カーリングで五輪2大会出場 チーム青森、事実上の解散
Web東奥 3月13日(木)9時31分配信
カーリングのチーム青森のメンバーで、バンクーバー冬季五輪に出場した近江谷杏菜選手(24)がチームを脱退することが12日、関係者への取材で分かった。チーム青森は活動休止中で、近江谷選手の脱退によりメンバーは青田しのぶ(みちのく銀行)、齋藤菜月(村上新町病院)の2選手のみとなる。五輪経験者はいなくなり、トリノとバンクーバー冬季五輪に出場し日本女子カーリング界をリードしたチーム青森は事実上、解散状態となった。
近江谷選手は、チームを離れる決断をした理由について「今後も長く競技を続けるために、北海道内に拠点を置いた方がいいと思った」と取材に答えた。所属する青森市役所を3月末で退職し、実家のある北海道北見市(旧常呂町)に戻るという。
昨年2月の日本選手権で予選敗退しソチ五輪への道が断たれてから、競技へのモチベーションを持続するのは難しかったという。しかし今年2月のソチ五輪で、結婚、出産を経て競技に復帰し、5位入賞を果たした元チーム青森の小笠原歩、船山弓枝両選手(ともに北海道銀行)の活躍を見て、「先輩方が新しい道を切り開いてくれた。ゆくゆくは自分もそのように競技を続けていきたい」との思いを強くした。地元に戻った後の所属先は未定としながらも、五輪出場を目指して競技を続けるという。
近江谷選手は網走南ケ丘高校卒業後の2008年にチーム青森に加入、10年バンクーバー五輪にサードとして出場した。その後もソチ五輪を目指しプレーしてきた。
本県で過ごした6年間について「いろいろな人に支えられ選手としてだけでなく、社会人としても育ててもらった」と感謝し、「北海道に戻っても、ずっと青森のことを応援していきたい」と話した。
チーム青森は昨年春に石崎琴美、山浦麻葉両選手が離脱し活動を休止していた。県カーリング協会の對馬忠雄会長は「五輪に出場したチーム青森は解散状態にある。ただ、県内で一番強いチームに『チーム青森』として全国大会などに出場してもらうことに変わりはない」と話し、「チーム青森」の名が消滅するわけではないとした。
東奥日報社
最終更新:3月13日(木)10時19分
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