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第四十一話

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うちのGS世界は、かなりマニアに嬉しい世界になっています。


※サイファイファン≒SFファン、ということでw


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第四十一話


 ニュースをみると、コメリカは最近サイファイファンの楽園だな、と思います。
 町ではSWファンのGSが町の子悪党や悪霊を駆り立てているし、水辺ではトレッカーが「ほぼそれ」というボートで競技なんかしています。
 GSは、まぁ、それですが、ボート競技が恐ろしい。
  「トレック」と呼ばれる撮影アングルや編集まで含んだもので、「コンパス」と呼ばれる原作オープニングそっくりな映像をリアリティーのなかでどれだけ再現 できるか、とか、いかにも本物の宇宙船が水面近くを飛んでいるかのように見せるか、とか、マニアックすぎる競技内容ばかりで、早さを競うとかいう初期に行 われていた競技など直ぐに消え去ってしまった。
 逆にいかに低速状態で完全浮上させるかなんて言うカテゴリーがあり、様々な手法が発表されているぐらいです。
 横島さんも各地の競技に招待されているそうですが、さすがにマニアックすぎてついていけないと笑っていました。


「そうですか、あれだけのものを作っているのに、トレックの良さをご存じでは無いんですか・・・」
「おい、ピート、おまえ・・・」
「いやいや、在日のトレッカーにそうだんされてまして、是非とも全コメリカ大会には招待できないかと・・・」
「勘弁しろや」


 まぁ忙しいのは知ってますし、ほかの技術開発の追加依頼も受けているそうなので、無理にとは言えませんけど。


「そういえば、横島さん、ご存じですか?」


 最近起きているオカルト事件でホットなのは、妖怪や魔族の武装化だろう。
 シールドや鎧を着たものが増え、各地で結構苦戦しているという。
 勿論、一流である美神令子除霊事務所では失敗件数は増えていないそうだけど、GS協会全体としては達成率低下が問題になっている。


 が、ファンネルとの相性が悪いらしく、僕の聖魔増幅型や、エミさんの多重結界型なんかは攻撃が通らない。
 逆に、タイガー君の精神干渉型も十分な効果があるらしく、マイナーチェンジして一般販売も検討されているそうだ。


 それはさておき、己の力や能力を人間よりも遙か上だと盲信している彼らがなぜ武装など、と思うだろうが、実際その辺は判らない。
 上層部の方針によるものだろうとしか考えられないのだが、それでも下級妖怪程度でも十分な驚異になっていることを考えれば、再び拠点侵攻なんかも起きかねないともいえる訳ですが。


「ま、大丈夫だろ?」


 そういって横島さんが僕に見せたのは雑誌記事。


「おお、ワシもみたですじゃ。ヨコシマン『スパーク』!」


 そう、最近巷で有名な変身ヒーロー「ヨコシマン『スパーク』」。
 あんまりな名前に横島さんの関与が疑われましたが、固有霊波やアリバイから別人と証明されている存在で、蹴りの一撃で中級魔族を粉砕する「φ(ファイ)ナルキック」は子供にも大人気になっているとか。
 劣勢のGSやオカルトGメンの加戦に現れる姿は、まさに変身ヒーローであると、大きなお友達にも人気です。
 というか、その変身ヒーローの動きが少女っぽことからも大きなお友達の人気になっているらしいのですが。


 で、雑誌記事のメインはそっちではなく、国会の予算委員会での発言でした。


「「「『日本は狙われている!』」」」


 雑誌記事には「(笑)」が付いているのが可哀想すぎますね。


「変身ヒーローにSFアクション。これで怪獣でも上陸してくりゃ国防費があげやすいだろうな」
「・・・原子熱線砲は開発できますかのぉ?」


 食いついた、タイガーさん食いつきました!


「あー、やばいだろ、それ」
「・・・さすがに世相があわないですかのぉ?」
「世相つうか、なぁ? ピート」
「そ、そうですねぇ・・・」

 

 

 

 

 

 

 いつの間にか仲間外れにされていました。
 湯上さんも笹倉さんも、横島さんの事務所に参加するなら一緒にって誓い合っていたのに、いつの間にか事務員で、というか秘書ですよ秘書!!


 裏切りものぉ・・・・


「あー、魔鈴さん。ほら、いろいろとタイミングが・・・」


 横島さん、私ってそんなに魅力ないですかぁ?


「いやいやいや、お姉さん系の癒し系、スタイル抜群で・・・、あかんあかん、本音だだ漏れや!!」


 柱に向かって頭を打ちつける横島さんを見て、少しだけ溜飲が下がりました。
 まぁ、事情は判ってますし、横島さんを所長とした場合、二人は事務+現場で、私が店+現場になると思ってましたし。
 現実、私がこのお店を維持したいという気持ちがある限り、ほいほいついては行けないんですけどね。


 でも、ちょっとムカついたのは事実です。


「で、今日の用向きは?」
「食事にきました」「えー、っと同じく」「はい、ご飯です」


 横島さん、湯上さん、笹倉さんでした。
 これに加えてタマモちゃんとシロちゃんも来ているのだから、「横島事務所立ち上げ会議」とか言われても信じてしまうかもしれません。


 前のような一品ではなくコースで注文することが多くなった横島さん達ですが、今回は何らかの意図がある注文のようでした。
 こう、なんというか、量と肉中心?
 あ、あと、スイーツ・・・なしら?
 で、バラエティーも求められている感じですね。
 何でしょう?


「というわけで、ここしかないでしょ?」
「そうですね、ネームバリューもありますし」
「うーん、食べられないものも避けられますね」
「おいしいでござるなー、タマモ」
「シロねぇ、全然参考になってないと思うわよ?」


 ・・・もしかして


「もしかして、貸し切りのご用命ですか?」
「あ、さすが魔鈴さん、鋭いなぁ」


 にっこりほほえむ横島さんに、内心ドキリとしてますが、一応隠しますよ? なにしろ年上の「お姉さん」ですから。


「実はですね、いろいろと世話になった人たちが来週あたりに東京に大集合するんで、それに合わせて食事会をしましょう、という話にんったんすよ」


 なるほど、最近の横島さんの人脈を考えれば国際的になるのでしょうねぇ。


「では、参加者の宗教、というか国名を教えていただけますか? あと参加人数も・・・」


 あー、と横島さんが首を傾げた後、湯上さんが指折り数え始めました。


「コメリカ、イングランド、フランス、ドイツ、セウジアラビア、ミャンマー、ザンス・・・・」


 ちょ、ちょっとまってください!


「は?」
「それはどこの国際会議ですかぁ!?」
「・・・ああ、そういう見え方もあるかも」


 そういえば、来週サミットがありましたね?
 まさか・・・・


「いやいや、そういう堅苦しいんじゃなくて、もっとネクタイのいらない、気軽な・・・」
「じゃぁ、参加者の身元を並べてください!!」


 えっと、とナプキンに名前を書かれて、本気で倒れるかと思いました。


「横島さん、この参加者で「気軽」にいられるほど肝の太い料理人じゃないんですよ、私」


 えー、と不満そうな顔ですけどね、横島さん。このメンバーが集まってるところでテロでも起きれば、72時間後には全世界戦争ですよ!?


「だいじょうぶやろ? 最近、そういうことに聡い正義の味方もおるし」


 うわー、そんな不確定要素に丸投げですか!?
 さすが美神事務所、信じられません。


「・・・魔鈴さん、できることはみんなでやります。でも、もっとうまくできる人がいたら頼みます。仕事ってそういうもんじゃねぇっすか」


 ・・・その笑顔は卑怯です、横島さん。

 

 


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広げている風呂敷を畳もうとすると、いつの間にか広がっている不思議w

つうか、狙われてるのはコメリカだよね、主に横島にw


ヨコシマン スパークは、色々と改良を経て、「555」ポイ活動をメインにしています。ただし、正体が正体なので、変身シーンからは始まりません。
変身で悦に入っているのはパピと芦田だけです。


2012/04/06 OTR移転版+小修正



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