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第二十八話

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えー、ヨコシマンは正当な「ライダーシステム」っポイ何かですw


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第二十八話


 基本構想はあったんだ。


 マリアやテレサに導入した文珠機関を、逆に使えないかって。


 カオスと相談しているウチに、武装の転送やら霊具の召喚やらを試していて、最後にゃ武装を納めた強化服ごと転送するという話に落ち着いた。
 で、武装は、となった瞬間に、諸々のイメージが消え去った。
 なにしろ、俺やカオスには武装が必要ないから。
 つかえねー、と嘆いたところで、マンションに一室に一柱光臨。


「話を聞かせて貰ったぞ、婿殿!!」


 そこから始まった大演説の中で思いついたのが「劇場空間発生装置」こと「劣化コスモプロセッサー」だった。
 いくら文珠をエネルギー源にしているからとは言え無茶な世界変革は宇宙意志にはじかれる。
 そんなわけで、宇宙意志に引っかからない程度の「ご都合主義」のパターンを記憶槽に入力して、セレクトできるようにしたところ、おもしろいほどに上手くいった。
 芦田の分も作ったところ、ノリノリだったのは、まぁ、いいことだろう。


 あの魔族襲撃後、三姉妹の成長も順調だと聞き、浮かれ気分で開発をしていたところで呼び出された俺が向かったのはザンス。


 まぁ、色々と話はあったけど、結局は精霊石の品質で性能が劇的に変わる何かを開発せよ、という話だったので、劇場空間発生装置を組み込む前の強化服をベースに、対霊突入装備を作ることにした。


 一応、個人の霊力でも十分な性能を発揮するけど、質の高い精霊石へコアを換装することで性能は数倍にまで跳ね上がり、下級魔族の攻撃も耐える作りになっている。
 加えて、カオスが開発した精霊石連動システムを加えると、強化服と連動した霊具のパワーも上がり、50程度の霊能者でもマイト換算でも120を越える。
 こんなものを一週間ほどで作るのだから、カオスはすげぇ。


「忠夫、じぶんはすごくないつもりか?」
「横島さん、自分を正しく、評価してください」


 なぜかカオスとマリアから非難されている俺でした。

 

 

 

 

 

 

 ザンスから発表された新製品に世界は震撼した。


 精霊石式強化服「G」シリーズ。


 対霊・対物理・対呪術の防御機構を持ちつつも、対応霊具と連動させることにより数倍もの力を発揮すると言うものであった。
 「G1」装備や「G2」装備という内容にも注目は行ったが、「G3」装備といわれる最高級品は一線を画していた。
 精製精霊石供給方式で増幅エネルギーが供給される限り、高レベルの防御結界が張られ、下級ながら魔族の攻撃をも無効化できるほどの力を示した。
 加えて、供給維持中の連動システムも性能向上しており、単独での下級魔族撃破が可能なスペックであったのだから、それを聞いた関係者は耳を疑ったことだろう。


 が、疑ったが、その実力を示されては黙ってはいられない。
 まずは「世界の警察」を自負するコメリカが視察に訪れた後、雪崩をうつように先進国と呼ばれる各国がザンスを訪問していった。
 帰りにはスペックノートと簡易概念図、そしてかなりの数の購入契約書が握られていたのだが、彼らは今のところ気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 さて、帰国したろ、という所で、外務省の事務次官なんつうやつらが現れた。
 カオスは「ワシには関係ないぞ?」とかいって逃げやがったけど、マリアを置いていってくれたのは助かる、マジで。


 マリアが入れてくれたコーヒーをすすった後、事務次官、土下座。


「私を、いや、日本を助けると思って、このままコメリカに行ってくれ!」


 ・・・・・


「現在、日本が抱えているコメリカ国債は・・・・・」
「・・・・・」
「このままでは、コメリカ国内問題を、日本のGS、横島君、君に押しつけることになるだろう!」
「・・・・・」
「日本国内世論は既に纏められつつある。君を生け贄にすることで、国会は・・・・」
「・・・・・」
 土下座のまま熱く語る事務次官殿。
 で、俺とマリアは携帯で動画録画中。


「・・・世界の危機を救うと思って、コメリカヘ行ってもらえないだろうか!?」


 で、はい、送信。 〜ぴろりん♪


「・・・今の音は何かね?」
「メールの送信音です」
「ま、ま、ま、まさか!?」
「GS協会とICOP、あとコメリカのケーブルテレビ局に送ったっす」


 真っ青になった後、真っ赤になった事務次官殿は、俺につかみかかるが、マリアが取り押さえた。
 俺は事務次官殿の懐にあった航空券から情報を読みだし、再びメール。


「ま、これでこのチケットを手配した奴らと迎えに来ようとしていた奴らが解るっすね」
「きさま!!! 今貴様がなにをしたのかが解るのかぁ! この瞬間、日本は、日本は、コメリカによって潰されることが決まったんだぞ!!」


 確かに、コメリカ合衆国が本気になれれば潰れるかもしれないけど、本気になれるかと言えば実際は別だ。
 今、コメリカを動かしているのは政治家でも企業でもない。
 有権者なのだから。


 大統領戦が近い今、国民から、いや、出資企業の攻撃材料はいくらあってもいいのだ。
 ネガティブキャンペーンの為の材料になるのなら、どんな怪しいものでも食いつくし、どんな嘘くさいものでも「本物」っぽくしてしまうことが決まっている。
 そんな政治の荒波をちゃんと理解しているのだろうか?


「ま、今はコメリカよりも、あなた自身の進退を気にした方がいいっすよ?」
「事務次官殿、現在、官邸に、本国からの連絡が、三件ほどきています」


 さすがマリア、万能だなぁ。


「な、な、なぜだ、なぜだ! 私は国益を鑑みて、最善を・・・」


 泡を吹きながら倒れる事務次官殿を官邸へ送り届け、俺は帰国の途についた。

 

 

 

 

 


 横島君へメールを送り、到着を一本早めさせた。
 何しろ、外務省事務次官スキャンダルの当事者だもの。
 どんなに規制してもテレビ屋どもが気にしないわけがなく、集中砲撃状態で待ちかまえているだろうから。
 加えて入国審査を抜けたところで、文珠を使って姿を変えさせたところ、どうにかこうにかスルーできたようだった。
 ここで私が合流しては意味がないので、成田エキスプレスホームで合流し、そのまま都心部へ異動。
 最寄り駅まで移動できたところで箒による移動に切り替えて、事務所までとなった。
 本当ははじめから箒で移動すればいいんだろうけど、ウザいヘリも多いので、致し方無い処置といえた。


「・・・ひどい目にあったっす」
「いい迷惑よ」


 ま、そうは言ってもベターな対処だったとは思う。
 あとはもみ消せる範囲ならお金にものを言わせることもできたけど、相手は「コメリカ」という「国」だ。
 こうなると、できるだけ「正義」がないと「コメリカ国民」に思わせなければならない。
 そういう意味では「ベスト」であったといえるけど、メンドクサいことには変わらない。


「しばらく、横島君はウチの近所の仕事、休まないといけないわね」
「ご迷惑をおかけします」
「ま、横島GSの所属事務所ってことで、宣伝させてもらうけどね」


 少なくとも時の人だ。


「あ、営業はしばらく禁止よ」
「ういっす」


 あ、そうそう。


「学校から、そろそろ登校してきなさいって電話があったわよ?」
「・・・・TT」


 泣きたい気持ち、わからなくもないわ。
 心底忙しいものね、横島君。
 でも、愛子ちゃんが一緒に登校したいんですって泣き入れてるらしいから、撤回はないと思うわよ?

 

 

 
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精霊石式強化服「G」は、某「G3マイルド」とかそのへんですw

 

2012/04/06 OTR移転版+小修正

 

文字数は3,058文字