小保方さん:2011年早大博士論文取り下げの意向

毎日新聞 2014年03月15日 19時02分(最終更新 03月15日 23時45分)

理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー=神戸市中央区で川平愛撮影
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー=神戸市中央区で川平愛撮影

 新たな万能細胞「STAP細胞(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得細胞)」の作製を発表した理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーが、2011年に博士号を取得した早稲田大の博士論文を取り下げる意向を、関係者にメールで伝えていたことが分かった。小保方さんの博士論文を巡っては、別の文献とほぼ同一の記述があったことなどが指摘されており、早大が調査を進めている。

 早大関係者が取材に明らかにした。また、早大広報課は「大学への正式な申し出はないが、学内の教員に意向が伝えられたことは把握している」と説明した。

 万能細胞をテーマにした英文の博士論文は、目次などを除いて108ページ。博士論文で引用した小保方さんらによる別の論文画像に使い回しの疑いがインターネット上で指摘されたことを受け、早大が先月18日に調査を始めていた。その後、博士論文前半部分の約20ページ分が、米国立衛生研究所(NIH)のホームページに掲載されている文書とほぼ同一だったことが判明している。

 博士論文は当時の指導教官やSTAP細胞論文で共著者だった米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授ら4人が審査した。早大は審査した教員らにも聞き取りをしているという。

 理研は14日の記者会見で、「制度的には学位を持ってなくても理研で働くことは可能だ」と説明した。【八田浩輔】

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