【北京=阿部哲也】中国メディアは16日、上海市の工商局が同日、ニコンのアマチュア上級者向けデジタル一眼レフカメラ「D600」の販売停止を命じたと相次いで報じた。中国国営中央テレビ(CCTV)が15日放送した特別番組で「『D600』には欠陥がある」と批判したことに対応した動きとみられる。工商当局は16日午前からニコンの上海拠点に対して緊急調査を進めていたという。
CCTVの番組による批判を受け、ニコンは中国のミニブログなどを通じて「中国の利用者に質の高いグローバル標準のサービスを提供していく」との声明を発表した。ニコンは「CCTVの報道内容を非常に重視している」とし、アフターサービス強化などの対応を進める方針を強調した。
CCTVによると「D600」は撮影した写真に黒い粒状の像が写り込む不具合が多発しており、部品交換などの保証対応も不十分だと指摘した。ニコンは「中国全土のアフターサービス拠点で積極的に対応を進めている」と主張。今後も「責任を持ってサービス対応を継続する」とした。
経済紙などを中心にCCTVに追随するような報道が相次いでおり、今後の動向が注目を集めている。
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