ユーティリティ

新着ページ

第13話 ラ・テーヌ高原
By.めいふぇあ
2014/03/12 15:40
試作ページの作品を1つ移動しました
By.めいふぇあ
2014/03/11 09:50
ゼロの使い魔 人族の限界を突破した変態
By.アグカ
2014/03/06 22:44
携帯機器に関して
By.管理人
2014/03/06 10:00
サポートに関して
By.管理人
2014/03/06 08:45
謝罪会見
By.黒のカリスマ
2014/03/05 16:22
この世界での俺の役割
By.黒のカリスマ
2014/03/05 16:13
【06】 うちにフェレットがやってきた
By.月歩
2014/03/05 02:17
episode-18 『二年目開始! ネギ到来』
By.月歩
2014/03/02 19:10
似て異なるものシリーズネギま編大戦期
By.めいふぇあ
2014/03/01 23:05
2014/02/28 生存報告
By.イグニス
2014/02/28 21:41

ユーティリティ

第十九話

トップページ > 神代ふみあき書庫 > 赤松・椎名系作品 > 恥ずかしながら戻ってまいりました!~GS横島忠夫の再演 > 第十九話





 

 

おまたせしました!!

ちょっとぬるい内容ですが、お楽しみください
********************************************
第十九話

 

 

「おまたせなのね〜〜〜〜〜」


 駄女神の登場。


「ひどいのね〜! 変な噂のせいで、天界で酷い目に遭ってるのねぇ〜」


 自業自得だろ?


「すべては、上司の指示なのね〜!!」


 といういいわけをヒャクメの背後にいる小竜姫様にしてみ?


「は!?」
「ヒャクメ〜?」


 なのねーとかいいつつすっ飛ぶ姿を見て、結構余裕じゃねぇかと笑う俺。

 

 

 


 とかなんとかまぁいいとして、本日の妙神山来訪は、老師の呼び出しによるもの。
 俺の方でも相談があったので丁度よかったんだけど。


「・・・というわけで、過去にタイムスリップが既定事項みたいっす」
「・・・本当に自重しておらんのぉ」
「いやいや、俺もさすがに驚いたっすよ?」


 まさか自分が作ったアクセサリーが宝具扱いになってるとはおもわんかったし。


「じゃぁ、私が美神さんの所に行って、調査するって言う流れなのねー?」
「まぁ、そういうことなんで、頼むよ、駄女神。」
「せめて「ヒャクメ」って呼んでほしいのねー!」
「いやいや、思っていないことで嘘ついても、おまえには読まれるし」
「表も裏もなく本気で「駄女神」って呼んでるのが悔しいのねぇ!」
「まぁまぁ、そういうこともあるだろ? ねぇ、小竜姫さま」
「そうですね、駄女神(ヒャクメ)」
「うわーーーーん、小竜姫までひどいのねーーー!!」


 本気泣きのヒャクメを慰めつつ、俺は老師に向き直った。


「で、老師の用向きは?」
「ふむ・・・・、ちと厄介ごとじゃ」

 

 

 

 

 そろそろ何かくるだろうなぁ、と思っていたところで、魔族の人界侵攻に関わる情報が老師のところに入った。
 というか、魔界の一軍からのリークだった。
 その名を「アズガルド軍」。
 ジークやらワルキューレの関係らしい。
 で、その情報というのが、どうやらやる気のない芦田さんなんか無視して自分たちが人界侵攻をしてしまおうと言う中級以下の魔族行動のものらしい。
 霊的チャンネル閉鎖計画をみて、絶対にうまくいくと確信しているという。


「・・・あんなことやられては、こっちがフォローできん。さすがに非常回線ぐらいは確保しておるぞ?」
「そうっすよねぇ・・・。」


 老師曰く、人界が完全に孤立すると、スケジュール通りの勝敗が決まらない可能性があるので、隠密性の高い非常回線を神魔共に開通させているそうだ。
 108ある霊場のうち三分の一に接続されているとか。
 もちろん妙神山もその一つ。
 とはいえ、妙神山は神魔世界共に有名なので、真っ先に落とされるだろうと嘆息の老師。


「え、いいんすか?」
「まぁ構わん。妙神山の非常回線は、いわば「生け贄」じゃからな」


 ああ、なるほど。
 有名だけに徹底的に攻撃されるし、そのときに非常回線が見つかれば、かなり盛り上がって大騒ぎというわけか。


「で、老師。俺らはどうすればいいっすか?」
「まぁ、その辺は芦田と中級以下の魔族の出方次第なんじゃがな」
「ぎゃぁ、出たとこ勝負かよ」
「そういうもんじゃよ、神魔なんぞ」


 まぁ、生きてるスパンは長いし、判断もそんなもんだろうけど。
 そんなわけで、俺は駄女神(ヒャクメ)と共に、俺のマンション経由で美神事務所に向かった。

 


 ・・・と思ったら、なぜかうちの部屋で寛ぐ美神さんとおキヌちゃん。

「・・・あら、横島君。新しい女、かしら?」
「・・・結構きれいな方ですね・・・・。」

 ゴゴゴゴゴゴとか影を燃やさんでください!
 ミイさんもなぜ燃えてる!
 つうか、ケイ、ここは幼児パワーで・・・、っていねーし!!

「ふふふ、嫉妬は正面からしないと、私が貰っちゃうわよ?」

 きゅっと首根っこに抱きつくヒャクメ。
 おめー、たのしんでんな!

「うふふ〜、意地悪された仕返しなのね〜」

 だー、その根性、根こそぎにしてやるぅ!!

 

 


 ま、冗談はさておき、横島君が妙神山に呼ばれた用件というのが、彼女を私に会わせるのが目的なのだという。
 彼女の名前は「ヒャクメ」。
 「見る」事に特化した神族だという。

「つまり、私の周り、というか横島君込みで何かあるはずだって事で、調べにきた、と?」
「そうなのね、その理解で間違っていないのね」

 私と横島君、たぶん縁がある、と感じてる。
 これは霊感に関わる部分だから間違いないと思う。
 どんな人生だったのかしら?
 どんな関わりだったのかしら?
 興味は尽きないけど、まぁ、冷やかし程度なら面白いかもしれない。

「じゃ、小竜姫から一時開封の許可も得てるので、いくのね!」
「え?」

 ヒャクメの鞄から取り出された何かを頭に取り付けられた瞬間、周囲の光景が変わった。

 

 久しぶりに美神さんと箒でタンデムだ。
 飛ばされる瞬間に箒を召喚したのだけど、どうにか間に合ったらしい。
 空中に出た美神さんを抱きしめて箒に乗ると、きゅっと締められていた腕が緩んだ。

「ふぅ、助かったわ、横島君」
「現在進行形で俺の理性がピンチです」
「あら? それって私にとってチャンスかしら?」
「・・・勘弁してください」
「やーねー、冗談よ?」

 するすると俺の背後に回って背中から俺を抱きしめる美神さん。
 やべぇ、理性が悲鳴を上げてるぞ。
 この頃の美神さんは、やっぱ張りが合ってすげぇなぁ・・・。
 って、この思考はまずい、なにしろヒャクメが・・・

「って、ナニ見てんだ、ヒャクメ」
「・・・凄いものを見つけたのねぇ・・・。」

 ヒャクメが指差す先を見て、俺たちも絶句した。
 なぜならば・・・・、


「はい、あーん♪」
「あーん・・・、おいしいぞ、この〜」
「いや〜ん」

 バカップル状態の陰陽師と露出度の高い格好の魔族。

「あれが、美神さんと横島さんの前世なのね・・・・。」

 真っ青の顔でよろめくヒャクメ。
 俺だって恐いわい!!
 あんな空気を読まずにラブラブ空間を展開だと!?
 凄すぎて声も出んわい、つうか、前の時間と変りすぎだろおい!!
 というか、芦田!! そこの建物の影でハンカチ片手に涙を押さえる仕草で笑ってんじゃねぇ!!
 てめぇ、自分の娘のラブラブを喜んでんのか、喜んでんだな!?

「な、なんてことなの・・・・。」

 美神さんの声は震えていた。
 そりゃそうだ。
 自分の前世が魔族だなんていわれて正気でいられるはずが無い。

「・・・つまり、横島君とは前世の恋人、そうなのね!!」
「「え?」」
「誰よりも早く唾を付けていた、そういうことな訳ね!?」
「「おいおいおいおい」」
「さぁ、横島君。私たちも負けないように・・・・」
「待つのねーーー!」

 すぱーんと何処からとも無く取り出したハリセンで美神さんを叩くヒャクメ。
 どうやら正気にかえったらしい。

「・・・あ、その、御免なさい。ちょっと錯乱しちゃった」
「いいえ、美神さん。前世が魔族でしたって言うのが本当に見せられたら普通だれでも混乱しますよ」

 俺のその一言にきゅっと抱きしめる力を強める美神さん。
 人の心音は安心感を演出するとも言うし、じっと聞いていて欲しいものだ。

「・・・焦らなくてもいいわね。囲い込む外堀がひとつ埋まったんですもの。うふふふふふ」

 ・・・やべぇ、なんか凄くやべぇ。

 

 

 一応そのまま帰っても良かったんだけど、当時のオカルト技術って言うものにも興味があったので、色々と忍び込んでみることにした。
 というか、当時の霊具の一つでもあれば、絶対高く売れるだろうから。
 で、色々と見て回ったんだけど、期待はずれもいいところだった。
 これなら横島君の書いたお札の方が良いじゃない、と。

 そういえば、横島君の作る霊具って、平安時代の知識がベースになってるって言ってたっけ。
 だったら無理する必要はないわね。
 そんな想いと共に、京の町を散策していたら、凄い衝撃が目の前で留まる。
 剣を構えた人狼が、私に切りかかったんだけど、寸前で文珠が作動したのだ。
 「守」を込められた横島君の文珠。
 なんだか暖かく感じる。

「この、京を騒がす悪魔め!!」
「だーれーが、悪魔よ!!」

 神通棍で切り上げて、人狼を吹き飛ばすと、相手はヒラリと姿勢を正した。

「悪魔ごときが我らに敵うと思ってか!」
「つうか、人狼ごときがあたしに勝てるわけ無いでしょ!!」

 というか、あと二個の守護文珠がある時点で、負ける気がしない。
 神通棍も調子いいし、相手は格下。
 ここは一つ派手に・・・はまずいわね。
 検非違使に捕まるのもつまらないし。

「美神さん、ここは引くっす」
「犬相手よ? 逃げられるの?!」
「これがあるっす」

 取り出したのは「ジャーキー」。
 ああ、シロ用ね。
 苦労かけてるわ、ほんと。

 

 ジャーキーと近接爆発式シュールストレミングを仕掛けた所、背後から絶叫が聞こえた。
 流石に狼、鼻大打撃だ。

「容赦ないわね、横島君」
「まぁ、妖怪や神魔にもきくっすからね、結構保管してるっすよ」
「どこに、とは聴かないでおくわ」
「感謝っす」

 缶詰を投げて爆発するだけで、相手の気力も体力も根こそぎにできる。
 これって一種の霊具だよね、と冥子ちゃんに言ってみたら、必死になって逃げ回っていた。
 むー、ありゃ、あけたことがあるなーてな感じで。
 そういえば、雪乃丞も逃げたって事は、そういうことか?
 むー、魔族に聞くなぁ。
 芦田さんのところに送ったろか?

「結局検非違使総出で鎮圧に向かって巻き込まれてるのねー」

 ヒャクメ曰く、人狼はそのまま連行されたとか。
 鼻を押さえて悶絶したまま。
 術者も総出らしいが、全く解決できないらしい。
 まぁ、術じゃなくて、純粋に「菌」だしなぁ。

「ここはひとつ、変装して解決して恩を売るってのは・・・」
「見事よ、横島君! それでいきましょう!!」

 見事、美神さんの瞳はゼニの色になっていたのだった。


************************************************


本格的に狙い始めた美神!!

横島は生き残れるのか!?w


2012/04/06 OTR移転版+小修正

 

文字数は3,955文字