「パブピアー」は、世界で公開された科学論文について科学者同士で意見交換するためのソーシャルメディア。2012年に立ち上げられたウェブサービスで、匿名で利用できるのが特徴の1つだ。過去、クローンES細胞(胚性幹細胞)に関する論文について間違いを発見した実績もある。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「研究者仲間や専門家による評価や検証、つまり『査読』を目的とするサイトの1つ。STAP論文が発表された科学誌ネイチャーや他の学術機関にも査読のシステムはあるが、そういった権威的な背景があるものとは違う。肩書も所属先も明示せず、匿名で書き込むことでフラットな議論の場となっている。匿名掲示板『2ちゃんねる』の科学版ともいえるサイトだ」と説明する。
パブピアーの運営元によると、所属先の学術・研究機関のメールアドレスを登録することで誰でも使用が可能。より強い匿名性を希望する人や所属先がない人でもサイトの管理者を通じてコメントを投稿できるという。
「科学者同士はしがらみがあるため、同業者に対して実名での批判は避けたがる。ただ、その一方で、匿名のために、科学者の嫉妬心がからんだあら探しもでてくる弊害もある」(井上氏)
このサイトとは別に、ネット上には理研の「中の人」を自称する人物による内部告発を思わせるようなブログもある。その人物のブログでは「STAP細胞の非実在性について」と題した検証が行われ、「ES細胞とSTAP細胞は(中略)差がなく、ほぼ同一であることが示されました」などと結論づけていた。
ネットが発火点となった今回の大騒動。収束はいつになるのか。