ウクライナ:「新政権側が狙撃か」エストニア外相が指摘

毎日新聞 2014年03月06日 13時15分

 ウクライナの首都キエフで2月下旬、数十人が殺害された狙撃事件に、ヤヌコビッチ前大統領を追放した新政権の関係者が関与していたとの見方が強まっていると、エストニアのパエト外相が発言していたことが5日分かった。欧州連合(EU)のアシュトン外務・安全保障政策上級代表(外相)との通話で述べた。録音が動画投稿サイトに流出、エストニア外務省は会話内容は事実だと認めたが、事件への新政権側の関与を確認したものではないと説明している。

 パエト外相はキエフを訪問した翌日の2月26日にアシュトン外相と電話協議。20〜21日に発生した狙撃事件で、反政府デモ参加者と治安要員の双方が、「同じ複数の狙撃手に殺害された」と地元の医師に聞いたと発言。事件の背後にいるのは「ヤヌコビッチではなく、新連立政権の中の誰かだという見方がますます強まっている」と述べた。また新政権が真相解明に消極的だとも明らかにした。アシュトン氏は「調査が必要だと考えている」と応じた。【林哲平】

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