汚染「木くず」不法投棄疑いで業者ら3人告発 滋賀県
高島市の鴨川河川敷に放射性セシウムに汚染された木材チップが放置された問題で、滋賀県は4日午前、河川法違反(形状変更)と廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、放置に関わったとみられる3人の告発状を滋賀県警に提出した。
県は3人の氏名や肩書を公表していないが、関係者によると3人は、東京都内の元コンサルタント会社社長と近江八幡市の業者、業者と社長を仲介した男性。
県の調査では、これまで「木材チップ」としてきたものは廃棄物の「木くず」で、3人は汚染された木くず約310立方メートルを昨年3月15日から4月30日にかけ、県管理の鴨川河川敷に長さ573メートルにわたって敷き詰めて不法投棄し、土地の形状を変えた、という。
県の担当職員が大津市内の県警本部を訪れ、告発状を提出した。県土木交通部の高砂利夫次長は提出後の記者会見で「大変悪質な行為。責任を問う」と述べた。
県は「木くず」として告発した理由について、「木材チップだと有価物だが、調査の結果、産業廃棄物の『木くず』と判断した」と説明した。また、大型土のう(約1立方メートル)77袋に入れられて鴨川河川敷に放置された木くずは今回の告発対象から外した。
県のこれまでの測定では、木くずのセシウム濃度は1キロ当たり最大3900ベクレルで、国が処理する指定廃棄物の基準値8千ベクレルを下回っていた。県は昨年9月に告発する方針を示したが、撤去を優先させ、2月26日に県外の廃棄物処理施設への搬出が完了した。
【 2014年03月04日 13時50分 】