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第八話
事務所に帰ると、ピートやタイガーは向こうの話を聞きたがった。
というか、最初はそうだったけど、そのうち興味は「ファンネル」に集中している。
二人とも「コレ」を初めて知ったとのことで、いろいろと見せて説明している。
タイガーも「A」がエミさんの為にほしいと言っていたし、ピートも「AB」で運用できれば隙が減るとつぶやく。
とはいえ、対人戦闘や対魔戦闘で考えてしまうのが最近の悪い癖ではないだろうか?
「A」で常時結界を張れば、霊力が続く限り効力が続くわけだし、霊視や探索にカスタマイズしてもいいわけだ。
使ってみて思うけど、これって中級レベルの霊能をいくつも持てるという可能性の固まりなのだ。
それを戦闘だけに絞るのはもったいない。
そう語ると、美神さんが大きくうなずいた。
「よくわかってるわね、横島君。さすが開発者、ってと頃かしら?」
「そんな、俺は案を六道婦人に預けただけですよ。」
「え、じゃぁ、この「ファンネル」って横島さんの発明なんですか?」
「おおお、ライト○イバーにファンネル、男の夢じゃのぉ」
そんなこんなもあり、ファンネルAの結界型を二人に貸すことになった。
六道婦人もそろそろ国内宣伝を始めるところなので、唐巣神父やエミさんの所で使ってもらえれば、よい宣伝になるということになった。
簡易式神「ファンネル」。
正直に言うと恐ろしいまでに便利だった。
最初は結界の補助だけでも使えればいいと思っていたけど、霊力供給を一定量続けていれば普通に結界として機能した。
普段は肉の壁としか使いものにならないタイガーが、霊力供給をするだけで結界の維持もできるというのは素晴らしくありがたかった。
これにより、仕事始めの準備時間を1時間は短縮できると言うものだ。
さらに、ファンネルの数を増やせば増やすほど高度な結界が構築できるというのだから、その利便性は高すぎる。
あのセクハラ煩悩魔神が考えたとは思えない汎用性であった。
後日、バージョンダウンされたものが六道から発売されると言うが、どうにかオリジナルバージョンを確保したいものだ。
というか、この試作品、このままガメられないかしら?
いやいやいや、さすがに令子じゃあるまいし。
「タイガー、結界変換。」
「解りましたのジャー!」
防御結界が、瞬間的に増幅結界に変わる。
「霊体撃滅波!!」
はじける私の攻撃が、増幅結界を通して悪霊たちをなぎ払う。
少なくとも威力はそのままで有効範囲が三倍というのが美味しすぎる。
くそー、やっぱり欲しいわね、ファンネルオリジナル。
やっぱり、またヘッドハンティングしようかしら?
学校に行くと、クラスは大騒ぎ。
やれ「やめたと思ってた」とか、「死んだと思ってた」とかなんだとか。
一応ピートたちが説明してくれたけど、あんまり信じてもらえていない。
まあいいけどね。
とりわけ不快じゃないし。
本当は帰国翌日から登校しようと思っていたんだけど、事後報告や内容報告を協会にしていたもので、三日ほど登校できなかった。
まぁ、そんなこんなで学校に来れたわけだ。
「お帰りなさい、横島君」
「お、愛子。ひさしぶり〜、つうことで、みあげ」
ちょっとしたアクセサリーだったけど、なんとなく似合ってるかと思って買ってきたものだ。銀細工に文殊を隠しているのは内緒だ。
「うわ、いいの?」
「いいのいいの。薄情なクラスメイトとは違うんだしな。」
ざわつく教室は無視して、いない間の話や夜の学校の話をしているうちにHRの時間になった。
「お、横島、生きてたか」
「あー、はいはい、死んでませんよ〜」
べーっと舌を出す俺に苦笑いの担任だったが、あとで校長室に来いよ〜と言い残してその場を去った。
また呼び出しかよ、とはおもったけど、いたしかたなく校長室まで行ったところ、説教ではなかった。
校長曰く、
「ICPOから感謝状がきていてね、学校生活を無駄にさせて申し訳ないが、霊的に優秀な人材をわざわざ国外にまで派遣してくれることに協力してくれた貴校の英断に感謝する、とね。」
さすがにこんな正式文章を渡されては、欠席扱いにできない、と苦笑い。
内心感謝しましたよ、ええ、西条さんサンクス!!
「まぁ、除霊委員の件もあるしな。校外除霊活動についても除霊員としての研修扱いになるようにした。だからといって調子に乗って休むなよ?」
なんつうか、恐ろしいまでに環境が整ってくなぁ。
この話をピートとタイガーにしたところ、主に感謝をした後に抱きつくピート、そのまま泣き崩れるタイガー等々、歓喜にあふれていましたとさ。
ファンネルAの発売日が決まった。
やはり六道系列である美神さんや唐巣神父、そしてエミさんが表だって使っているのがきいたらしく、かなりの問い合わせが集中していたそうだ。
で、マイナーダウンもかなり上手くいき、発売にこぎ着けたとか。
製品版では呪式の切り替えはできず、購入時に刻まれた呪式のみの使い道になる。
だから、それなりに運用するためには、それなりの数をそろえないといけないわけだ。
さらに言えば、簡易式神の性格上、運用できる期間も一年未満であるため、売りっぱなしにならず再販売も可能というあたりが商売のうまさを感じる。
大量制作に当たり、関係修復のなった陰陽寮と共同製作に乗り出しており、国内オカルト業界地図は大きく塗りかえられることになった。
で、ここで大きく問題が発生した。
それだけ素晴らしいものに、なぜウチが絡んでいないのか、という実にややこしい問題が。
ウチ、と言い出したのは「ザンス」。
精霊石輸出における世界トップシェアの有名どころ。
素晴らしい霊具には素晴らしい精霊石が必要だ、それなのにファンネルの仕様書には「ザンス」のザの字も書いていない。コレは何かの間違いだ、もしくはミスプリントかな?という実に達の悪い話だった。
確かに精霊石を使った霊子振動水晶はきわめて汎用性が高くて性能に寄与するけど、何にでも使われているわけではない。
符には使われていないし、簡易結界にも呪術ロープにも使われていない。
日本で霊具を作る装具師の大半は精霊石なんか使っていないのだ。
が、シェアでいえば、ほとんどのものに使われているので、それなりに勘違いが進んでいるともいえる。
で、この勘違いの質の悪いところは、自分達中心にしか見えていないので、自分達の主張が正しくしか感じていないのだ。
どんなにそれが歪んでいても。
少なくとも六道は動けない。
日本財界にも関わる問題だから。
で、美神さんたちトップGSも動けない。
年に何回か、向こうからの招待で精霊石の買い付けに行ってるぐらいだから。
もちろん政治家も。
と、なると・・・・
「丁稚出陣ですかね?」
「ごめんね〜横島君〜」
六道婦人の口まねで手を合わせる美神さん。
美神さん自身も政府と協会からの依頼状を受けている。
報酬の大半は六道からでるので確実だが、ことはこれからの政情に関わるので自分が処理したい、しかし自分が行けば外交的に荒れる。
まずは、ジャブとして情勢を整えたい、ということで、技術面でのスリ合わせを、と言うことになったわけだ。
で、六道開発陣と俺がザンスに行くことになった。
先日はUK、こんどはザンスかぁ・・・・。
「ついでに両親にあってきていいっすかね?」
「・・・ああ、ご両親が近くに海外転勤してるだっけ?」
まぁ、いいわよ。タマモちゃんをさみしがらせんじゃないわよ? つうか、あんたが留守の間はうちに預ければ?
と、とんとんびょうしで話が進んだ。
「はい。つうわけで、準備して行ってきます」
「とりあえず、今回は海外派遣と言うことで、給料に入れとくわ」
「ありがとうございます。」
一礼とともに俺は出国準備を始めた。
ザンスはUKより遠いと思っていたんだけど、時間は1/3だった。
馴染みの六道技術員の話だと、霊子力を使ったエンジンで加速しているそうだ。
さすが金のあるところは違うなぁ、とおもって税関を通り空港ロビーまで出ると驚くべき人がいた。
「おやじ、お袋、なんで?!」
「はっはっは〜、恰好の儲け話を見逃す商社マンだと思うなよ〜?」
「せっかく息子が使えるようになったんだから、ちょっとぐらいは協力してあげるわよ?」
今回のことを、どこからか聞いた両親が、六道に協力を申し入れたとか。
俺と六道スタッフはそのまま村枝ザンス支局へつれてゆかれ、現状と今後について話し合った。
「まぁ、しらべたかぎりじゃぁ、今回の件に国王はかんじゃいねぇ。」
ざっとホワイトボードにかかれた関係図には、今回の脅迫者が王位継承者順位NO.3の王太子派官僚であることが示されている。
で、細かな関係を書くとその周辺に軍人がいて、さらにその軍人が原理派の母胎となっていて、革命まで視野に入れていることが記載されている。
「つまり、だ。今回の騒ぎで「ファンネル」をコピーして、テロを起こして日本との関係を悪化させ、革命反乱の嵐の中で国家乗っ取りってのがシナリオだな。・・・ザルもいいとこだけどな。」
おやじのせりふに誰もがうなずいた。
「つうわけで、バカと話しても意味はねぇ。商売ってのは正しい相手と交渉しないとダメだ。」
「・・・だから、今回の会談に意味はないってことか?」
「ちがう、相手が違うって言ってるんだ。」
翌日、おやじの先導でやってきた先は、王宮だった。
衛士にも片手で挨拶するおやじを呆然とみながら行き着く先で待っていたのは、なんと国王陛下。
思わず、練習したとおりに膝を突いて礼をとると、おやじと国王が笑い始めた。
「大樹。ほんとうに貴様の子供か? 礼儀正しすぎるぞ?」
「間違いねぇよ、国王。最近やっと教育の成果が出てきたところだよ」
視線をあげてみれば、握手にハグと、ずいぶんと仲が良さそうだった。
「紹介しよう、忠夫。こちらがザンス国王陛下だ」
しっとるがな!! と思わずつっこむと、国王陛下も大爆笑。
さすが「カンサイジン」と大いに気に入られてしまった。
和やかな雰囲気の中で、いろいろと話しているところで突然切り出された。
「君のファンネルにはザンスが介在する隙間はないのかね?」と。
ここで誤解があるのは、ファンネルがすごい霊具のように思われていることだ。
ファンネルは本当に「簡易式神」、いわば式神ケント紙みたいなものなのだ。
意味を持たせればその力を発するけど、その上限は低いし、汎用性も低い上限の範囲で活躍するものなのだ。
日本のシェアで言えば「安い霊符」や「簡易結界」に相当する力の上限しかないのだ。
それ故に、ザンス製の除霊具に関わるシェアの範囲ではないことを説明した。
「しかし、それならばなおさら我らと組んで性能を上昇させるべきではないかね?」
「・・・万能の霊具は、霊格の上昇の敵です」
「なるほど。」
あとは、そこまで強力な霊具を戦略に組み込むと、それ無しでは動けなくなる。
で、供給元に頭が上がらなくなってしまう。
「まるで、今回のように、ですね」
「はっはっは、これはずいぶんとタフに育ってるじゃないか、大樹」
「だろ? いい男に育ってるんだ、こいつは」
はっはっは、と笑う二人が同時に顔を引き締める。
「今回の件、国王として手を引かせてもらおう。」
「了解した。ならば村枝が必ず火を消そう」
ぐっと握手する二人を呆然とみていたんだけど、その握手に俺を混ぜてくれた。
「タダオ、だったな? これからも活躍を期待する。」
「・・・はい、ありがとうございます、国王」
王宮から支局に戻ると、お袋がピースサインを出していた。
「鉱山三つほど押さえたわよ」
「よっし、これで利益も確保だな!」
はいタッチ夫婦に聞いてみると、なんでも、お袋達がねらっている鉱山がザンス側まで広がっていたので、交渉に苦慮していたのだが、今回の外交失点を回復する取引として押さえたそうだ。
「それって、火事場泥棒みたいなもんだろ?」
「バカいうんじゃないよ。これは正しい取引なんだから」
押さえた鉱床の上がり利益を六道とシェアすることにより村枝も六道とラインができると大喜びであるとか。
一番わりをくったのは誰なんだろうなぁ・・・・。
「忠夫、おまえもちゃんと「横島」しはじめたな?」
「忠夫、「横島」らしいじゃないか?」
ばんばんと肩をたたく両親をみて、思わず笑う俺だった。
予想外の早さで事務所に戻ることができたので、事務所まで出向いて報告すると、美神さんは小躍りして喜んだ。
なにしろ、今回の個人的なお詫びということで、事務所に届く招待券に「割引券」が同封されることになったからだ。
加えて、精製された精霊石もいくつかもらったので、美神さんに渡すと、さすがに二歩ほど引いた。
「よ、横島君。さすがにそれを問答無用に取り上げるほど恥知らずじゃないわ。」
むー、守銭奴の神様みたいだった美神さんが変わったものだ。
とはいえ、「おれは」精霊石なんていらないので、美神さんに預ける言い張るとさすがに負けてくれた。
「いいわ、一応預かっておくわ。」
必要になったらいいなさいよ、と言ってくれたのがうれしい。
「ああ、そういえば・・・」
美神さんの話では、ウチの居候銀チャンから、帰ってきたら連絡が欲しいと伝言があったという。
何事かと電話をしてみると、かなり慌てていた。
美神さんに一度帰る旨を報告して、俺は家に帰った。
「・・・あなたが、大阪幻の黄金三期を築いたペガサス!!」
一人の少年が俺にすがりついてきた。
彼は昴テツオ。
現在のタミヤカップチャンピオン、だそうだ。
詳しい話をタマモの茶をすすりながら聞くと、どうやら彼の仲間が次々と妖怪に勝負を挑まれて、魂を抜かれているというのだ。
今まで何人かの過去の英雄に助力依頼したが、全員が現役引退を理由に断れていたという。
で、最後に行き着いたのが「俺達」というわけらしい。
いちおう、彼らの中でも伝説らしい。
『(主、けっこうスゴいではないか)』
「(過去の恥だよ。)」
とはいえ、まぁ、なんつうか、学校の後輩が頼りにしてきてくれたかのような喜びがある。
「お願いします、お願いします、俺達を救えるのは、大阪の伝悦、ペガサスチームしかいません、おねがいします!!」
滂沱少年の肩をたたく俺。
「・・・男が泣いていいときは、親が死んだときと女に振られたときと、過去の黒歴史が知られたときだけでいい。」
「黒歴史いらんやろ?」
「あほか、黒歴史ほどいたいもんはないんやで!?」
思わず始まった俺達のセッションに、少年は泣き笑いで答えていた。
事務所に戻って美神さんにことの顛末を報告すると、じつは除霊で昴親から話を受けていた。
ということで、再び華麗なるスルーパスが俺に決まる。
勝負内容で大切なのはレギュレーションだった。
相手が妖怪であることや、こっちがGSであることも加味して、動力源を霊力とすることと、異界を経由するロングコースであることが決められた。
が、シャーシは今年度のタミヤカップレギュレーションとなっており、ペガサスをそのまま使用することはできなかった。
どうすればいい、新規シャーシをそのままチューンしている時間はもうない。
しかし手を入れなれているペガサスは使えない、と進退にきわまる状態の中、彼は現れた。
「シャーシが必要なんだろ?」
現れた男をみて、俺達が声を上げる前に少年が叫ぶ。
「・・・無敵の東京代表にして、黄金二強時代を築いた、『ダテ・ザ・キラー』!!!!」
その場で転倒した雪乃丞が差し出したシャーシをみて声を上げる俺達。
「・・・だれもがそのチューンをあきらめ、制御不能とまで言われた幻のシャーシ・・・プテラノドンX!!」
「俺だけじゃ無理だ。だが、おまえ等がいてくれれば、俺達ならできる!!」
俺達は手を合わせる。
一つの勝利に向かって。
勝負は山場を越えた。
俺達の霊力を、俺達の想いを乗せたプテラノドンXが最終コーナーを抜ける。
敵のシャーシと車体三つほど引き離して、俺達のプテラノドンXはゴールを突き抜けた。
抱き合う俺達、勝利を喜び合う。
いつの間にか集められた少年達が、その身に魂を宿し復活する。
仕事は完了した。
熱い戦いもおしまいだ。
だから・・・・・。
「このコースでちょっとあそばね? 自分のマシンでさ」
「「「「「さんせーーーー!!!」」」」」
敵扱いだった妖怪、「鬼」と共に、俺達はしばらくその場で遊んで、そして再び「遊ぶ」ことを約束した。
必要だったのは「仲間」、必要だったのは「遊び場」。
俺達にはあったものが彼らになかった、それだけだった。
追記:
横で見ていただけだったタマモも、ちょっとこっちに興味がでてきたのはうれしかった。
最近、大きなお仕事が多くなってきました。
それも横島さんを囮に使う形ではなくて、横島さんと美神さんが「つーとっぷ」で仕事をする形の。
さすがにフォローが必要なときのは他のGSを応援に呼んだりしますけど、その人脈がいつの間にか横島さんの知り合いが多くなってます。
たとえば伊達さんや久美さん、ピートさんやタイガーさん。
最近では美神さんも、誰を呼ぶと説明しないで、仕事の内容で横島さんに判断させています。
もちろん、横島さんもその信頼に応え、的確な判断をしているんじゃないかと感じます。
美神さん曰く「予算配分がまだまだよ」と言っていますが、呼ぶ助っ人がおおよそ霊具を使用しない人が多いので笑いが止まらないのは知っているんですよ?
ただ、すこし不安に感じます。
霊を、地縛霊を、悪霊を退治しているみなさんの背後にいる私もまた霊なのだ、と。
みんなの温情にすがって意識を残していますが、いずれあの世に旅立つ定めの身なのに、と。
なのに、こんなに楽しい毎日を送ってていいのでしょうか?
美神さん、横島さん、私はご迷惑じゃありませんか?
最近ちょっと海外に出がちだった横島さんが落ち着いた頃、事務所の隣のビルに新しい人が入ったみたいです。
その事を美神さんに報告すると、ちょっと不機嫌そうに眉をしかめました。
「あたしの縄張りに、いい根性ね・・・。ちょっと常識ってものを教育してやるわ、ついてきなさい!!」
慌てて私と横島さんがついてゆくと、隣のビルの前で美神さんが立ち止まりました。
「・・・おにいちゃん!!」
「やぁ、令子ちゃん久しぶりだね。」
横島さんがイギリスに行ったときにお世話になったという方、西条さんとおっしゃる方でした。
聞けばICPOという組織のオカルト専門部署「オカルトGメン」の日本支部開設にいらっしゃったそうです。
「できれば有能なGSに参加してほしいんだよ。」
そういいながら美神さんの肩に手をかける西条さん。
「でも、わたしは・・・・」
もじもじと体をくねらせる美神さんだったけど、次のせりふで固まった。
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2012/04/04 OTR移転版 + 小修正
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