はじめに〜私たちの活動
板橋区の皆さま 都民の皆さま 日本の皆さま
ただ今、私たちは「25世代目のいたばしホタル」救命の活動を展開中です。
ひとりでも多くの方の「ご理解とご賛同」を頂き、今夏も例年のように「板橋区ホタル生態館」で開催されるホタル夜間特別公開を皆さまと共に笑顔で迎えたいと呼び掛けています。
1月末に強行された幼虫数の調査をご存知ですか?
板橋区ホタル生態環境館の休館日であった2014年1月27日(月)の早朝7時半過ぎ、26年来ホタルを育ててきた飼育責任者である館長の不在時に、突然、ホタル幼虫の数を調査するとの名目で業者がせせらぎに入りました。この調査に際しては、「累代飼育と生態環境再生の特許」を考案し、ホタル飼育の豊富な実績を持つ館長に事前相談も説明の機会も持たれていませんでした。
「板橋区ホタル生態環境館」の区側の責任者である山崎智通資源環境部長と井上正三環境課長は、在館していた飼育スタッフの「止めて下さい」との制止を振り切って、この調査を強行しました。まだ寒い日の続く1月下旬、ホタルの幼虫は身体を小さくして土の中に潜り込み、ほとんど休眠しています。長年ホタルを育ててきた館長や飼育スタッフでさえ、この時期のせせらぎに踏み入る事はしません。しかし、調査を強行した業者は、ホタル幼虫が眠っていたせせらぎ内に土足で踏み込み、大切な土壌を剥ぎとって強引な幼虫数の調査を行いました。踏み荒らされたせせらぎからは、おそらく多数のホタル幼虫が水の中に流され、死んでしまったと思われます。この業者は、調査結果報告書の中でホタル幼虫が2匹しかいなかったと述べていますが、「いなかった」のではなく、彼らの杜撰極まりない調査方法では「見つけられなかった」のだと、私たちは考えています。
ホタルの一生
板橋区ホタル生態環境館にいるゲンジボタルやヘイケボタルの一生は1年です。まれに幼虫として2年から3年を過ごすホタルもいます。ホタルは一生の間のほとんどの期間を幼虫として過ごします。ホタルと聞いて、多くの方が思い浮かべるのはホタルの「成虫」の姿でしょう。でも、ホタルが成虫でいる期間は一生の中でたったの10日間ほどなのです。
産卵
初夏。成虫になったホタルは交尾して子孫を残します。
水辺のハイゴケ(苔)に産み付けられた0.5㎜ほどの卵は、約1ヶ月間で1.5㎜ほどの孵化幼虫となり、水中にしか居ないエサであるカワニナ(巻貝)を求めて水中生活が始まります。
隠れ場所が随所にある、分厚い砂礫状(砂/小石/石片/木片等)の川床や、豊富な水草類に守られ、約9ヶ月間の成育期間を過ごします。
幼虫で過ごす9ヶ月
ホタル幼虫は秋冬の厳寒が過ぎるまで、限りなく身体の内容を充実させ、逆に身体は小さく押し留め、春の到来を待ちます。それはエサになるカワニナたちが大量の「稚貝(0.8㎜)」を産み始めるのが、水が温み始めてからだからです。
人間でも、母胎=産道を傷めないために「小さく産んで大きく育てよ」の祖父母の教えのように。厳寒期は、ホタル幼虫の生死を分かつ取扱い最注意期なのです。
ホタル幼虫は秋冬の厳寒が過ぎるまで、限りなく身体の内容を充実させ、逆に身体は小さく押し留め、春の到来を待ちます。それはエサになるカワニナたちが大量の「稚貝(0.8㎜)」を産み始めるのが、水が温み始めてからなのです。
人間でも、母胎=産道を傷めないために「小さく産んで大きく育てよ」の祖父母の教えのように。厳寒期は、ホタル幼虫の生死を分かつ取扱い最注意期なのです。
羽化成虫
そして、本格的な梅雨時、いよいよ土繭の中で最後の脱皮をもって「羽化成虫」するのです。土中から這い上がって水辺の植物群に掴まり、ようやく1週間から10日間、求愛光を明滅させながらオスとメスは、光りに依って出逢います。
そして交尾し、交尾が終わると1匹のゲンジボタルのメスは水辺に飛んで行き、約7-800個の卵を水際のハイゴケ(苔)に産み付けます。ちなみにヘイケボタルの1匹のメスは、同様に約70-80個を産卵します。
結果、オスたちは交尾が終わる間もなく生涯を終えます。選ばれなかったオスは、更にチャレンジの数日延命する事もあります。
ホタルの歴史は、約5000万年前からと説明されています。また、地球上には約2000種と言われておりますが、ほとんどが「水中生活」の無い陸生ボタル(幼虫期のエサは、カタツムリやナメクジそしてキセル貝など)です。
日本列島では、圧倒的多数が生息した水生ボタルの「ゲンジボタル」は日本固有種、ヘイケボタルも日本列島とその周辺に限られている、ホントに世界の「希少種」なのです。
ホタルを守ることは「日本古来から受け継ぐ魂を守る」と繋がっている
「たかが虫ではないか」「殺して何の問題がある」そういう方はいますか?
聞いて下さい。今、原発事故地である「福島県大熊町」由来の『累代25世いたばしホタル』は世界中どこにもいません。
絶滅してしまったらもう、新たには飼育できません。
この貴重なホタルの盛滅は、単に「板橋区」や「都民」に限定されない日本人として子々孫々と受け継ぐべき魂と同じように取り扱いたいくらいの大問題なのです。
どうか、親愛なる皆さま、共に起ち上がって「いたばしホタル=ゲンジボタル/ヘイケボタル」を守って行こうではありませんか!
あなたの愛するパートナー、お子さま、お孫さま、お祖父さま・お祖母さまとご一緒にホタル夜間特別公開に参集いたしましょう。よろしくご協力をお願い申し上げます。