STAP細胞:理研が新たな調査委 小保方さんの所属部署
毎日新聞 2014年03月18日 07時30分(最終更新 03月18日 08時23分)
新たな万能細胞「STAP(スタップ=刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得)細胞」の作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に画像の切り張りなど重大な過誤があった問題で、小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダーらが所属する理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)は、論文掲載に至った経緯を検証する独自の調査委員会を設ける方針を固めた。竹市雅俊・同センター長が17日、毎日新聞の取材に答えた。
ネイチャー論文については、理研本部が調査委員会(委員長=石井俊輔・理研上席研究員)を設置し、14日に中間報告を発表。画像の切り張りや他の論文からの無断流用の事実を認定し、さらに、不正の可能性を継続して調べている。また、論文共著者の丹羽仁史プロジェクトリーダーが、STAP細胞が再現可能か検証する実験を始めた。
新たに設置する調査委はこれらの検証の対象から外れる問題を調査する。竹市センター長によると、内容に間違いが多い論文が掲載された原因▽未成熟な研究者を研究室リーダーに採用した経緯−−などを内部で検証するという。透明性を保つため、調査委に外部の有識者も含める方針だ。
竹市センター長は「なぜ、このような問題が起きたのか、二度と同じ間違いを繰り返さないよう、組織として反省し、自ら明らかにする必要がある」と話している。【斎藤広子】