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えー、いろいろとございますが一言。
頑張ってます、公私共にw
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第十二話
うふふ〜と笑う六道夫人は、こっちに視線を動かした。
「横島君はどうかしら?」
「いやー、こういう場は素人なんで・・・。」
「いいのよ〜、そういう意見も聞きたいからよんだのよ〜?」
まぁ、いろんな理由があるんだろうけど。
とはいえ耳にいたい意見は聞かないと言うことではないらしいので、言ってみることにした。
「なんだか、GS試験を意識しすぎてて、GS実践とはかけ離れすぎてますよね、これ」
となりで美神さんが「わちゃー」という顔をしている。
「やっぱり〜現役の人には〜そう見えるわよねぇ〜。」
なぜか六道夫人は「にんまり」。
え、え、なになに?
そんな俺の耳へ小声でささやく。
「・・・あんたも夫人の罠にかかったのよ」
え、と美神さんの顔を見ると、美神さんは苦い笑顔。
「・・・じゃぁ、横島君は、どうしたらいいと思う?」
振り向いた先の夫人は、先ほどとはちょっと違う笑顔。
「素人考えでいいっすか?」
「いいわ〜、だって〜横島君は〜、冥子を一人前にしてくれた人よ〜?」
では忌憚無く。
「まず、プロGSによって吸引された低級霊をオカルト廃棄物処理業者じゃなくて学院で引き受けて、実際に霊と対面すべきです」
「危険じゃないかしら〜?」
「危険は承知でしょう? 命のかからない霊能に成長はないっす」
「たしかにそうだけど〜、よそ様の娘さんにむちゃはいえないわ〜」
「校内で安全に育てて卒業させ、実践に放り出して死ぬ目に遭わせるのと、校内で管理された危険で慣れさせるのと、どっちが生徒のためになるでしょうか?」
「・・・ちょっと、みみがいたいわ〜」
「あと、悪霊ではない幽霊や妖怪などの人外と対話させ、交渉実習を行うべきです。」
「それは〜どういうことかしら〜?」
「なにも破魔札や神通棍でしばくばかりが除霊じゃありません。自意識や記憶を持つ霊なら交渉可能ですし、そういう経験をしたことがない人間には選択肢にもなりません。」
「・・・さすが、最年少Bクラスかしら?」
「すみません、子供の意見をベラベラと。」
「いいえ〜、おばさんはそう言う真っ直ぐな意見を聞きたくても〜聞けない立場になってしまったの〜。だからすごくうれしいわ〜。」
にっこりほほえんでその場を去った六道夫人。
深いため息をついた俺の頭を、美神がなでつけた。
「ちゃんと考えられるようになってるみたいね?」
「ありがとうございます、美神さん」
「さ、そろそろおキヌちゃんのチームの試合よ。応援しましょう」
「あのー、おれら審査員っすよね?」
「審査は公平よ? でも応援ぐらいいいじゃない。大切な仲間なんですから」
「・・・そうっすね。」
やっぱり横島君は美味しいわ。
彼の意見は、大ざっぱながら的を射ていた。
GS合格者の三割は六道といわれているけど、五年後定着率はきわめて低い。
いや、最低ともいえる。
やはり実際の除霊作業に従事していないせいで、除霊自体に違和感を感じて辞めていってしまうのだ。
続ける辞めるは本人の判断次第だけれども、それでも定着率が低いのは考えものだ。
まさにその部分を直撃され、さらには改善案についてまで提示されては引っ込みがつかない。
人外との対話というのは些か突飛だが、それでもGSとしての肥やしになることは間違いない。
先ほどの近畿剛一もいっていたではないか。
どんな些細なことでも「芸の肥やしにさせてもらう」と。
酷い罵声も叱責も力に変えてきた私が、実に有効な提案を受けたのだ。力にしないのはおかしいじゃないか。
ふふふ、やっぱりあの感性、ほしいわ。
冥子も気に入ってるみたいだし、なんとかして取り込めないかしら?
・・・もちろん、タマモちゃんやシロちゃんは使えないわ。さすがに私も遠慮しちゃうもの。
でも、おキヌちゃんや令子ちゃんはいいわよね?
おキヌちゃん達のチームは、一人一人が突出しているけど、連携はバラバラだった。
気合いの入ってる子とおキヌちゃんは連携する気満々なんだけど、黒髪優等生がバラバラにしていた。
たぶん、色々なことを誤解しているんだと思う。
そのことを美神さんにささやくと、美神さんも苦笑いでうなづいた。
「・・・あの子ぐらいの頃が一番危ないのよ」
修行していた事が身になり力となり、自分では万全に発揮できていると盲信している頃、だそうだ。
が、もちろんそれは井の中の蛙、であることを実感する前のことなので、早々に鼻を折られなければならない、そうだ。
「だから、彼女たちの鼻を折ってあげなさい」
「え?」
「あら、聞いてない? 現役GSとの模擬戦。」
「・・・きいてませんよ?」
「私と横島君が組んで、あとは霊能科ん十人体制」
「・・・のっぴょっぴょ〜」
そりゃもう、すごいの一語で。
美神さんとよこっちが二人なのに対して、霊能科女子二十人で挑んでいながら、まったく寄せ付けない強さ。
いや、上手さ、だった。
お互いの視覚を予め熟知しているかのような連携は、前衛も中衛も寄せ付けず、十秒単位で前線を崩壊させていった。
全学年最優秀チームになったおキヌちゃんのチームも全く歯が立たず、一合もしない間に吹っ飛ばされていた。
全く次元の違う強さに誰もが心を折られてゆくのがわかる。
「おキヌちゃん、いくわよ!」「おキヌ殿、いくでござる!!」
突如観客席から飛び込んだ二人の陰を得て、おキヌちゃんは息を吹き返す。
「シロちゃん、前衛。タマモちゃん幻覚と狐火!」
「「わかったわ(でござる!)」」
二人の乱入に驚く周囲だったが、織りなされる乱戦に心奪われる。
「あめーぞ、シロ。簡単に師匠を超えられると思うなよ?」「大丈夫でござる! 先生の視線を釘付けでござる!!」「がぁーーー! おれはロリじゃねぇ!!」
「横島君、集中して!!」「うっす!!」
なんというのだろう、その恐ろしいまでに緊張感のない会話でありながら、緊迫感のある対戦。
相手の弱点や癖を知りつくしている同士の足の引っ張り会い。
それでいながら高度な乱戦。
あまりに高度すぎて吸収できず、ただ呆然と魅せられたそれは、突如終わる。
おキヌちゃんが霊力切れで倒れたのだ。
「ああああ、おキヌどの〜〜〜!!」
駆け寄るシロちゃんだったが、それを合図に終わりが告げられた。
「は〜い、おわり〜、勝負がどちらの勝ちかはわかるわね〜?」
まぁ、そんなもの素人でもわかる。
未だ息切れしている生徒達に比べ、よこっちたちは余裕の表情。
「みなさ〜ん、これが超一流とみなさんとの力の差で〜す。」
追い打ちをかけるような学園長の声に落ち込む学生達。
「では〜総評してもらいましょう〜」
理事長の横に立つ美神さんが苦笑いで言葉を放つ。
「えー、良いところ無しのみなさんに聞きます。なんで一斉にかかってこなかったの?」
「「「「「・・・・は?」」」」」
「さすがの私と横島君でも、二十本からの腕が全方位からきたらビビるわよ?」
「「「「「・・・・は?」」」」」
「ねぇ、横島君。あなただったらどうにかなった?」
「そうっすね、二撃までは耐えますけど、それ以降はたこなぐりっすね」
「「「「「・・・・は?」」」」」
思わず目が点になる生徒達にほほえみかける美神さん。
「卑怯とかそういうのは、生き残ってから考えるの。それが美神流よ?」
そのほほえみに頬を赤くする生徒多数。
ただ、おキヌちゃん達は冷や汗をかいているようだった。
「かの新撰組副長は、つねに三対一でかかれと教えていたわ。もちろん、武士道ってやつからみれば外道も外道だけど、生き残ることに関しては天才的だといえるわ。」
美神さんが視線を周囲に送ると、生徒達はちょっと暗い顔になる。
やはり生々堂々っていうのが気持ちいいらしい。
「・・・あまり納得してないみたいね? じゃぁもう一つ。 なんでシロとタマモが参加して、試合が続いたと思う?」
あ、という顔になる生徒達。
でも、氷室キヌの特異性がそれを忘れさせていたのだ。
「簡単よ。おキヌちゃんは、シロとタマモを自分の道具として登録していたのよ。」
「え?」
「だって、今回の試合は『学院内のモノなら持ち込み自由』でしょ?」
だから自分の「犬神」として今回だけ登録したのだ。
そう、シロもタマモも「犬神」としてUKに派遣された実績のある優秀な存在だ。
ゆえに、なんらルールにふれない。
学院外から一切持ち込んでいないから。
あまりの事に言葉をなくす生徒達だったが、一人が爆笑した。
「・・・くくく、あははははは! やられた、やられたよ、おキヌちゃん!」
それはおキヌちゃんのチームの、一文字さん。
「ふふふ、そうですね、ほんとうにやられましたわ」
もう一人は委員長タイプの女の子。
その笑いの輪は、会場全体に広がった。
「あ、そうそう、もう一つ。」
美神さんは数枚の紙を出して笑った。
「敵を知り己をしらば、百戦あやうからずっていうけど、私たちの登録装備ぐらいは調べておくべくだったわね〜」
受け取った一人の顔がゆがむ。
「あのぉ、この『近畿剛一』ってなんですか?」
「ああ、こっちがたこなぐりになったら、身代わりにするための盾よ?」
ぎゃー、人事ややなかったんかーーーー!!!!
美神さんの非道は学院内に響きわたったけど、それで人気が落ちるわけではなかった。
加えてギャグった銀ちゃんを見て、新規のファンが増えたぐらいだ。
その辺のバロメーターは「猫」を見ているとわかる。
真っ白だった猫が、いろんな斑模様になってるから。
この斑模様が色々と安定すると、再び白くなるんだけど、今のところは斑のままらしい。
そんな話を理事長室でしていると、ノックが響く。
理事長が「どうぞ〜」と声をかけると、重厚なドアがゆっくりと開く。
そこに立っているのは、おキヌちゃんと一文字さんと弓さんだった。
おキヌちゃんはハニカんだ様子だったけど、後の二人は美神さんに緊張してかガチガチだった。
いや、銀ちゃんに緊張してるのかな?
「美神さん、紹介しますね。お友達の一文字さんと弓さんです」
真っ赤になった二人が自己紹介すると、晴れやかな笑顔で一人一人に握手する美神さん。
気合いはいってるわね、私も昔はそんな感じだったわよ? と一文字さんの肩をたたく。
あなたは優秀だけど頑迷だわ、その殻を破れた瞬間にあなたは生まれ変われるわ、がんばって、と弓さんの手を取る。
ふたりともポーッとなっているのを見れば、美神さんファンであることは間違いないんだろうなぁ。
なんともほほえましい限りだ。
しばらくポーとしていた二人だったが、瞬間的に我に返る。
ご指導ご鞭撻ありがとうございました!と二人で頭を下げた。
「よこっち、女子校って体育会系なんやな?」
「まぁ、みたまんまやろ?」
そんな姿を突如写メするおキヌちゃん。
「え、え、なになにおキヌちゃん?」
「あ、えっと、そのー、おーだーがありましてぇ」
「お、おキヌちゃん、だめだめ!!」「ひ、ひむろさん、だめですわ!!」
急いでおキヌちゃんの口を押さえる二人。
なんとなーく解ってしまった。
「なぁ、銀ちゃん。とりあえず、しらんかったことにしてやれんか?」
「まぁ、しゃあないやろ。ただし、学外には絶対ださんでや?」
「「は、はい!!」」
後日、タマモからおキヌちゃんが「勇者」と呼ばれていることを聞いた。
学校でタイガーから詰られた。
俺が六女に行ったのがばれたからだ。
友達がいがないと詰るタイガーだけど、最近モデルのお姉ちゃんたちとご飯を食べに行っているとはおもえんな。
「な、なんでそのことを・・・」
はじめは銀ちゃん狙いだったモデルのお姉ちゃんが、最近はタイガーと暮らしたいらしいじゃないか? GSなんて仕事辞めて〜なんて・・・。
「そ、そんなことはないですジャ! 秀美さんも祐子さんも、仕事は解ってくれてるんですジャ!!」
ふ〜ん、秀美さんとか祐子さんっていうのか〜。
・・・だそうですよ、みなさん?
「・・・は、はかられたのですジャーーー!!!」
男子有志に引きずられてゆくタイガーを後目に、机に向きなおる俺。
「タイガー君にも春がきてるのねぇー。」
「銀ちゃんの話だと、業界でもめてるときって、業界外の異性に引かれるんだってよ。」
瞬間に出来た女の壁。
「よ、よ、横島君、それホント?!」
「そ、そ、それって、フナップの亜鳥君もかな!?」
「ぎょ、ぎょ、業界外ってどの範囲!?」
「「「「「おしえて!」」」」」
こえーよ、必死すぎだってばよ、おめーら!!
所詮引かれるってだけで、交際とかはべつだよ、おまえ等だって学校がつらいと、町に流れてだべってナンパされてってかんじだろ?
見た目だけの軽い男をからかって、気力充実って流れだろ?
「「「「「・・・・・」」」」」
なにも芸能人が遊んでるって訳じゃねぇとおもうぞ?
ただ、芸能人とほかの人間だと本気度が食い違うから、軋轢がうまれんだろうな。
もちろん、ほかのプロだって同じ事だぜ。
前に「金成」っていう金持ちが美神さんにプロポーズしたときなんか、「GSなんていうインチキ商売は辞めたまえ。そんなことをしなくても金ならいくらでもあるから」っていったんだよなぁ・・・。
「で、美神さんはなんていったの?」
「たしか、GSって仕事に私は誇りを持ってる。その誇りをけがされて黙っていられるわけがないわ、だったかな?」
「「「「「・・・・・へぇ〜」」」」」
近畿くん熱の高かった女子が、感心したように声を漏らした。
うーん、さすが恋バナは利くなぁ。
「ね、ねね、横島君。美神さんってすんごくきれいじゃない?」「恋人とかいないの?」「やっぱりかっこいいひととか知り合い多いわよね?」
まぁ、確かに美形率は高いわな。
俺がその率を下げてるけど、知り合う男の大半が美形だっつうのは恐ろしい話だわな。
「そっかー、じゃぁよりどりみどり?」
「つうか、美神さん。男より仕事をとるタイプだぞ、今のところ」
「えええ、あれだけ美形でスタイルよくて、それで仕事?」「信じられない。私だったら・・・」「そうよねぇ、ほんとうにもったいない」
とはいえ、美神さんの「あれ」は、いわば戦闘服。
部屋の中とかでは、結構ゆったりした服とかきてるんだけどね。
そのへんはまぁいいとして、やっぱ、恋バナかぁ。
そろそろ苦痛になってきた。
「さってと、そろそろタイガー救出にいくかぁ。」
「あら、もう助けに行くの?」
「もうちょっと放置しててもいいんじゃない?」
「今日のリーダーはタイガーまで当たるんだけど、欠けると俺にお鉢がくるじゃん」
「横島君、ひど〜」「結構ひどすぎねぇ〜」
きゃらきゃらと笑う女子を背中に屋上へ走る。
やべー、そろそろ死んでるかな?
無事なにもなく授業を終えて帰ろうとしたところで、校門に長い黒塗りの車が止まっているのが見えた。
「よ、横島さん、もしかして・・・・」
ひきつったピートの声に、俺も冷や汗を流す。
「あー、愛子。おれら裏門から逃げるから・・・。」
「・・・ピート君、タイガー君、横島君。無事でね」
「うわー、なんだか死亡フラグっぽいからやめてくれぇ・・・。」
「狙いは横島さんだけだといいですけどねぇ。」
「裏切るのか、ピート」
「わっしらを狙う意味がないですけんのぉー」
「くそ、余裕かタイガー」
そんなバカをしているうちにタイムアップになってしまった。
「「よ〜こ〜し〜ま〜く〜〜〜〜ん」」
でたな六道親子!!
隣でピートとタイガーは露骨に安心してる。
「あ、どうも、本日はどうしました?」
「やだわ〜、横島君と私たちの間で〜、そんな他人行儀なことを言ったら〜」
「そうよ〜忠夫君〜。そんな冷たいこというと〜、悲しくなるわ〜」
ふわっ、まずいまずいまずい!
「いやいやいや、一応、世間一般の常識の範囲ですから、冷たくないですから、仲良しですから!」
「あら、うれしいわ〜。だったら〜、この後つきあってもらえるわよね〜?」
「えーっと、一応、本日は仕事の予定が入っておりまして・・・。」
「ああ〜、それなら大丈夫よ〜。雪ちゃんが代わりに行ってるから〜」
「・・・えっと、それは美神さん経由の仕事の依頼ですか?」
「一応令子ちゃんはOKしてくれたわ〜」
最低レベルで命の保証がある、ということか。
「で、中身は?」
「ナルニアの心霊兵器の売り込みを〜、正面からたたき壊してほしいの〜」
で、俺がなぜ呼ばれたかと言えば・・・・
「ファンネルで真っ向からたたき伏せろ、と?」
「さすが横島君〜話が早いわ〜」
だったら・・・。
「ピートとタイガーも入れましょう。もちろん、依頼料も上乗せで」
「・・・いいわ〜、ピート君もタイガー君も結構使ってくれてるから〜、安心できるわ〜」
「よ、横島さん、ヒド!」「ひどいのじゃぁ!」
「あー、今回の仕事がうまく行けば、報酬プラス、オリジナルファンネルをつけよう」
キラリとひかる二人の目。
「や、約束ですよ! 聖魔増幅のAで!!」
「げ、迎撃、迎撃強化のBで、Bで頼むのですジャ!」
うーん、さすがにカスタムしまくってるだけあって、注文が細かいな。
「じゃぁ〜、みんなでたたきふせましょ〜」
「「「おおおおお!」」」
ロハで帰国出来るというので、怪しげな心霊兵器の売り込みに便乗して帰ってきた。
で、仕事と言うことで富士演習場まできたのだが、なぜか試験対象に息子が現れた。
「ご紹介しますわ〜。最近売り出し中の新人GSにして、ファンネルシリーズの基礎理論提唱者の横島GSです〜」
六道婦人の紹介に、忠夫は「あちゃー」という顔。
「夫人、そのへんは伏せてもらう約束でしょぉ〜?」
「あらあら〜、ついうっかり〜」
まぁ、腹グロ六道夫人のことだ、何かと噂の混迷していたファンネルシリーズの開発の一部開示の代わりに開発者を引っ張りだしたと言うところだろう。
「あとは〜、実地使用研修をしてくれている〜若い二人もご紹介します〜」
一人はハーフバンパイアで忠夫のクラスメイト、ピエトロ・ド・ブラドー。
もう一人は、精神干渉のスペシャリストにして忠夫のクラスメイト、タイガー=虎吉。
次世代GSと言われる彼らこそ、現在のGS業界を引っ張っているといってもいい、らしい。
ひととおり紹介をし終えた六道夫人は、にこやかな笑みのまま、心霊兵器を持ち込んだバロックグループを見つめる。
彼らが持ち込んだ心霊兵器は、予め霊力を注入された武器で、神通棍や呪符マシンガンの廉価版だ。
予め霊力を込められているので、素人でも使えるというのが売りらしいが、素人が心霊兵器を必要とするのかというのが大きな疑問だ。
が、霊力を込められた兵器は、威力が大きいと誤解されているせいで、ICPOを中心に引く手あまた、の予定だった。
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ちょっと、強すぎですかねぇ?
とはいえ、YOKOSHIMAなのであきらめてくださいw
2012/04/04 OTR移転版 + 小修正
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