絶句の美神美智恵。
 そうそう、その表情が必要だったんだ。
 つまり、そんな組織を、いまの隊長のバックボーンが認めるわけがない。
 今この瞬間だけでも利用しようなんて都合がいいことなんか許せるわけねーだろ?


「人界に仇なす存在ならば、それが神魔妖人であろうとも隔てることなく対抗するって言うなら、賛成なんすけどね」


 冷たい瞳の美智恵さんってば、ちょっと切れてる。


「・・・横島君。君がどんな組織と繋がっているかを公表されてもいいのかしら?」
「ああ、それなら、すでに協会も六道も知ってますよ?」
「・・・な!!」


 思わず六道婦人をみると、唐巣神父と一緒に苦笑いでうなずいている。


「か、か、彼は、魔族・・・」
「でも、そのおかげで、オカルト犯罪の傾向が絞れて、さらには一流GSの確保がしやすくなったわよ?」
「はじめに聞いたときは気が触れたのかと思ったがね。実際の結果をみると、素晴らしい状況操作だったと思ってるよ?」
「・・・・くっ」


 これで日本国内の民間GS関係者と袂を分かったともいえる。


「つうか、横島。おめぇ、魔族の女もこましてんのかよ?」
「なんで女決め打ちやねん!」
「じゃぁ男かよ?」
「・・・」


「「「「「(笑)」」」」


 どっと笑いが渦巻く空間を、美神美智恵さんは異様なモノをみるかのように見つめている。


「ママ。今まで一人で戦い抜いてきたママには判らないだろうけど、これが仲間のいる光景よ」


 今度は美神さんをみる美智恵さんだったけど、視線は変わっていた。
 どうやっても変わらなかった娘が、全く別人のようになっていることを驚いているのだろう。
 タカビーでわがままで、金の亡者な美神さんはこの世界にいない。
 いや、お金は大好きだけど亡者じゃない程度かもしれないけど。


「みんな、横島君がかえてくれたわ」


 きゅっと俺の腕を抱く美神さん。


「はーーーん、柔らかくて張りがあってエロエロな何かが何かがぁ・・・・」
「ふふふ、どうしても良いけど、責任はとってね?」
「罠や、これは罠なんやぁぁぁ!!!」
「甘美な罠にようこそぉ?」
「耳に息を吹きかけたらあかーーーん!!」


 思わずパニック状態の俺に向かって、美智恵さんは疲れきった笑顔でつぶやいた。


「・・・わたし、いらない子かしら?」


 さぁ?

 

 

 

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こんな感じの世界です。
私としては、神族よりも魔族のほうが嫌いなやつが少ない、と横っちは感じていると思い書き進めています。

で、美神母は、神魔が嫌いですw


2012/04/06 OTR移転版+小修正

 

文字数は3,121文字