STAP細胞:理研が会見で陳謝「論文撤回を視野に調査」

毎日新聞 2014年03月11日 19時51分(最終更新 03月11日 23時50分)

 ◇外部の専門家2人らの調査委、14日に進展状況説明

 新たな万能細胞「STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)」の論文に疑問が出ている問題で、実験を主導した小保方晴子・研究ユニットリーダーが所属する理化学研究所は11日、文部科学省で初めて記者会見し、加賀屋悟広報室長が「世間をお騒がせして誠に申し訳ない」と陳謝した。外部の専門家も交えた調査委員会が14日に記者会見し、調査の進展状況を説明するという。

 調査委は理研の専門家2人に加え、外部の専門家2人と弁護士1人の計5人。加賀屋氏は「信頼性、研究倫理の観点から、論文の取り下げを視野に入れて検討している」と述べ、調査結果次第では論文の撤回を求める意向を示した。

 加賀屋氏は「(調査中に)疑義がいくつか追加されたため、遅れているのが現状だと思う」と釈明し、調査がさらに長引く可能性を示唆した。また、「論文発表後、これだけの指摘を受けたことは非常に重大に受け止めている。今後こういうことのないように、理研の中の体制もしっかり検討して再編していかなければいけない」と話した。【斎藤有香】

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