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第四十二話

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原作と全く方向性が違うのは、まぁ、二次創作の本懐ですのでw


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第四十二話

 


 魔法料理魔鈴での関係者懇談会は、すごく好評のうちに終わった。
 形式ばってなくて、それでいて気軽に美味しいということで、以後のお忍びでもお邪魔させてほしいと各国の人々に賞賛されていた。
 まぁ、当然だよなぁ、と俺は思うんだけど、魔鈴さんからは色々と文句を言われてしまった。

 
 で、懇談会の中でコメリカ中心で広げていたGSクロウサービスやトレッカーっぽい船なんかの開発を、別方面でしてみないかという話が結構な割合ででていた。
 なんつうか、国家の偉いところまで上りあがる人って、色々な「専門家」ばかりなんだなぁと関心。


 というか、みんな自分の欲望を満たしたいだけだよな?


「当然ではないか。何しろ夢のメイドロボを作り上げた男達だ、期待してもおかしくあるまい?」


 某、イタリ○首相の台詞に、多くのおっさんが頷く。
 確かに、うちのおやじも「男の夢をありがとう」って言ってたっけ。
 でもなぁ、あれは「メタルソウル」による人工ではあるけど個性ある存在だからなぁ・・・。
 逆にG3だの改造神通棍なんかは、既存の技術の延長線だし。
 そういう意味では、「船」は心底現代技術の集大成みたいなもんやな。
 が、今考えてる「箒」は、科学や常識を真っ向からたたき伏せるものだ。
 なんつうか、たぶん、受け入れられるところには受け入れられるけど、拒絶されるところからは無茶苦茶嫌われる自信がある。


 実のところ、試作品はできている。
 が、扱い難さと人を選ぶ機能で売れないだろうと見切りをつけているのだが、今回の懇談会に潜り込んだ一人が是非とも自分のところで使わせてほしいと懇願してきた。


 カオスとの相談の上で返事をするとは言ったけど、内心では小躍りしていた。


 実証試験対象の一つだったから。
 だからこそ、あの懇談会に入れたんだけどな。

 

 

 

「で、忠夫。商品名はどうするんじゃ?」
「海を渡る、と書いて『海渡(カイト)』つうのはどうやろ?」
「うむ、韻もふんどるようじゃな」
「まぁ、売れた先では別名の方が有名になるのは決定してるけどな」
「仕方あるまい?」

 

 

 

 

 私があの情報を手に入れたのは、すでに数ヶ月前だった。
 はじめは現代の魔女「魔鈴めぐみ」による現代魔法箒の再現計画の最中で聞いた噂だった。


「あの横島忠夫が、また何かを作っている」


 それ以上の情報は一切入ってこなかったが、それでも情報は徐々に変化し始めた。


「・・・「あれ」を試験運用できる場所を探しているらしい」


 SWファンを取り込み、トレッカーを巻き込んだ日本人。
 彼が、彼が「あれ」を再現するというのならば、是非とも日本で、と心から叫んだ。
 その叫びが届いてか、我が敬愛する上司も共感した上での活動が効果をえてか、この度試験運用機「海渡(カイト)」が、海上自衛隊実験鑑「こんごう」に搬入されたのだ。


 当鑑所属のヘリ「ウミドリ」で搬入されたのは、「海渡(カイト)」ばかりではなく、運用実験人員である「横島忠夫」「ドクターカオス」も同行していたが、もう一人が魂をふるわせた。


 そのもの、あおき衣をまといて・・・


 ヘリから降り立ったのは確かに「魔鈴めぐみ」であったはずだ。
 しかし、私は、思わずつぶやいてしまった。


「・・・姫様」


 失言だと思った。
 しかし、周囲はもう世界観に飲まれていた。


「姫様!!」「姫姉様!!」「姫様がおりたったぁ!!」


 「こんごう」の甲板はもう、日本領海内ではなかった。
 すでに「風の谷」になっていた。


「あら、なんだか人気者ですね」


 うふふ、と笑う彼女をみて、どうにか理性を立て直した我々だったが、「海渡(カイト)」の飛行で再び燃え上がった。


「メーベだ・・・」
「本物のメーベだ!!」
「うぉぉぉぉ、リアルメーベだ!!」


 大歓声の中、ジェット飛行と風乗りで旋回させられた姿は、もう、アニメそのままの映像といえた。


 誰もがあこがれた。
 誰もが夢見た。
 海と風の狭間の、波間と空の狭間の光景を!!


 青き衣の姫さまが、メーベにぶら下がりで甲板に降り立つと、瞬時に人が集まり、万歳三唱と胴上げが始まった。


「ドクターカオスばんざーい!」
「横島忠夫ばんざーーーい!」
「ひめねえ様ばんざーーーい!」


 こりゃ、もう、まるっきり「宮崎」な世界じゃないか。
 隣にいる副官が、宮崎顔に見えてきた。


「・・・はは、こりゃ、たまりませんな」


 同感だよ副官。


「搭乗者は女子限定ですかな?」
「適正者のみ、になるが、デブはむずかしかろう」
「これは、海上での肥満率が格段に減りそうですな」
「違いない」

 

 

 

 

 


 改造型カオスフライヤーのプランで始まった「海渡(カイト)」は、色々と協力者を得て改造型現代魔法箒になり、最後にゃ翼だけの凧になった。


 これが飛んでる映像は、ニュースでも取り上げられ、世界規模で発注騒ぎになったんだけど、こればっかりは売れない。
 なにしろ「オカルト」アイテムなんだから。
 それもネクロマンサーの笛には負けるけど、適正がかなり厳しい。
 現在の魔女こと魔鈴さんは開発者のひとりなので適性が高いけど、一般人となると、200人に一人という狭い適正値になってしまう。
 もちろん、戦闘機などの適正に比べれば格段に安易なのだけれど、夢見る人間には高いハードルといえる。
 これに際して適性検査を行う機関を海上自衛隊は設立し、「姫鳥学園」という「海渡(カイト)」操縦者学校を開設した。
 現役海上自衛官や自衛官希望者も殺到し、他所属の隊員たちも流入していると言うからその人気の高さはしれる。
 航空・陸上の各自衛隊は、海上ばかりへの実験納入は不公平であるとの抗議を、わざわざGS協会につっこんだらしいけど、会長である唐巣神父は「しらんがな」と突っぱねたとか。
 では直接俺に文句がくるかというと、そういうわけではなく、ネチネチと周辺抗議を続けているという始末。
 あまりの迷惑ぶりに美神さんも切れ、


「そういう精神構造には、あの海渡(カイト)は向かないわよ!?」


 と一発かましたらしい。


 からっとした性格を押し出せる美神さんは、結構 海渡(カイト)向き。
 シロタマ、共に向いてる。
 ただ、おキヌちゃんがあんまり向いていない。
 逆に冥子ちゃんが向いてる。
 夢見がちでも外を向いてるか、中を向いてるかで差がでている。


 実は、お袋が海渡(カイト)を欲しいと言ってきたので渡したところ「ナルニアの空を翔る姫鳥」とかいうニュースになったらしく、自慢げに電話してきた。
 あれ自体、機密とか秘密とか言う技術はないんで、真似されてもいいんだけど、盗まれるなよ〜と忠告した翌日に盗まれたらしい。


 厳密な捜査網がひかれたせいか、盗んだ犯人は速攻で分かった。


 なんと神族陣営だった。


 鳥でも神でもない人が、優雅に宙を舞うなど生意気な、と言うことらしい。
 なんというか、海渡(カイト)で飛んでるところを取り押さえられておいて、まさかこんな言い訳が出てくるとは思わなかったと、小竜姫様の話。


「神をも誘惑に耐えられぬ、って売り文句もいいかもしれませんね」
「忠夫さん、勘弁してください」


 というか、「姫鳥学園」の入学資格に「犯罪を犯していない人・神・魔」というのが加わったというのは笑い事だろう。
 こっそり身分を偽って入学している神魔がいるとかいないとか。

 

 

 

 

 

 

 久しぶりの除霊仕事。
 で、どんな未練があるのやら、と美神さんが聞いてみると・・・


『こんな希望にあふれた未来になるなら、俺は自殺なんてしなかった・・・』


 実は、こういう自縛霊が世界的に増えているそうだ。
 で、そういう自縛霊にかぎって、脂ぎったデブとかが多いというのが悲しい。
 逆に、今年のコンプレックス発生例が減っているのは、その辺も関係しているんじゃないかという報告書もあがっているとか。


「なーなー、今昇天すりゃぁ、運良くよりよい転生に巡り会うかもしれんぞ?」
『転生チートきたーーーー!!』
「いやいや、それはねぇって」
『美形で万能で・・・・』
「聞いてねぇなぁ・・・・」
『ひゃっほーーーー!』
「あ、昇天しやがった」


 という自己昇天型も多いんだけど。


「ま、消耗なしで進むんだから、良いんじゃない?」


 久しぶりに現場が一緒の美神さんは苦笑い。


「じゃ、次の現場いきましょうか?」
「うっす」


 二人とも事務所箒を呼び出してまたがる。


「次の現場は、もしかすると終わってるかもね」
「・・・もしかして、魔族っすか?」
「オカルトGメンからの応援要請」
「すると、ヨコシマンが?」
「最近、三人組らしいわよ?」


 内情を知ってる俺たちは、思わず本物の笑顔になってしまった。


「お手当でも回さないとまずそうっすね」
「そうしてくれると、私も気が楽よ?」


 そんなバカ話をしているうちに現場に到着したんだけど、すでに現場はクライマックスだった。


『ファイナル、ヨコシマンズ、アターーーク!』


 三人のヨコシマンによる攻撃で、中級魔族レベルの神魔が爆発した。


「うっわー、えげつない攻撃ね」
「周辺に影響無いのがエコっすね」


 これが、今現在のクラスA以上の現場の実体だったりする。


「じゃ、ちゃちゃっと報告書書いて終わりにしますか?」
「そうね、とっとと帰りましょう」


 ありがとう、ヨコシマンズとかいう歓声を背に俺たちは事務所を目指した。


「つうか、美神さん」
「なに?」
「最近、俺ら、GSしてませんよね?」
「・・・気にしちゃだめよ」
「うっす」

 


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基本、美神さんも色々と魔改造状態なので、言動がそれっぽくありません。
けっして、キャラを捕らえ間違えてるとかそういうことじゃなくて・・・

へへw
10/05 修正ザンす

2012/04/06 OTR移転版+小修正

 

文字数は3,938文字