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トップページ > 神代ふみあき書庫 > 赤松・椎名系作品 > 恥ずかしながら戻ってまいりました!~GS横島忠夫の再演 > 第十一話
基本、横島の評価が高い為、色んな展開の幅が出来ています。
逆行モノでは定番ですが、それはそれということでw
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第十一話
(こんな公の場所じゃ、文珠に頼れないわよ!)
(うっす、とりあえず、逃げるっす)
なんというか、巧妙なアイコンタクトでタイミングをとってポルシェダッシュ!!
「さぁ、いくわよ!!」
「「「イエス、マム!」」」
サイキックソーサーに「浄」の文珠を埋め込んで、正面横行へ投げる俺。
タイミングを合わせるように美神さんはハンドルを切る。
向かう先は氷室神社!!
毎日夢のようでした。
美神さんがいて、横島さんがいて、シロチャンがいて、タマモちゃんがいて。
除霊したり、お出かけしたり、ご飯を作ったり、お掃除したり。
笑って怒って泣いて、悲しくてつらくて、うれしくて。
毎日が、自分が幽霊だったなんて嘘みたいな毎日。
思い出す前は信じられなかったけど、思い出してみれば当たり前の幸せの毎日。
私は思いだした後、それを取り戻せることが信じられなかった。
だって、私のせいで一杯みんなに迷惑をかけているから。
今も、いっぱいの霊団に追われている私をみんなが見てる。
早苗お姉ちゃんは霊符で身を守ってもらっているけど、そろそろ逃げ道が塞がれてきた。
やっぱり私では無理だったかな?
巨人の腕のような霊団が目の前に迫っています。
・・・ああ、やっぱり死んじゃうのかな、私。
「・・・・あーあ、だめかな?」
「あきらめるなぁ!!!!」
突然現れた光の腕。
ああ、私は知ってる。この暖かな光を。
「もうだめだって思っても、それを口にしちゃだめだ!!」
光の腕は剣に変わり、見る見る間に周囲の霊を散らしてゆく。
「俺たちがあきらめれば、守るべき人を守れなくなる、だから絶対あきらめるな、おキヌちゃん!!!」
ああ、やっぱりこの人だ。
ああ、この人が、この人達は絶対にきてくれる。
「・・・はい、横島さん!!」
きゅっと抱きしめてくれて、そして私を見て微笑んだ。
「ところでおキヌちゃん。」
「はい、なんですか?」
「万感の思いを込めて、これ吹いてみない?」
渡してくれたのは横笛。
「えーっと、楽器はちょっと苦手ですけど・・・。」
「いやいや、幽霊やってたときに想いとか、そういうのをぐっと思って吹くだけでOKだから。」
「・・・えー、っと、はい、やってみます」
いわれるままに服と、ちょっと高い音が響きわたります。
「なに、まじ? 本当に音がでた! 音が霊波に変換されてるわ!! やったわおキヌちゃん!!」
すごく美神さんが喜んでくれているので、私もうれしくなって、それでいて、目の前の幽霊さんタチに申し訳なくて、そういう思いを込めて吹きました。
荷物の中でそれを見たとき、使えれば確かに有効だと思った。
とはいえ、そんな適正が自分にないことは昔っからわかっていたので、ナニを無駄なものを、と横島君を怒ったのだが、逆に言われた。
「重さとしちゃ大したことはないっす。だったら、仲間みんなで、それどころかその場にいる誰かが確認して、使えればラッキーつうことで。」
・・・言い分は理解したわ。
そして、それに今回助けられたと言ってもいい。
300年の幽霊経験は伊達じゃない。
誰よりも幽霊を、死者を、死を、その無念を知っているおキヌちゃんに適正があることはわかりきっていた。
その笛、「ネクロマンサーの笛」の。
億に達する雑霊達がちりじりとなって黄泉路へ旅立つ。
中には無念を忘れられずにさまよっているものもいたが、シロや横島君が散らしていた。
タマモによる狐火の結界がおキヌちゃんを守り、私が霊団の中心に神通棍をたたき込んだ。
かくして、美神令子除霊事務所に新たなる戦力が加わった。
ネクロマンサー氷室キヌ。
かつてから天才とうたわれた美神令子とその弟子である横島忠夫に加えて、適正から実績まで一流と認められた、日本唯一のネクロマンサー。
GS協会は彼女のGS免許受験合格を合法的に認めるための制度整備に追われることになった。
なにしろ今の受験は、非攻撃能力者に厳しすぎる制度だから。
そしてそんな制度の偏りで、世界でもまれな一流のネクロマンサーを失うことができないから。
力が才能が一流でもその知識と知恵が一流でなければ三流以下だ。
そんな意味では彼女がどのような教育を受けるかは重要で、これは美神令子除霊事務所だけの問題ではないといえた。
ただでさえ素行や仕事内容で問題の多い美神令子の元で保護されているのだ。
一般常識や感覚の問題で毒されては業界自体の不利益に通じる。
どこかで、そう、本当にどこかで正しい教育を受けられないか?
協会幹部は損得抜きで会議を重ね、唯一の答えを得る。
「六道女子でいいじゃないか」
気力と判断力を失った上で、何となくこの方針になったとき、なぜか会議室には六道のメイド達が給仕していたという。
かくして、協会から氷室キヌへ六道女子への入学手引きと各種資金補助の話が持ち込まれたのだった。
「へー、おキヌちゃん六女にはいるんすか〜」
「結構優秀で、私も驚いたわ。」
聞けば、氷室家にいた頃から勉強は結構がんばっていたそうで、外国語以外はかなりのレベルらしい。
「じゃぁ、うちにくるかもな〜と思ってたのは間抜けでしたね」
「ふふふ、実は横島君のところの学校って話もあったのよ。ほら、オカルトに寛容で有名になってるしね。」
「あはははは、まぁ、その、寛容というかタガが緩いつうか・・・。」
うちの教師どもは、言うことを聞かない生徒より、素直な学校霊のほうに癒されてるしなぁ・・・。
学校霊用の修学旅行の予算がとれないかとか真剣に話し合ってるし。
「とはいえ、さすがに霊能課はないじゃない? だから六女にって。」
「うわー、そりゃすごいっすね。」
『ふむ、さすがに主の学校では、悪影響がありすぎるだろう?』
「・・・ま、そういう話もあったわね」
小さく笑う心眼と美神さん。
まぁ、もう一つの事実としては、いまだおキヌちゃんの魂と体が同期しきっていないことがあるだろう。
そういう意味では六女に通うのは良いことだ。
六道女学院に通うようになって、横島さんとよくあうようになりました。
それは、
「おきぬちゃーん、いっしょにいこー」
タマモちゃんと一緒に学校に行くようになったからです。
私は高等部でタマモちゃんは中等部ですが、校門までは一緒に行き帰りしています。
横島さんとも途中まで一緒で、よくお話するようになりました。
それがすごく新鮮でうれしくて。
毎日がうれしくて楽しくて。
そんななか、学校で冥子さんと会いました。
「おきぬちゃ〜ん、ひさしぶりね〜」
幽霊の時には感じられませんでしたが、とっても優しくて温かい人だったんです。
「おきぬちゃん、なにかこまってないかしら〜?」
何でも相談に乗ってね、とにこやかにほほえむ冥子さんはとっても素敵なお姉さんでした。
「たまもちゃんも、えんりょなくこえをかけてね〜?」
「うん、冥子ねえさん。」
にこやかな笑みのタマモちゃんをきゅっと抱きしめて、冥子さんはその場を去りました。
代わってやってきたのは、クラスメイトのみなさん。
冥子さんとの関係を聞かれたので、お友達ですってはなしました。
「どこで知り合ったの?」
「えーっと、美神さんのお友達ということで、仲良くさせてもらってて・・・」
「・・・美神って、美神令子さん?」
「はい、いまその美神令子さんのお世話になってるんです」
「「「「「えええええええーーーーーー!!!!」」」」」
えーっと、なんというか、美神さんって、とっても大人気でした。
そんなわけで、いめーじだうんを避けるため、お金が大好きなことと朝に弱いこととお酒に強いことは避けていろんな話をしてみました。
「ねぇ、氷室さん。もしかして、所々ででてくる『横島
さん』って、横島忠夫GSのこと?」
「はい、タマモちゃんのおにいちゃんですよ。私の同僚でもあります」
「「「「「えええええええーーーーーー!!!!」」」」」
ああ、横島さんも結構人気があるんですねぇ。
なんだかうれしいなぁ。
ああああ、おキヌちゃんは天然なんだから・・・。
それなりに情報がでないようにがんばってきた私の努力が瓦解した瞬間だった。
さらに追い打ちで、おキヌちゃんと私が別れた後で美神がおキヌちゃんの様子を見に来たものだから学校中大騒ぎになってしまった。
シロねぇはなんで騒がれてるんでござるか? と首をひねっていたけど、シロねぇ自身のキャラクターのおかげでクラスから浮いていない。
逆に私は浮き上がるはずなんだけど、あの最低教師を追い出した実績のおかげで「頼りになる存在」という位置付けにされてしまっている。
そんな立ち位置だから、美神やお兄ちゃんのことをつっこまれにくい状態だったのに、冥子ねえや美神との関係を知られた今では無遠慮な視線が絡んでくることは避けがたかった。
とはいえ、さすがに家につれていけないっしょ?
普段から銀にいがいるのに。
あのアイドル様は、何かというとウチを休憩宿泊所代わりに使うものだから、いつのまにかウチのにおいに銀にぃの匂いが染み着いてしまった。
酒は飲むしグチに潰れることもあるけど、あのアイドル様はやっぱりお兄ちゃんの親友で、迷惑をかけたくない相手の一人でもある。
だから立ち位置を歪めたくないなぁ・・・。
つうか、何となくだけど厄介な流れだよなぁ・・・。
いやな予感がするなぁ・・・。
「タマモちゃーん、シロちゃーん。いっしょにおべんとうたべましょー!」
ああああ、おキヌちゃん、天然だわ・・・・。
「・・・というわけで、もう、大騒ぎよ」
「あはははは、美神さんの人気は相変わらずやなぁ。」
思わずその大騒ぎが想像できて笑ってしまった。
「おにいちゃん、人事じゃないんだけど。」
「ん? なんだ、タマモも美神さんの知り合いだって言われてるのか?」
「ちがうわよ、横島忠夫GSの妹だっていうことで注目されてるの!」
「・・・なんで? ワイはただの丁稚やぞ?」
思わずため息をついたタマモと銀ちゃん。
「だめやだめや、タマモちゃん。よこっちは昔っからこうや」「・・・私絶望しそう」
ふたりしてなぜか俺を暗い視線でみる。
なにか気に障っただろうか?
「まぁいいわ。お兄ちゃんがこうなのは、たぶん永遠に変わらないだろうし。」
「永遠はないやろ? たぶん」
「銀にぃ、保証できる? かける? 私はこれからの人生のオアゲをかけてもいいわよ?」
「うわ、なんつう強力な自信や!」
「ふふふ、銀にいは何かかけられる?」
「・・・あかん、自信あらへん」
うーん、楽しそうだな・・・。
「あ、そういえば、よこっち。六女のクラス対抗ってなにやるん?」
「え? ああ、たしか霊能で対人戦をクラスの代表三人を出して競いあう、だったっけ?」
「そうよ。・・・なーに? 銀にい。女子高生がくんずほぐれつしてるのが見たいって?」
「あほいうな、踊るGSのロケで六女にいくから、そのときにあわせてクラス対抗やるっちゅうねん。それのゲストに参加してほしい言われたんや。」
わちゃー、という顔のタマモ。
「銀にぃ、頼むから私やシロねぇに愛想良くしないでね」
「なんでや。かわいい妹分やろ?」
「あのねぇ! 今をときめくアイドル様が仲良くしている女子中学生、十分スキャンダルでしょうが!!」
「せやかて親友の妹やぞ? そんなんでスキャンダルいうんやったら、今の事務所やめたる」
「私が学校で迷惑なのよ!」
「がぁーーーーん、よこっち、よこっち、タマモがぐれたぁ。」
「あほか、今のは銀ちゃんの配慮がたりんやろ?」
「がぁーーーーん、よこっちまで。」
「あんなぁ、今の事務所パワーのおかげで、ウチに出入りしてても写真撮られとらんのやろ? じむしょさまにかんしゃやないか?」
「・・・うー、でもなぁ、かわいい妹分といちゃつきたいのは兄貴分の夢やぞ?」
「はいはい、踊るGSのヒロインとなかよくしててね〜」
「・・・ああ、タマモまであんな二世ダイコンとくっつけるんかぁ・・・。」
「顔はいいじゃない、歌は下手だけど」
「顔はいいやろ? スタイルは壊滅しとるけど」
「顔だけやぞ! 声も、歌も、演技も、性格も最悪や!!」
ああ、銀ちゃんの泣きモード。
最近これが出るの早いなー。
聞けば今のヒロイン役は、某大物演歌歌手の娘だそうで、むちゃくちゃスポイルされて育てられたものだから、手が着けられないとか。
とはいえ、その娘を外すと業界的にひどい陰湿な目に遭わされることも有名で、採用し続けないといけなそうだ。
出せば人気の足を引っ張るし、出さなければ仕事の足を引っ張る。
なんというか、貧乏神そのもの。
いや、本物の貧乏神をしってるけど、あいつに悪意はない。
そのあり方自体、存在自体が貧乏神なだけなのだ。
「なー銀ちゃん。がんばりや?」
「ああ、やっぱよこっちは心の友や」
涙目で見上げた銀ちゃんは、なぜかがっちりと肩を組む。
「つうわけで、今度の六女ロケは一緒にきてや?」
「なんでやねん!!」
クラス対抗戦のゲストとして私、美神令子が呼ばれたのはいいでしょう。
なにしろ業界の先輩だし、ね。
併せて近畿剛一君がきているのもいいでしょう。
踊るGSは協会一押しのドラマだし、GS協会自身のイメージアップがねらわれているので、いろいろと協会関係とのみっせうなつなが利をほしがっているから。
で、一応、うちの横島君が呼ばれていることも目をつぶる。
なにしろウチのホープだし、海外派遣までされた実績を持つ最若手なわけだし。
ただ、なんで私の隣じゃなくて近畿くんの隣で座ってるかな?
美神令子除霊事務所の横島忠夫君?
「!!」
私の殺気を感じて、ひきつった笑顔の横島君は、こちらに小さく手を振ってみせる。
私も作り笑顔で手を振ると、私の表情からいろいろと読みとって近畿君に何かをささやく。
彼も苦笑いで彼を送り出した。
「み、美神さん、お待たせしました」
「あら? 待ってなんかいないわよ? 関西系アイドルユニットの横島さん?」
「もう、勘弁してくださいよ、美神さん。最近銀ちゃん、泥臭い業界の柵で結構ダメージ受けてて、可哀想なんすよ」
「・・・そうな?」
「ええ。ほら、踊るGSといい、歌手としてもいい、つうことで、中堅以下の女優やら歌手やらに絡まれて大変らしんすよ」
あー、確かにおキヌちゃんがよく買ってくる週刊誌じゃ、いろいろと叩かれてるけど、みんな売名だってことはわかるし。
そりゃストレスよね。
だから親友を隣に置いて息を抜きたい、か。
かなしいかな、私自身にも覚えがある感情なだけに否定しきれない。
「あ、おキヌちゃんっすね」
「あら、ほんと。」
私たちが手を振ると、うれしそうにこちらを見て手を振るおキヌちゃん。
わりと「シロ」っぽいわよね、あの子。
「ところで、ちゃんと奥の手を持たせてるわよね?」
「もちろんっす。ルールにも抵触してませんって。」
「「ふふふふふふふ」」
ああ、もうダメね、何のかんのいって、私たちっておキヌちゃんに甘いのなんのって。
「うわ、本当に、横島GSと近畿くんって親友なんだな。」
学院で初めてのお友達、一文字さんは近畿君のファンなのだそうです。
踊るGSのファンでもあって、番組宣伝の時の横島さんとの自然な絡みがかなり気に入ってるとか。
あの一件は近畿剛一ファンでも賛否に分かれることだったそうですが、今では自然に受け入れられているそうです。
横島さんの前で「親友」でいるときは、飾らない魅力がある、って。
近畿君、というか銀一さんの顔で楽しそうに笑ってる顔を見た回りの人たちも、ずいぶんと歓声を上げています。
でも、私は横島さんの笑顔の方が素敵だと思うんだけどなぁ。
そんな中、横島さんは美神さんの隣に座ります。
なんというかあの二人が並ぶと、うれしい気持ちになります。
だから二人がこちらに手を振ってくれたので、私も全力で手を振りました。
「うっわー、おキヌちゃん、ほんとうに美神さんと横島さんの知り合いなんだ。」
「はい、とっても大切な人達です♪」
おキヌちゃん、氷室キヌはマンガのような人だった。
生まれは300年前。
江戸時代真っ盛りの世に生まれ、そして故郷のために人柱になった。
が、その三百年後、現代で運命の出会いをした。
美神令子GSと当時見習い助手だった横島忠夫さん。
この二人と出会い、そして300年の人柱の運身から解き放たれる。
死者蘇生に近い復活からしばらくして幽霊をしていた頃の記憶とともにネクロマンサーとしての才能に目覚め、そして六女に入学してきた。
最初は色々と手こずっていたけど、今ではクラス代表戦に選ばれるほどの優秀さ。
はっきり言えば勝てねぇ。
そう思ってつぶやくと、氷室キヌ、おキヌちゃんは言う。
「一文字さんはたぶん、学ぶこと、知ること、そういうことが当たり前になってしまって忘れてるんですよ。」
「・・・なにをだい?」
「生きて前に進むよころびを、です」
正直に言おう、ぼけぼけっとした天然なだけな子だと思っていた。
でも違っていた。
しゃべることも歩くことも、すべてを喜びで感じている、そんな子だったんだ。
それ以来、私もがんばった。
そして、私もクラス代表に選ばれた。
・・・全部おキヌちゃんのおかげだよ。
「さぁ、いきますわよ!!」
クラス代表筆頭がいやな笑いをしている。
名家とか名門とか、そういうことで胸を張る気に入らない奴。
「はい、じゃあいきましょう」
にこやかな笑みのおキヌちゃん。
・・やっぱ、おキヌちゃん最強じゃね?
開会式で、六道夫人によって美神さんが紹介されると「おねえさま」コールがすごいことになった。
さすが霊能女子あこがれの的ってか?
で、続いて銀ちゃんが「近畿剛一」として紹介されると会場が割れんばかりに沸き立ち。
さすが現役アイドル。異性熱気がすごいわ。
すげーなー、と笑っていると、すすすっと近づいてきた冥子ちゃんと夫人よって演台に引っ張り出された。
「はーい、最後に〜、今年のGS試験主席合格の横島GSでーす」
まぁおまけみたいなものさ。
声援なんかなくても泣かないからな。
そう思ってたのに、なぜか声援がきた。
なんか、「リアル横島」とかいう声も聞こえた。
とりあえず平均的な挨拶をして元の場所に戻ると、美神さんと銀ちゃんに挟まれた。
「さっすがよこっち、おいしいなぁ。」
なにがだよ、もう。
「横島君。一応審査員なんだから、しっかし見てあげなさいね。」
うっす、仕事に精励します。
試合を見つつしばらくして、六道夫人がやってきた。
「どうかしら〜、みなさん〜?」
こういう場でリアクションを間違えないのは芸能人。
「いやぁ、迫力がありつつ真剣身が薄れない、いい芸の肥やしにさせてもらいます」
「そう〜? だったらうれしいわ〜。おばさんもドラマのファンなのよ〜?」
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わりと銀ちゃんが壊れてますが、イメージは損なってないと思います。
ええ、もちろん妄想ですw
2012/04/04 OTR移転版 + 小修正
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